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福祉の中にある分断

先日地域の児童期の支援者さんと少しゆっくりお話しする時間がありました。色々と意見交換させていただく中で、何度も「そうそう!!」と膝を叩く場面もあったんですが、その中で、「いつか子どもが成人になった時に、本当にこれって必要なのか?」みたいな議論だったり、逆に「もし児童期にこういうところを大事にしてくれているともっと成人期になった時に前に進みやすいなぁ」という議論があったんですね。
 
 
いろんな意見交換をしていく中で、「児童期と成人期ってあまりにお互いの支援を知らない」ということ、そして「知らないがゆえに」支援がぶつ切れになってしまっているんじゃないだろうか、という話になりました。
 
 
成人期の支援の中で、例えばその方が児童期にどんな生活を送り、どんな経験をし、どんな支援を受けてきたのかをほとんど知りません。逆に児童期の支援者さんは実際に成人期に、社会に出ていく上で成人期の中でどんなことに力を入れて支援をしているのか、ということをあまり知らないケースが少なくないような気がします。もちろん各期を経験して来られている方もいらっしゃるとは思いますが。
 
 
よくよく考えると、児童期の支援者と成人期の支援者が意見交換したりお互いの支援について語ったりする機会ってほとんどないような気がします。つまりコミュニケーションの接地面が少ない。
 
 
これって実は結構な機会損失で、もっとお互いの時期の支援の視点や注力しているものをお互いが知ることで、形上じゃなく本当に継ぎ目のない支援が生まれうるんじゃないかと思うんです。
 
 
関わる機会がない→見えない→知らない→分からない→関心が生まれない→関わらない
みたいな分断が同じ一人の人間の成長のプロセスで関わっている福祉の中で生まれてしまっているような気がするんです。
 
 
だからそれぞれがそれぞれのフィールドの半径20メートル界隈くらいの視野での支援になってしまっているんじゃないかという気さえします。
そしてそれによってもしかしたら新たな生きづらさを僕らが産んでしまっていることもあるのかもしれないな、と。
 
 
これもある意味現代の福祉の課題なのかもしれないな、と思います。

そんな話です。




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