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新たなブーム到来の予感 体の中にマイクロチップ

マイクロチップを体の中に埋め込むのがブームになりつつある。従業員がチップを埋め込むのを奨励する企業すら出始めた。デンマークにはすでに約2万6000円(200ユーロ)で手術を引き受ける店もあり、チップを埋め込むのがもはや当たり前になろうとしている。かつてチップは自らお金を払って埋め込むものではなく、宇宙人に拉致されて埋め込まれるものだと信じていた。その時代がどうにも懐かしい。

チップを埋め込むワケ

米32M(スリー・スクエア・マーケット)は2017年に従業員の体の中にマイクロチップを埋めるプログラムを始めた。本社80人超の従業員のうち、50人以上が「トライしてみたい」と申し出た。もちろん会社が強制したわけではない。6割強の従業員が望んで手を挙げたことになる。相当な数だ。

手をかざすだけでオフィスのドアを開閉したり、社員食堂で食事代を払ったりできるようになるらしい。取材したジャーナリストによると、従業員の一人は手を挙げた訳をこう話した。「5−10年後にはこれが当たり前になるかもしれないから、先取りしたいんだ。『俺はもうやってるよ』ってただ言うためだけにね」。

ビットコインが起爆剤!?

スウェーデンのエピセンターもチップ埋め込みを奨励している。同社の「マイクロチップ人間」はすでに150人。「今後、財布や鍵を持ち歩かなくてすむかもしれない」といった声が聞かれるとのこと。チップを体内に埋め込む際には注射器が使われ、痛みはほんの一瞬らしい。

デンマークの首都コペンハーゲンにあるピアススタジオ。この店では、200ユーロでチップを埋め込んでくれる。施術者はピアスの穴を空ける専門家らしい。費用にはアフターサービスも付いているらしいが、その内容はよく分からない。チップが壊れた際の交換などが考えられる。おそらく手術費は別で。

今後、体内に埋め込んだチップを通じて、仮装通貨の送金なども利用できるようになるようだ。近年、世界中で取引者数を伸ばしているビットコインで実現する環境が整ったとのこと。ビットコインをやり取りするトレーダーの人数、さらに今後の伸びを踏まえると、チップを埋め込んだ人の数は爆発的に増えるだろう。

青いロボット

幼い頃、マイクロチップは宇宙人に拉致されて埋め込まれるものだと考えていた。まったくもって、テレビプロデューサー・矢追純一氏のおかげだ。矢追氏のUFO(未確認飛行物体)番組を見た後、首にできた湿疹を見つけ、知らないうちに連れ去られ、チップを埋め込まれたんだと思い、世界に絶望したこともあった。

わざわざ自ら資金を投じ、体の中にチップを埋め込んでもらう時代だ。テクノロジーが凄まじい速さで進歩し、世界がどんどん変化していることをあらためて認識させられる。そこで思う。チップが世界中に普及し、それを埋め込んで当たり前の時代がやってきたとして、その後に続く最新技術は何だろうか。

少なくとも青色の丸っこい猫型ロボットの登場はまだ先になりそうだ。

(写真〈上から順に〉:ビットタイムズ、クーリエ・ジャポン、BLOGOS、電撃ホビーWEBの各サイト)

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