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ささやかな復讐

ー節分の習わし

節分に恵方巻きー。出どころのよく分からない習わし。個人的には怪しげな習わしに振り回されたくないが、こうしたイベントは奥さんの大好物だ。そのため、節分の食卓には、必ず太巻きが一本出てくる。場合によっては複数本。食後、豆まきだけだなく、奥さんの食べ残した太巻きを食べたせいで、はち切れそうなお腹をさするのも、わが家の"恒例の行事"だ。

"恒例の行事"

2022年の恵方巻き001

奥さんによると、2022年の節分(2月3日)も買い物に大忙しだったらしい。コロナ禍にもかかわらず、たくさんの人が並んでいる大好きな寿司のテークアウト専門店「古市庵こいちあん」で、太巻きを一本購入。さらに、出先で人だかりができていた魚屋「魚力うおりき」でも一本買ったと嬉々として話してくれた。「だって、ものすごく美味しそうだったから」と奥さん。

困ったことに、毎年食べきれないところを無理して食べる羽目になっている。そして、今年も例外ではない。「もうお腹いっぱい。食べて」と奥さん。昨年とまったく同じ台詞だ。年一回のこの日のために、張り切って買い物してくれた奥さんには悪いが、こちらとて恵方巻きは別腹とそんな都合良く行くわけがない。ただ結局、気合いで完食。

食後の豆まき。偶然を装い、奥さんに豆をぶつける。ささやかな復讐だ。

(写真:『りすの独り言』トップ画像=りす撮影の画像を基にりす作成、2022年の食卓に並んだ太巻き2本=りす撮影)

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