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私がしたこと

革靴の手入れをした。トリッペンのフロントゴアブーツとウェストンのゴルフを磨いた。トリッペンのブーツは8年前に購入したもので、踵部分が薄くなっていた。伸びきったフロントのゴムをみて、修理に出そうと思った。

購入して10年経ったウェストンのゴルフは、最近ようやく履けるようになった。足入れがきつくて、歩くと足が痛くなり、長い時間履くことができなかった。挑戦しては断念することを10年間繰り返した。昨年の3月頃から再び履き慣らして、長い時間履けるようになってきた。時々足先が痛くなって、職場でスリッパに履き替えていた。

玄関に座って靴を磨いていたら、腕が疲れて他の靴を磨くことができなくなった。他の靴はそれほど汚れていなくて、革に栄養を補給する程度で良さそうだった。

二足の靴を磨いた以外、何もしなかった。何もしなかった私を、私は責めなかった。それでいいんじゃないかな。何かをしないと不安になってしまう私は、不安を観ないように何かをしていた。そこに潜む構造を観て感じ取れば、生きていけるような気がした。

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