文字肉 | 文字が美味しそうに見えたお話
こんにちは、ジャガーです。
昨年・今年と、特にフォントや文字と向き合う機会が多かったのですが、ふと「文字って美味しそうだな」と思うことがありまして。
きっかけは「うろこ」について考えていたとき。
(うろこ というのは、明朝体の三角の部分のことです。お習字でいうところの「とめ」の部分ですね。)
「うろこ」っていうからには、身を守っているのかな?
そうなると身があるはずだよな?
じゃあどんな身が詰まってるのかな?
と想像が膨らんできて、どんどん気になってきたので作ってみることにしました。
ひとまず僕の好きな「A1明朝」のうろこで試してみましたのですが、文字の“中身“を考えていくと不思議なことに、これまで二次元的に見えていた文字が、どんどんと三次元的に見えてきたのです。
(個人的にこの発見がおもしろかった)
そして、その三次元的に見えてきた文字に、スっと包丁を入れてみました。
おお、美味しそう!
A1明朝は鮭だったんですね。
あまり深く考えずに、そのフォントのもつラインから想像して断面の身を描いているので、自分で作ってても意外だったりします。
まさかA1明朝を美味しそうと思う日がくるとは。
ということで、他のフォントも切ってみました!
程よくサシが入っていて、ぷりっとしたボリュームのある感じ。
輪切りにして、鉄板で焼きたい。
ぎゅっと身が詰まっている、カニ爪のようなお肉感。ほじほじしたい。
かぶりつきやすいように持ち手までついてる。まるで手羽先。
炭で焼いたら油がしたたってきそう。
はらいが少し角張ってるから、角が立ってる新鮮なイカみたい。
コリコリしてそう。うまそう。
思わずむきたくなるソーセージフォルム。
常にポケットに入れておきたい非常食感。
などなど、フォントによっては、切り身に見えたり、霜降りのお肉に見えたり、イカ刺しに見えたり。
どの断面も違う表情を見せてくれます。
どの文字も、なかなかの断面を見せてくれます。
やはり美味しそう。
ぼくはこれを「文字肉」と名付けました!
モジニク。MOJINIKU。
文字としての機能も、食事としての機能も果たさない、なんの役にも立たない文字肉なるものを生み出してしまいましたが、ひとまず「文字が美味しそう」という自分なりの新たな発見はあったので、なんでも作ってみるものだなとあらためて思った次第です。
ジャガーでした。
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