互いに顔は知らなくても「ありがとう」が飛び交う社会がいいよね
東洋経済オンライン連載、公開しました。
今回のテーマは「可視化されない独身税問題」についてです。
独身男性の家計を圧迫しているものは何か?について、家計調査から明らかにしています。
ぜひ、ご一読ください!
かつて「独身には独身税を課すべきだ」なんてとんでもない議論もありましたが、既に独身税は課せられているようなものです。
言い方を変えれば、生涯独身であろうと、無子夫婦であろうと、働いて税金を納めているならば、何らかの形で次世代の子どもたちのための支援を国庫に支払っているわけです。
そういう意味では、国の税制はよくできているw
なので、生涯独身だからとか、子どもを産まないから、とかそういうことで自分自身を否定する必要はないし、既婚者も彼らをフリーライダーのようにみなして攻撃することがなくなる気付きになれば、と思います。
そして、最後にちょろっと書きましたが、所得増なき消費増税は、ほんとに日本中の独身(特に男たち)にトドメ刺すことになるので勘弁してください。消費増税に反対しているのではないです。特に300万円未満の低収入層の年収が今のままあがらない状態での増税は、結果生活保護受給の増加など、政府の首を絞めることになると思います。
今回もたくさんの方に読まれています。
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東洋経済の方でもランキング上位になりました!
ありがとうございます!
そして、これだけバズると、毎度のことながら、いろんな人が湧いてきます。読解力がないのか単に知識がないのか、頓珍漢なコメントも寄せられます。
いや、いや。
「独身税」なるものが、たとえ、10%・20%になっても、子どもを大学卒業まで育てる事を考慮すれば、独身のほうが経済的に有利なのは間違い無い。私の場合、3人の子どもは、全て私立大学、長男は大学院まで行かせた。30年前、景気の良い時代に、共稼ぎだったから、なんとか乗り切れた。
あなたのいう独身税が20%というのは、今の状態が3%程度換算なので、+17%の負担ということですよね。ざっくりと試算すると、2017年負担が32%なので、計算式とすると32-3+20=49%の負担という計算になります。独身者が収入の半分を税金でもっていかれたら確実に餓死します。有利とかのレベルを超えて死にます。コメントするのは結構ですが、ちゃんと考えてからにしてほしいと思います。
多分、この方は、ご自分が3人ものお子さんを育て上げたということを誇りたいのでしょう。それ自体はそうだと思います。素敵です。
ですが、だからと言ってご自分の生存者バイアスのために、未婚者や無子夫婦を叩いたり、さげすんだりしていいというものではありません。
ソロだとか家族だとかを対立構造にしたがるのは、往々にして既婚者の方です。要するに、自分の子どもたちが働いた分が、そういうソロや無子夫婦の老後の年金に充当されるのが嫌なんでしょう。
気持ちは分かりますが、でも、それが嫌だということを言い始めたら、社会も国家も喪失します。それこそ、家族が自分の家族だけしか頼れない、完全なる「家族自己責任社会」になることを意味するんですよ。なぜそれがわからないんだろう。
完全なるフリーライダーもいるでしょう。でも、それは病気だったり致し方ない理由の人も含まれます。少なくとも、自分で働いている人たちは、何らかの形で次世代の子どもたちの役に立っているんです。独身だろうと、無子夫婦だろうと。
お父さんお母さんたちは、直接子どもを産み育ててくれました。ありがとう。独身者や無子の人たちも、働いて間接的に子どもたちを支援しました。ありがとう。お互い言うべきは「ありがとう」でいいじゃないですか。
そういう気持ちこそが、お互い様という社会を作るんじゃないですか?
そして、それこそが「接続するコミュニティ」が作り出す安心のひとつです。
ところで、こんなコメントも来ました。
独身だけでなくコナシ夫婦とかにも、お前らの年金は誰が払うと思ってるんだ!と言う意見をよく聞くけど、その分いっぱい税金を国や地方に納めてるんだよね。
しかも、かなり多く税金を納めているにもかかわらず、給付金や義務教育費や高校無償の教育関連社会保障の還元は一円も受けない。
さらに、大手企業や公務員に普通にある家族手当なども受け取れない。
子あり家族よりもすごくたくさん税金払って、還元はほとんどなく、手当も受け取れない。
相当重い独身税を払ってる。
結婚した方がいいぞ。
最後wwww
いいオチです。
結婚したいけどできない人が大半なんですけどね。独身の方に言いたいのは、結婚ごときであなたの価値は決まらないし、自己否定する必要なんか微塵もないってことです。ちゃんと働いているならば、それだけであなたは、どこかの誰かから「ありがとう」を言われる存在なのです。
結婚という状態に過度に固執せず、ひとりひとりが社会的役割を果たしましょう、自分のために働いて、遊んで、消費しましょう。たくさんの人と交流しましょう。それが巡り巡って誰かのためになっているんですから。
長年の会社勤めを辞めて、文筆家として独立しました。これからは、皆さまの支援が直接生活費になります。なにとぞサポートいただけると大変助かります。よろしくお願いします。