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[スイス 子連れ旅行記](1)スイス入国〜シュタイン・アム・ライン ( 「教育発想源」番外編)

2024年4月に「教育発想源」の番外編として、釜山へ子どもたちを連れて旅行した様子をお伝えする「韓国・釜山 子連れ旅行記」を連載したところ、とっても好評の声をいただきました。

全4回あります。よかったらご一読を。

「ぜひ他の国への子連れ旅行のお話も見てみたい」、という声もたくさんいただきましたので、今までの子連れの海外旅行のことも実験的にお伝えしようと思い立ちました。

今回は、2017年9月の頃の旅行の話となるのですが、当時6歳だった長男と二人だけで巡ったスイス旅行の様子をお伝えいたします。7年ほど前のことなので記憶が曖昧な部分が多いですが、できる限り思い出しながら書いていきます。

それまでは夫婦や家族全員で海外旅行に行っていましたが、息子と二人だけでの旅行というのはこの時が初めて。当時の長男は保育園児ですが、それぐらいの年代の子と海外旅行に行く時の参考になれば、また単に読み物として楽しく読んでいただければ幸いです。

この記事はほぼ全文、どなた様でも無料で読めますので、お気軽にお読みください。

それでは「スイス 子連れ旅行記」、スタートですー。


■[スイス 子連れ旅行記](1)スイス入国〜シュタイン・アム・ライン

●今回のスイス旅行メンバー(2017年9月当時)
・父(筆者)、6歳長男

この頃は毎年まだ行ったことのない国へ行くようにしていて、2017年9月に10日間ほど休みを確保したのですが、妻がその間に重要な仕事が入って行けなくなったと言い出し、当時6歳の長男と3歳の次男を親一人だけで海外に連れていくのはさすがに無理そうだなーと思い、私一人で行くことに。

そこでいろいろ検討して、まだ行ったことがなくて気になっていたスイスに行ってみようと決めたら、それを聞いた6歳の長男が「スイスってチョコレートが美味しい国なんでしょ? 行きたい行きたい!」と騒ぎ始めました。当時は保育園の年長クラスだったので、小中学生になったら授業もあって海外にはなかなか行けないだろうからと、長男だけ保育園を休んで親子二人で行くことになりました。

いつも海外旅行は夫婦や家族で行っていて、親子二人だけの海外旅行というのは初めて。スイスだったら治安もいいし何とかなるだろ、と思い切って出発です。スイスを車で一周することにしました。

当時は東京に住んでいて、成田空港からスイスのチューリッヒ空港へ直行便で向かいます。

思い出したっ。この頃、江東区の東雲という湾岸エリアのタワーマンションに住んでいて、確か隣りの有明のホテルから成田空港直行の高速バスが出ているのを知りまして。出発2時間前ぐらいにはつけるバスに乗るように、長男と二人で有明まで歩いて行って乗ろうとしたら、成田までの高速道路で事故があり大渋滞が起きていて出発を見合わせてると言うんですね。

一応他の乗客と一緒に待っていたけれども、どうも動く気配がない。これはいよいよ出発時間に間に合わないぞと電車で行くことに決め、慌てて乗り継いで山手線日暮里駅から京成スカイライナーで約1時間半、ギリッギリで成田空港搭乗口に間に合いました。

あまりにもギリギリだったのでスタッフさんに謝ったら、多分同じ事故の影響で間に合ってない人がめちゃくちゃいるとのこと。あれは乗れなかった人もいるんじゃないだろうか。もっと早く「じゃあバスじゃなくて電車で」という判断ができなかったことを反省しました。早め早めの判断、早め早めの行動が大事ですね……。

成田からチューリッヒの飛行機は約13時間。乗るのはチューリッヒが拠点のスイスエアラインズ。スイス国旗が機体に描かれていて、国旗の絵本をよく読んでいる長男は興奮気味。

成田空港からスイスエアラインズで出発!

9月は日本だとまだ暖かくて半袖でも十分な季節ですが、飛行機に子どもと乗る時は長袖シャツを必ず用意します。上空は寒いからですが、なおかつヨーロッパへは北極圏を通過しますし。気温は良くても冷房が効きすぎているということもあるし、子連れの飛行機搭乗は長袖必須。すぐ脱いで丸めることができるので前開きの綿シャツが便利。

13時間のフライトというのは、子どもは騒いだり泣いたりと大変だというご家族も多いですが、機内でチョコレートが出たり、子どもようにお土産があったり、各席のビデオ画面で『トムとジェリー』などの番組が観れたりするので、長男はワクワクして13時間ずっと退屈せず起きっぱなしでした。

機内で温かいポタージュスープをもらえたり。

ヨーロッパへの国際線だと機内食が2回出ます。基本的に私は、飛行機で機内食は食べないです。大抵美味しくないし、現地でもっと美味しいものを食べたいので。この日も自分でパンなどちょっとした軽食を一応持ち込んでいて、機内食はほぼ食べませんでした。

子どもにも無理して全部食べなくていいからと言っておくようにしています。また美味しくてよく食べても、食べすぎると機体が揺れた時に酔って吐きやすくなるだろうし、子どもが食べる量には注意しておきます。

この日の機内食。確か2回目のもの。

機内食は食べないと言っても、この上の機内食の写真だとキウイやリンゴなど、果物類は水分補給のつもりで食べることはあります。機内食はLCCみたいに別料金になっているほうが、個人的にはいいと思うんだけどなー。

地上が見えてきました。到着は間も無く。
チューリッヒ空港に到着!

15時ごろにチューリッヒ・クローテン空港に到着。スイスエアラインズの拠点であり、まさに中欧の顔とも言うべき空港です。とってもキレイ。クローテンというのは空港のあるチューリッヒ郊外の地名ですね。正確にはチューリッヒにあるわけじゃないということ。東京・成田みたいな。

今回のスイス旅行は、自動車で国内を一周しようという計画。チューリッヒ中心街へは向かわず、空港に直結しているレンタカーセンターに向かいます。

というのも、本来は1日目はチューリッヒで宿泊して次の日に市街でレンタカーを借りようと考えていたのですが、事前に予約サイトを見たらこの日は国際イベントか何かでチューリッヒ市内もその郊外もホテルが全然空いてなかったのです。だから空港で直接レンタカーを借りて次の街へ行くことにして、チューリッヒ観光はレンタカー返却後にしようと。だから、スイスの旅程はこの時点では全くノープランのまま出発です。

チューリッヒ空港横のレンタカーセンターで、レンタカーを借りる。

以前は海外観光は電車やバスで移動をしていましたが、この3年前にフィンランドに行った時、車でしか行けそうにない目的地があって恐る恐るレンタカーを借りたら、とにかく自動車はラクだしとにかく面白いしで、それ以降はヨーロッパ旅行は必ずレンタカー移動にしています。

特に子連れならば、車に乗せて移動できるのは本当にラク。レンタカーを使い始めてから、海外旅行の面白さや快適さは10倍以上に感じます。免許を持っている人にはとにかく勧めくっています。

でもこの話をすると「海外でレンタカーなんて、右側通行だし怖い。無理」という方が大半。確かに私もフィンランドで初めてのレンタカーはドキドキだったのですが、驚いたことに、走り出したら10分ぐらいで慣れるんです。

日本と違って右側通行ではありますが、ハンドルの位置から何から全てが逆だから、一部が逆よりもはるかに早く馴染みます。「左側通行の日本で右運転の外車に乗る」「ウィンカーとワイパーのレバーの位置だけ左右逆」などよりも、はるかに簡単なんです。また、日本ではどこもモタモタしているとクラクション鳴らしたり煽ったりするイライラ運転手が多いですが、ヨーロッパは案外のんびりしていて、初心者ドライバーにすごく優しい気質なので、走りやすいんです。

ヨーロッパで車を運転するなら当然、国際免許証というものが必要になります。でもこれは免許証と言いながら、ただの「母国の免許証の翻訳書」なので大したものじゃないです。日本の免許証を持っていれば誰でも、出国前にお近くの免許センターや警察署などに行けば申請後10分ぐらいで取得できます。期限は1年間なので早めに取っておけます。ちなみに「翻訳書」なのですから、海外に行くときは当然、国際免許証と日本の免許証はセットにして見せないといけません。日本の免許証は「海外で必要なさそう」と思ってつい忘れがちなので、必ず持っていきましょう。

レンタカーの借り方ですが、私は前もってrentalcars.comというサイトを使って予約しておきます。世界各地のレンタカー会社比較サイトですが、日本語で表示されるので、私のように英語が全く分からなくても大丈夫。ちなみに日本国内も借りられますよ。

海外旅行でいつも使っている、Rentalcars.com

今回はEuropcarで6日間レンタルすることに。6日間ならAT車で38000円ぐらい。マニュアル車なら27000円ほどだったかと。日本だとAT車が主流ですが、海外だとまだまだ指定なしならMT車が来ることもあるので、MT車苦手な私は海外時には必ずAT車を指定してます。(AT車を予約してたのにMT車が用意されていて一悶着あった旅もありました。予約確認メールなども念のためしっかり用意)

保険もフルパックで加入。6歳の長男用にジュニアシート1つ。海外のレンタカーはカーナビが外付けのことも多いのですが、今回は備え付けとのこと。予約をきちんとして、日本の免許証と国際免許証が揃っていれば、私みたいに英語がよく分からなくてもスムーズに手続きできるはず。

レンタカーを借りると、この緑色のステッカーがフロントガラスの左上部に貼ってあったんですが、これは何なんだろうと思って出発したら、このステッカーのありがたさがその後すぐに分かることに。

フロントガラスに貼られたステッカー。これがめちゃくちゃ便利で……

次の街に行くのに高速道路に乗ったのですが、有料道路のはずなのにいつまでも料金所やETCゲートがなくて、いつしかICから降りてて、お金どこで払うんだとドキドキしてました。

実は、スイスの高速道路は1年分の一括払いで、このステッカーを購入してフロントガラスに貼っておけば、一年間高速道路に乗り放題。一枚4000円ぐらいというから、めちゃ破格じゃないですか? それだけ破格でも、料金所やゲートを取っ払い設置費や維持費を無くすことはそれだけ大きいということでしょう。

しかも、レンタカーを借りたらすでにこのステッカーは貼ってありました。つまり、レンタカー会社が既に高速料金を払ってくれていて、利用者は実質支払いゼロなのです。これは本当に便利。ちなみにこの仕組みは、オーストリアやハンガリーなどその後に行った他の欧州の国でも見ました。他の国では利用者がコンビニなどで買う形になってましたが、それでも安い。

さて、チューリッヒ近郊に全くホテルが空いてなくて、ようやく見つけたホテルはチューリッヒから50kmほど離れた、シュタイン・アム・ライン(Stein am Rhein)という小さな街。空港から高速道路を使って1時間ぐらい走りました。

ドイツとオーストリアとの国境にあるボーデン湖(Bodensee)の西端、ライン川へと注ぎ込む入口にある街。「Stein am Rhein」という街の名前は、ドイツ語で「ライン川沿いの石(宝石)」という意味なんだそうです。

シュタイン・アム・ラインの街

とっても可愛らしい街! 到着した時には夕方だったので薄暗いですが、これ昼間ならもっと雰囲気良さそう。絵本に出てきそうな街ですね。何だかすごくいい感じなので、長男とちょっと街中を歩いてみることに。長男もメルヘンな街並みに嬉しそう。

ちなみにヨーロッパの旧市街は石畳で車が入れないところも多いので、なるべく郊外に停めるようにしています。ここでは旧市街地の西側に公共の駐車場(Parkplatz)があったので、そこに停めてから歩いて旧市街に入りました。

西のメインゲート、ウンター門

無料駐車場のすぐ前に、街の西の入り口であるウンター門があります。ここをくぐると、東へ向かってメインストリートが伸びています。

私はホテルが空いていたからという理由で偶然この街に来ただけですが、実はこの街はスイス国内でもすごく有名なんだそうで、景観を死守するスイス国内の街に毎年1ヶ所に贈られる「ワッカー賞」で、スタート時の1972年に栄えある第1回の受賞となった街なんだとか。チューリッヒ観光でもオプショナルツアーが結構あるんだそうですよ。全部帰国後に知ったけど。

あちらこちらで冷たい湧き水が出ています。高山の国であるスイスは湧き水が豊富で、石の水場がどの街にもたくさんあります。水場を汚す人を見ないのもまた、治安の良さなのかと。

この時は9月下旬で、日本だとまだ半袖でもいい日もある頃でしたが、一応防寒着をいろいろ持っていったら、この日の夕方はとても肌寒くて長男も震えて、車に一度戻ってニット帽とジャンバーと手袋のフル装備にしておきました。

小雨が降ってたので折り畳み傘も持ってきた

ちなみに、ヨーロッパ旅行だと張り切ってオシャレして街並みを歩きたいという人も多いでしょうが、おろし立ての靴よりも履き慣れた靴、着慣れない服よりも着慣れた服のほうが動きやすくていいかと。素敵な街はついついたくさん歩いちゃうんで、靴擦れなんか起きると地獄です。オシャレな靴は、現地で買ったほうがいいかもですね。

小山の頂上に古城が見える

北の小山の上に、古城の姿が見えます。ホーエンクリンゲン城というお城なんだそうです。どんな城なんだろう。明日行ってみようっと。

素敵な建物が見えてきた。

メイン通りを歩いていくと、オシャレな時計台の建物が。これは街のシンボルである市庁舎。絵本作家として知られるスイスの画家、アロイス・カリジェによって描かれたフレスコ画が有名な建物なのです。……と帰国後に調べて知りました。写真撮っといてよかった。

駐車場からライン側を望む。

だんだん暗くなってきたので駐車場に戻って、予約した郊外のホテルへ車で向かおうかと。でもホテルの周囲に食べる場所が何もなかったら嫌なので、旧市街周辺で夕食を食べることにしました。

夕食はシュニッツェル。

この前年に家族でイタリア旅行をしたのですが、その序盤でシュニッツェルを食べたところ長男はすっかりハマり、そのイタリア旅行ではやたら各地でシュニッツェルを食べてました。いわゆるビーフカツのような料理。それを覚えていて、ここでもやっぱりシュニッツェル。

海外旅行に家族で行くと子どもの食事の好き嫌いが大変、と苦労するご家庭も多いようですが、ヨーロッパはどんな店でも大抵フライドポテトがあるもので、子連れの飲食店で困ったらフライドポテト、でしっかり解決です。ベルギーなんかだと無料でついてくる店も多かったです。

めっちゃバクバク食べる6歳長男

それから当然、西欧の旅行だとお店に箸がない。そもそも箸を使う料理がないので、子どもが箸に慣れているからといって普段使いの箸を持っていくのもあまり得策ではないかと。うちはフォークとナイフに慣れてなかったので、出国前に1回だけ食事中にフォークとナイフの使い方を教えておきました。この初日はぎこちなかったけど、帰国する頃にはめちゃくちゃ使いこなせるようになってました。

郊外のホテル。子どもの遊び道具もいっぱい。

チューリッヒ近郊のホテルが全滅だから仕方なく予約した、たまたま空いていたシュタイン・アム・ライン近郊のホテル。郊外だから庭も広々としていて公園もついていて、6歳の長男は大歓喜。ただ前日に雨だったから濡れてて全然遊べませんでしたが。

ヨーロッパの旧市街はホテルも古い建物の中にあり制限が多いですが、郊外のホテルだと広々としていて自然もいっぱいで気持ちいい施設が多いです。そういう場所にパッと行けるのも、レンタカー旅行の魅力ですね。

ホテルの朝食バイキング、すごく楽しそう。

ヨーロッパのホテルの朝食はパン中心のバイキングが大半ですが、子どもにはソーセージもあるしハムもあるしでヨーグルトも豊富だし、楽しいらしいです。

ちなみに今回のように、私は海外旅行に行く際には出国前に最初のホテルだけを予約しておいて、それ以降のホテルは現地に行ってからネットで予約するようにしています。この時だと1日目の夜にホテルの中で、次の2日目のホテルを決めて予約しておけば、2日目にどこに行くかが決まります。最終日までスケジュールをびっしり埋めないと気が済まない人が多いですが、こういう気ままなスタイルだと、現地の状況や発見でどんどん最適な場所に行くことができます。

それに、つい「早めに予約しておいたほうがお得」と思いがちですが、ネット予約だと直前に安いお得な部屋が空くことが多々あるのです。海外だと早割のほうが少ないかと。全く空いてないという不安があっても、今回のようにレンタカーだと「ちょっと隣の街で泊まるかー」ということがすぐできて、偶然の行程が生まれて楽しいのです。

ということで、2日目スタート。

ホテルでの朝食を終え、昨日シュタイン・アム・ラインの街から見えた小山の上の古城、ホーエンクリンゲン城(Burg Hohenklingen)に行ってみることに。

ホーエンクリンゲン城へと登る道。車で行けます。

GoogleMapで頂上まで車で行けることを確認していたので、車でホテルを出てから小山を登っていきます。頂上に数台停められるオシャレな駐車場があったので、そこに停めてから古城に近づいてみると……

入口が閉まってる……

古城の入口は扉が閉まっていて、誰もいる様子はなく、中に入れない。仕方なく古城の周囲をぐるっと一周して車に戻りました。後で知ったんですが、ここは古城を利用したレストランだそうで、営業時間しか空いていないんだそうです。来るのが朝早すぎた。

とっても美しい、ライン川上流の眺め

古城の中には入れませんでしたが、登山道からの風景はとっても絶景。朝の霧がかかってますが、それでもこんなに美しい。古城レストランからもすごく眺めがいいんだろうなー。

昨日歩いた旧市街地も見えます。
長男はミラーレスカメラを使ってます

子連れで旅行に行くと、子どもが歩かなくなって大変というご家族が多いですが、専用のカメラを渡しておくといいです。子どもにとってカメラはものすごく楽しいオモチャらしく、いろんなものが撮りたいと張り切って歩くようになります。

この時は私はiPhoneと一眼レフ(EOS kiss)を使っていましたが、一眼レフを買う前に使っていたオリンパスのミラーレスカメラを、「使っていいよ」と長男に渡していました。同じ場所でも大人とは違う目線で撮っているので、新しい発見がいろいろとあります。

ということで、小さな街シュタイン・アム・ラインを堪能したので、次の街へと移動することにします。


さて、お勉強には「予習」と「復習」が大事と言いますが、子どもの海外旅行も出国前の予習と出国後の復習があると、ますます有意義なものになる、と私は考えています。

私はあまり旅行でガイドブックに頼らない派なのですが、それは「ガイドブックを見てこことここに行く」と目的地を決めないということであって、実はガイドブックは持ってはいます。

スイスに行くとなったらスイスのガイドブック(この時は「まっぷる」だったかな)は持ってはいて、出国前やスイスへの飛行機の中などで、子どもと「スイスってこんな雰囲気らしいよ」とワイワイ見るわけです。「まっぷる」は現地の食べ物の特集もあるので、食べ物の名前を覚えたり。

ただ前述の通り、それで目的地を決めるということはしません。恐らく「まっぷる」や「るるぶ」などで目的地を選んで旅を組み立てたら、ツェルマットに行ってアルプスを見てチューリッヒでチーズフォンデュ食べて帰る、みたいな大体みんなと同じ観光プランになって、どこに行っても日本人観光客いるじゃんという旅になるでしょう。それが楽しいという人もいますが、私にはそんな旅はクッソつまんないです。

ガイドブックには載っていない街や場所に「行ってみようか」とチャレンジするのも、子どもと一緒の冒険なのです。別に危険な異世界に行くわけでもなく、大都市から数時間離れた街に行く程度なんですから、どうせ海外に行くならそれぐらいの冒険はしてみたい。

そして帰国後の「復習」というのは、「あの街はここがよかったねえ」「あれは美味しかったねえ」という感想を、何度も何度も一緒に話すということです。海外旅行の興奮をまだまだ引き延ばしておく。

その一番いいアイテムが写真であり、子どもにカメラを持たせたり自分も写真をこまめに撮ったりするのは、「復習」のためです。帰国後に写真を見て、「ああ、こういうのあったね!」「これいいよね」「また行きたいね」とワイワイ話す。

子どもには「日本のおじいちゃんやおばあちゃん、友達にも写真を見せようよ」などと課題を与えておけば、「いい写真で伝えたい」という想いが湧いて、本当に真剣に写真を撮ろうとします。角度なんか気にして。そうすれば、イヤイヤついてくるという倦怠感の子連れ旅にはなりません。

旅行が子どものためになるのは、その事前も事後も勉強になるから。旅行前後の日も、大いに楽しい日にしたいものですね。


「スイス子連れ旅行記」、好評のようでしたら、第2回へと続きます。

※今回の内容を読まれて一つでも面白い情報が見つけられた方は、よろしければ下の☆(スキ)をチェックして頂けると嬉しいです。


【追記】第2回はこちらから。


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これより下はnoteマガジン「マーケティング発想源」を購読中の方のみが見ることのできるコーナーです。 当時に現地で撮った他の写真をいろいろと載せていますので、スイスの雰囲気がより伝わると嬉しいです。「マーケティング発想源」をお読みでない方は、ぜひこの機会にご購読いただければ。

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