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小説・「塔とパイン」

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作:よわ🔎 概要:45歳、片田舎の洋菓子店のパティシエが、紆余曲折、海を渡ってドイツでバームクーヘンを焼き始めた。 ※毎週日曜日更新(予定) ※作品は全てフィクションです。著…
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#ケバブ

小説・「塔とパイン」 #12

小説・「塔とパイン」 #12

「Hallo〜!ヘイ!ナカータ!調子はどうだい?」「いつものアレか?」

旧市街の目抜き通りから1本奥に入った十字路に、僕の勤めている菓子店「Konditorei Weise」がある。その迎えには名物女将と孫娘のパン屋、そして、もう一つの迎えには「ケバブ屋」がある。

数年前にできた新しい店だ。旧市街の落ち着いた雰囲気には似つかわしくない「Kebap」の看板が店の軒先にデカデカと掲げられれている。

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小説・「塔とパイン」 #11

小説・「塔とパイン」 #11

そろそろ昼の時間帯だ。客商売とはいえ、バックヤード担当だから、昼休みはある程度固定されている。おおよそ11:30〜13:30の間に適当に取ればいい。忙しいときはずらして昼食を取る。

他の従業員も自分の仕事のペースに合わせて各々が休んでいる。もちろん、タイミングによっては一緒になることもある。業態がそうだからか分からないけれど、昼が特段忙しいわけでもない。どちらかというと、コンスタントに切れ目なく

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