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朝散歩【今日の短歌】【ショートストーリー】


早朝の緑の中で深呼吸フィトンチッドでやしなう英気



朝の都立公園。普段の自分ならまだ寝ているであろう時間に、木々が多く深い林のような場所を歩いている。滅多にない日曜日。
目と鼻の先にあるグラウンドでは少年野球のチームが朝練をしている。朝っぱらから元気なことだ。

子どもの頃から夜型でインドアだった自分には、休みの日の朝早くからスポーツに勤しむ世界は異次元に近い。
今の自分のしていること、早朝の公園を散歩するという一見健康的な行動は滅多にあることではない。
一年に一度のイベントがこの公園で開催されて、参加する知人にその手伝いを頼まれて、その搬入が朝早くから始まるというのが理由で早朝の公園を散歩している。
何のことはない。手伝いを頼んできたメンバーが予定の時刻に到着することができず、時間つぶしの早朝散歩なのだ。

典型的な夜型人間の自分にとって、早朝の散歩というのは対極に位置する存在に近い。それでも、誰もいない早朝の林のような場所は空気が澄んでいて心地よく、身体の中に溜まった澱のようなものが出ていくような気配がした。
そうか、早朝散歩をしている人は、こういう感覚を味わっているのか。
確かに朝の空気というのは夜のものよりも新鮮さを感じる気がする。緑に囲まれているというのも、普段の生活環境にはない異世界感がある。
昼夜逆転人間が知ることのなかった事実を一つ経験できたことは大きい。

誰もいない林の中、ゆっくりと深呼吸をする。澄んだ空気を取り込むように。自分の中のぐちゃぐちゃしたものを吐き出すように。
もう少しこの場所が家の近くにあったなら、徹夜明けに散策して新鮮な空気を取り込んでから家に帰って寝ることもできるのに。
そんなことを頭の片隅で思いつつ、滅多にない日曜日の早朝の空気を余すことなく取り込もうと、大きく息を吸い込んだ。


こんにちは。羽根宮です。
たまに自然の中に入り込んで、自然のパワーをチャージしたくなります。
身近に雄大な自然があまりないため、たまに自然の中に身を置きたくなる瞬間、ありませんか?
羽根宮は出不精なので、なかなか散歩のためだけに離れた公園に行くということはしないのですが。
それでも、心が弱ったときはそういう時間を取るのも必要なのかもしれないですね。
緑を見るだけで何だかホッとする、そんな心地になることがありますから。身の回りにあった畑や公園がことごとく無くなり、建売住宅が増えてしまった地元に寂しさを感じつつ、自分の心身の調子を整える自然パワーのチャージ場所を近くに用意しておきたいなと思いました。


読んで下さってありがとうございます。
羽根宮でした。

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