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【自由】な働き方とはー休憩とは別にアイスタイムー

以前、私の大学時代のバイト先について書きました。
主に、身なりの自由について。

【自由】な働き方とは https://note.com/winter_himawari/n/n80182f06a76d

今回は、店の営業スタイルについてです。
ちょっと、【自由】とは違う内容ですが、
続編ということでタイトルは【自由】とさせていただきます(^^)

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ある日の出勤。
予約表を見ると【休業】と書かれている日があった。
飲食店としては、かきいれ時の週末。
働きだして数ヶ月、休業日なんてものは聞いたことがなかったので、なぜ休みなのか店長に訪ねた。

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このとき私は、15歳からバイトを始め、
焼き肉店、喫茶店、宅配寿司とそれなりにバイトの経験はあったので
その経験から「清掃業者さんでもくるのかな」とか「設備の調整とかするのかな」と考えていた。

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けれども、店長から返ってきた言葉は想像とは遥かにかけ離れていた。

みんな休み希望だったから。

と。
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あ、なるほど!!そういうことか!!
‥‥
‥‥
‥‥とはならず、驚きすぎて思考が停止。

だって、少なくとも3年間のバイト生活で、「バイトが休み希望で人手がいないから休業」なんて聞いたことがなかったし、
なんなら、「誰もいないから出て」と懇願されてきた。
そして、断れない私は無理してでも出勤していた。

ましてや、週末だ。
飲食店からしたら、何が何でも営業したいだろう。
お客さんに来てほしいだろう。
なのに、誰にも「ちょっと、出勤できないの?」とは聞かず、
店を臨時休業にしたのだ。

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勿論、その日まで2週間ほどあり、予約もまだ入っていなかったので、お客様に支障はない。
休業と決まった日から、事前に貼り紙もしていた。

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これだけ思い切ったことができるのは、きっとあの店長だからだろう。
これ以降も、みんなでお花見をするために休業にしたこともあったし、BBQをしに行ったこともある。
その日は、せっかく休みにしてみんなで遊んでるのだからと、お花見→カラオケ→ボーリングと惜しみなく遊びに注力し、躊躇いもなくお金を使ってくれていた。

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休業という言葉を使うと語弊があるが、
バイトのために店を閉めるのは何も一日単位ではなかった。
開店時から満席が続き、ひっきりなしにお客様が来店。
23:00ラストオーダーの店だったが、21:00ごろにスタッフたちはクタクタ。
そんな日は店長は思い切って
「今いるお客様が帰ったら店は閉めよう」と言う。

「疲弊しきっている中で無理に営業をしても、質のいいサービスはできないから」と。
もちろん、閉店を早める司令はいつでも出されるわけではなく、本当に極限に達した時だ。


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そもそも、疲弊しきる前にケアを入れてくれることだってあった。1時間の休憩とは別に、キッチンから店長に呼ばれると、「アイスタイム」という名のアイスを食べる時間があったこともある。
そういったケアもできないくらい忙しく、仕事を【こなす】ことで精一杯になっているときに、発令されるのだ。

目の前の利益だけで見れば、どんな時でも営業したほうがいいに決まっている。
けれども、疲弊しきっているスタッフのサービスにより、お客様が満足できなかったらリピートはされないだろうし、予定があって休みたいと言っているのに毎度無理矢理にでも出勤しろと言われたら、バイトだって辞めたくなる。
無理矢理営業することは、巡り巡ってその店に不利益になることは大いにあり得るのだ。  

反対に、思い切って決断することは、長い目で見て利益にもなる。そんな理由で、臨時休業なんてしていたら客足も遠のくだろうと思う人もいるかもしれない。
けれども現実は違った。毎日のように予約があり、客足が耐えることもなかった。
臨時休業を上回るサービスや、魅力がしっかりとあれば、お客様が来なくなるということはないのだ。

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【ブラック企業】や【働き方改革】という言葉があるが
すべての会社やお店がこうなったらいいのにと願ってやまない。
もっと言うなら、教育にも取り込むべきだと私は思っているし、実際に学級でもそのエキスを少し取り入れていた。つもりだ。
(それに関してはまた別で書こうかな。)
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読んでくれてありがとうございます。
この店長(当時28歳)、
こんなに思い切ったことをやるって
めちゃくちゃかっこよくないですか?

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