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目を見張る昇進

「りすの独り言」

🐿にわかに注目しているヒメジョオン(姫女菀)とハルジオン(春紫菀)。公園や空き地、道端など、どこにでも見かけるので、"雑草"とみなされることも少なくない。ところが、シンガソングライターの松任谷由実が『ハルジョオン・ヒメジョオン』、女性アイドルグループの乃木坂46が『ハルジオンが咲く頃』と、それぞれ楽曲のタイトルに取り入れた。目を見張る昇進と言える。きっと小さな白い花を可憐に咲かせるからだろう。

「似て非なる草花」シリーズ:「ドライアイには難しい」「似て非なる草花」「りすの独り言

可憐と脅威

松任谷由実の『ハルジョオン・ヒメジョオン』にあるハルジョオンはハルジオンの誤用(※)とされる。曲のタイトルに採用された例はわずかだ。ヒメジョオン、ハルジオンともに、日本生態学会が定めた「日本の侵略的外来種ワースト100」にリストアップされている事情があるかもしれない。

このリストでは、日本の外来種のうち、生態系や人間活動に影響が大きい生物が選ばれている。ヒメジョオンとハルジオンは可愛い花(※)を咲かせ、人に安らぎをもたらす一方、強い生命力で在来種を淘汰する恐れがあり、"里山"の大きな脅威になる。扱いが難しい草花と言える。

ハルジオンは4−6月ごろに花を咲かせるという。乃木坂46の『ハルジオンが咲く頃』は、2016年3月後半のリリース。さらにこの時期、グループからの卒業が決まっていたメンバーがいたらしい。"卒業ソング"のシンボルとして、定番の桜ではなく、ハルジオンを選んだところはユニークだ。

一体、どんな思惑があるのだろうか。

(出典〈トップ写真〉:乃木坂46の『ハルジオンが咲く頃』のミュージックビデオの一幕=Twitter)

「似て非なる草花」シリーズ:


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