信頼の正体とは?
こんにちは。「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」組織開発コンサルタント・研修講師の安達です。
組織には「雑談」が必要だ。
コロナ禍によって、先の見えない世の中が加速する中、このような話を聞く機会が増えたと感じます。
実際、私の身近では、マネジメント教育の一部として1on1をテーマに加えたいという声や、「相互理解」をテーマにした組織開発の取り組みを相談いただくことも増えています。
「雑談」「相互理解」などを推進したい背景には、様々な狙いが織り込まれますが、土台としての信頼関係をより強固にしたいという想いがあると感じています。
■不確実性が高まると信頼が必要となる
コロナ禍以降、タイトルに「信頼」というワードが入った記事が増えたように感じます。
また、「信頼貯金」が目減りしていくという考えに触れたのもコロナ禍以降だったように記憶しています。
「信頼」に関する研究は様々ですが、日本の信頼研究の第一人者である山岸氏によれば、「信頼の存在意義は、社会的不確実性を前提にしている」とされています。
これは、相手に騙されてひどい目にあったりする可能性が全く存在しない、社会的不確実性が全く存在しない状態では、信頼は果たすべき役割をもたなくなる、というものです。
先行きが増々見えづらいコロナ禍において、この社会的不確実性が増していることは明白です。それもあって社会全体で「信頼」という概念への感度が
高まっているのかもしれません。
■何故、相互理解が信頼関係に繋がるのか
信頼とは、「相手は自分に被害をもたらすことができる状況にある。しかし、そんなことはしないはずだ」と思い、相手に自分の利害を委ねることだ。(信頼学の教室 中谷内一也著より引用)
「そんなことはしないはずだ」と思うことがポイントです。
そう思えるようになるためには、相手のことを深く理解しなければなれません。
スティーブン・P・ロビンスは、著書の中で、組織における3つの信頼のフェーズを記載しています。
その中でも2つ目の「よく知ることに基づく信頼」では、これまでのお互いのやり取りから、相手がどのような行動をとるかを予測できること(予測可能性)に基づいた信頼だと紹介されています。
私は、この状態をわかりやすく言うと、刑事ドラマなどに出てくる「バディ」だと言っています。
もし、自分が犯人に捕まってしまったとしても、バディのあいつならば、
リスクを冒してでも助けに来てくれる…!と、信じて待つのです。
■雑談で相互理解
相互理解を目的にした雑談においては、ただ「雑談」すれば良い訳ではありません。
テーマにした物事に対して、それぞれがどの様に捉え、何を重視し、どのような結論を望むのかなど、互いの価値観を大切にしながら、理解を深めていくことが重要だと言えます。
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