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(連載小説)秘密の女子化社員養成所㉒ ~玉の輿の研修生・その1~

「わあー悠子ちゃんかわいいー!。着物似合うねー。」
「そんなことないよー、紗絵ちゃんもこの着物似合っててかわいいー!。」

小瀬戸島はお正月を迎え、とても華やいだ雰囲気に包まれていた。年末年始とは言え悠子たち研修生は元より社員にとっても島から外出・帰省するのもままならないこの研修所・保養所での生活だが、毎年元旦に行われる「新年互例会」には全員振袖や訪問着、付け下げと云った晴れ着で参加するのが恒例となっていて、研修生たちも社員に交じって振袖を着せてもらっていた。

この島に来て3ヶ月が経ち、これまでに一通りの女性物は着たはずの悠子だったが着物、それも振袖を着るのは初めてで普段とは違った華やかさにひとりの「女性」として着物に心を奪われていた。

新年互例会の後は社員・研修生それぞれの写真撮影の時間となり、館内のスタジオブースやいわゆる「映えそうな場所」でちょっとしたロケーションフォトみたいな写真や動画を着物姿で撮ってもらっていた。

小瀬戸島に居る社員・研修生にはそれぞれ個人毎に「プロフィールカード」なる書類があり、それにはプロフィールだけでなく写真も載っている。

実はこのプロフィールカードが結構重要で、例えば保養所に泊まりに来てバーシトラスで接客してもらう相手を選ぶ際にこのカードを見て「品定め」をする宿泊客も結構いるし、更にはそれがきっかけで見染められて「玉の輿」に乗った社員も少なからずいるとの事だった。

バーシトラスに来る宿泊客は全員がレズビアンかバイセクシュアルだし、更に百合花倶楽部の会員であれば相当セレブな客ばかりで、もし見染められてお嫁に行くようなことがあれば自動的に玉の輿に乗ってしまう事になる。

それもあってか誰もみなこの着物姿で自分を少しでもよく見せようといわば「気合いの入ったお見合い写真」を撮ってもらおうと精を出していた。

「はー、でもお振袖ってすっごく華やかで素敵なお衣装だけど結構疲れるわねー。」
「ほんとほんと。でも女らしく綺麗になるためだもん。そこはガマンしなくちゃ。」

と同期の研修生たちと写真撮影の順番を待ちながら雑談する悠子だったが、振袖を着るのは初めてという事もあり、正直なところ着物を着慣れていないのと和装独特のマナーや所作にも結構戸惑っていた。

ただ「ガマン」という言葉の裏には少々キツくてもおめかしして美しくなりたいと云う「女ごごろ」と、着物を着る時にはあれこれ紐や帯を結んだり締められるその行為自体に対して感じるところがあった。

「それに・・・・・。」
「ん?、なに悠子ちゃん?。」
「あのね、あたし結構着物ってエッチなお衣装だと思うのね・・・・・。」
「えっ?なんで?。どう云う事かしら?。」

悠子はこの島で女子化されるだけでなくM女としても躾られている中で、着付の時に紐や帯を結んだり締められたりする事に一種のM性を感じていた。

着付けの時は「まな板の鯉」のようにじっとしたままで着付師の言われるがままに肌襦袢や長襦袢、そして着物に袖を通し、その都度着崩れしないようにとキツめでまるでぎゅうぎゅう巻きにされるように身体を紐を結んだり帯で締められていくが、それがまるでM女として縄や紐で縛られているような感覚を悠子は感じてしまっていたのだった。

着付けはもちろん「拘束」ではないが、紐や帯で締め付けられる感触は確かにそれがキツければキツいほど拘束力のあるものだ。

またそのキツさは「着崩れ防止」と云う大義名分もあり、確かに着物はきちんと着る事で余計にその美しさが映えるのである程度キツさも大事だと云うのも実感として分かる。

ただ今やM女となってしまっていた悠子にとっては「着崩れしないようにキツく締めたけどガマンしなさいね」とか言われると、全身を紐や帯で締め付けられている感触と相まってそれが一種の「言葉責め」になっていた。

「ねえ、紗絵ちゃん。実はあたしお振袖を着せてもらっている最中に感じちゃって吐息が漏れそうになったの・・・・・。」

そう恥ずかしそうに言う悠子に紗絵は「えっ悠子ちゃんも?。恥ずかしいけど実はあたしも着付けの時に実は感じちゃってたの・・・・・。」と言う。

すると横で聞いていた涼子も「やっぱりみんなそうなの?。あたしだけかと思ってた。だってこんなになすすべもなくじっとしたままでぎゅうぎゅう巻きにされて、それにお着物の時はパンティ・ガードル禁止って言われてたでしょ・・・・・。」と二人と同じように恥ずかしそうに言うのだった。

実は研修生たちは着物を着た時にパンティのラインが出ると綺麗に着れないと云う理由で下着を付けるのを禁止されていた。

実際には着姿に配慮した和装ショーツなるものもあるが、三浦所長や幹部の意向で研修生はパンティ・ガードル着用は禁止と云う事で、いきなり腰巻をして肌襦袢をつけ、そしてその上に長襦袢と着物を着せられていた。

「パンティ・ガードル禁止って言われて、今日も普段のお洋服の時なら絶対あり得ないノーパン状態でしょ・・・・・。寒いし、股間もなんだかいつもよりスース―して心許ないし、それに・・・・・。」

「それに?。」

「みんなもそうみたいだけど、あたし紐で締めつけられてるとなんだか縛られているような感覚になって・・・・・。それにM女っぽくなっちゃってるせいか感じてきてぺ二クリが・・・・・。やだ、恥ずかしい・・・・・。」

そう恥ずかしそうに言う涼子の股間のあたりはこの美しくて豪華な振袖姿に似つかわしくないまるでテントを張ったように少しこんもりとしていた。

「あ、あたしも・・・・・実は感じちゃってるの・・・・・。」

今度は純子がそう言い、見ると振袖を着た純子の股間のあたりもやはり少しこんもりしている。

「やだ・・・・・恥ずかしい・・・・・。こんなにぺ二クリがエッチだったらまたお姉様方にお仕置きされないかしら・・・・・。」

そしてそう云う二人を見つめている悠子と紗絵の股間もやはり同じようにぺ二クリが感じて膨張しているせいでこんもりとテントを張っていた。

「大丈夫、あたしも純子ちゃんや涼子ちゃんとおんなじでぺ二クリが感じちゃってるわ。だからお仕置きされるならみんな一緒よ。うふふっ。」

そう紗絵が言えば「あたしもみんなとおんなじでぺ二クリが感じまくりでテント張ってるの。でも着物って実はほんとにエッチなお衣装ね、えへへ。」と悠子も言い、自分だけがぺ二クリが感じてテントを張っていたのではなかったことに安堵の気持ちと一種の連帯感がその場を包んだのだった。

そうこうしていると先に撮影してもらっていた穂波がブースから出てきた。
先日地毛がいい感じに伸びた事もあってカットしてもらったばかりのおかっぱボブに大き目の花をあしらった髪飾りのついた髪形に四季の花を彩った古典柄の赤の振袖を身に纏い、縦矢に結ばれた袋帯ともマッチしたその姿はまさに正統派振袖美人と呼ぶに相応しいものだった。

他の同期の研修生4人はいずれも振袖は初めてだったが、穂波は元々MTFトランスジェンダーでもあり、大学時代からずっと住んでいた京都にはトランスジェンダーや女装子も利用できるレンタル着物店が何軒があったのでちょくちょく利用していた。

穂波はそこで振袖を借りて着付けしてもらって成人式に紛れ込んだり、他にも振袖姿で京都を散策した事も何度もあって着慣れてはいたが、それにしても数か月前まで一応は男性社員として勤務していたにしては振袖姿が似合い過ぎる位似合っている。

穂波自身も元々が和風の顔立ちで、しかも日頃から佇まいや立ち居振る舞いが上品なのもあるものの、他の4人は慣れない振袖姿の新成人と云った感じだがそれに比べて仕草も所作もしっかり決まっていてまるで着物雑誌のグラビアのようなその振袖姿は研修生のレベルをすっかり超えていた。

当然「お見合い写真」の撮影も一般社員に交じっても遜色なく、それどころか研修生とは思えないレベルの高さに撮影する側はもちろん幹部たちも驚きの色を隠せず、そしてこの穂波の「お見合い写真」はさっそく威力を発揮する事となるのだった。

そして時は流れ1月も中旬となった。正月モードも抜け、日々通常の業務や研修に励む研修所と保養所の社員と研修生たちだったが、この週末は今までにない緊張感と慌しさに包まれていた。

通常土日は基本的には休日または「自主研修」と云う事でそれぞれが与えられた課題やまた習熟度が遅れている部分のレッスンを自主的に行うのだが、この週末は上からの指示で制服やお水スーツを着て半ば出勤状態を強いられていた。

と云うのは年に一度、会社として社外取締役や重要な取引先の重役などをこの小瀬戸島に招いて保養所にお泊り頂く「慰安旅行」的な慣例があり、今日がその日なのだった。

しかもお昼過ぎに一般客の場合は本土からのフェリーで到着するところをなんと会社でチャーターしたクルーザーで観光を済ませてからやってきて、その到着の仕方からして相当なVIPばかりのご一行と云うのが伺い知れた。

そしてやってきた一行を玄関にずらりと整列した社員と研修生たちは最敬礼でお出迎えし、幹部社員の先導で荷物を持ったメイドたちと一緒に保養所の宿泊部屋へと恭しく案内された。

三浦所長と並んで先頭を歩くのは団長として今日の一行のリーダ格でもあり、普段はビューティービーナスの顧問弁護士を務めている御船 京子(みふね きょうこ)で、京子も今日ここに泊まると云う事は実はレズビアンであり、且つ百合花倶楽部の会員でもあった。

京子以外にも今日のこの一行にはビューティービーナスの顧問税理士や産業医、また主要な取引先の重役の面々ばかりだったがいずれも全員女性で、また京子と同様に全員セクシャリティがレズビアンまたはバイセクシャルでもあり、更に百合花俱楽部の会員資格を持っている者も多かった。

小瀬戸島に来たのも実質は「慰安旅行」なのだが、それでも名目上は「研修旅行」なので到着後は島内の研究用温室で栽培されているハーブや薬草の説明を受けながら見学し、他にも一通り研修棟の視察を済ませるとその後はそれぞれ宿泊部屋でくつろぎ、夕方になると保養所内のダイニングルームで豪華なコースディナーが振る舞われた。

参加者がひと通り料理を食べ終え、食後のコーヒーを飲んでいるところへ三浦所長が挨拶にやってきた。

「今日は団長の三船先生をはじめ、社外取締役の方々や日頃当社が大変お世話になっている皆さま方にお忙しい中わざわざ小瀬戸島にお越し頂いて本当にありがとうございます。それでは今期の当研修所に在籍社員と研修生のプロフィールカードをお持ちしましたのでどうぞご覧ください。」

そして冊子になったプロフィールカードがメイドより参加者各自に配られると早速誰もみな興味深そうに覗き込みはじめた。

ここに載っている社員・研修生は一部の幹部社員や既婚者を除き、バーシトラスで顔合わせして気に入れば全員「お持ち帰り可」であり、参加者全員この「女の園」でレズビアンである事を包み隠さず「女遊び」をするのも目的の一つであるから皆食い入るように冊子を読みふけっていた。

載せている写真には先日の新年互例会の時に着た晴れ着姿でアップデートされたものも含まれており、美しく着飾ったその姿はよりプロフィールカードを華やかに彩り、そして社員・研修生たちをより艶やかで麗しく見せてくれていた。

「わー、この子かわいいー。着物似合ってるわねー。」
「え、どの子?。あら、この子がお好みなの?ー。でもあたしはどっちかと言えばこの子かしらね、うふふっ。」

周りの団員たちがはしゃぐようにプロフィールカードをめくっている傍で、団長の京子も興味深そうに冊子をめくっている。

「どれどれ、今期はどんな子が載っているのかしら?。あら、確かにどの子もすてきな着物姿でかわいいわ、うふふっ。」

そうつぶやきながらプロフィールカードをめくっていた京子だったが、指が一瞬止まったかと思うと食い入るようにそこに書かれてある内容を読み始めた。

「あら、この子なかなかいいじゃない。どれどれ・・・・・。」

そう言いながらひと通りそのカードに書かれてある事に目を通すと京子は三浦社長を自分の席に呼んだ。

「御船先生、お呼びでしょうか。」
「お呼びたてしてすみません。ところでこの子なんだけど・・・・・。」

そう言う京子が手にしていたのは穂波のプロフィールカードだった。

「ああ、園田穂波ですね。彼女はこの秋に大阪支店からこの小瀬戸島に長期研修でやってきた研修生でして、元々トランスジェンダーだったのですが、この島で日々女子社員となるべく女子化研修並びにM女研修を受けております。」
「あらそうなの?。でもそれにしてもとっても上品で聡明そうな子じゃない。それにすごく着物も似合ってて綺麗な子ね。」
「さすが御船先生はお目が高いですね。園田穂波は今期の研修生の中でもずば抜けて優秀で、特に女子化に関しては今期だけでなく歴代の研修生の中でも指折りの成績と評判でございます。」

「お持ち帰り可」の社員・研修生のカードには名前の横に星印がついている。レベルによって三ツ星から二つ星、一つ星、また星無しと分かれているのだが、穂波のカードには星が二つ付いていて、研修生ながらかなりのレベルだと云うのが伺い知れる。

この星の数は社員であれば日頃の勤務態度や仕事に関する実績、また研修生であれば研修に対する習熟度をはじめ、容姿や学歴、特技、保有している資格などの個人データーにバーシトラスをはじめとした夜の部での評判を加味して上層部が独自に格付けしているのだが、社員でも星無しがいるのにも関わらず穂波はまだ研修生なのに早くも星二つを獲得していた。

「ねえ三浦所長、この後のバーでの二次会にこの園田穂波をあたしのテーブルに付けてくださらない?。せっかくなんでこの子とお話ししてみたくなったの、ふふふ。」

そう言われた三浦所長は少し戸惑った。京子は確かにレズビアンではあるが今までそこまでこの島で積極的にバーシトラスでキャストと絡んだ事はなく、その京子がまだバーに行く前からしかもキャストをご指名した事に対してもそうだし、またその指名したのが研修生の穂波と云う事で余計に戸惑っていた。

「先生、ただ園田穂波はまだ研修生ですがよろしいんでしょうか?。もしよろしければキャストの中でもとびきり人気で接客も評判のいい子を先生にはお付けしますが・・・・・。」

三浦所長は京子にそう言ったが、これは所長としてこの超VIPばかりの団体でしかもその団長兼会社の顧問弁護士でもある京子がもし何らかの理由で機嫌を損ねると厄介な事になりかねず、そうならないように研修生ではなく本職のキャストを京子にあてがった方がいいのではと云う気持ちからだった。

ただ言われた京子は逆に少し不機嫌な表情になっていた。「いいの、あたしはこの子とお話がしたいの。研修生でも星二つ付いてるし、それに先日この島に来る前に国会議員の倉木先生ともお話しする機会があったんだけど、今期のここの研修生のレベルは高いんですってね。だったら尚更問題ないんじゃなくて?。」

京子の予想外の反応に三浦所長も少し驚き、そしてたじろいだのだが穂波のこれまでのキャストとしての実績や評判からしても相手が京子のような超VIPであってもなんとかこなしてくれるだろうと思い、バーシトラスでは穂波を京子の傍にあてがうように和香子ママに指示を出したのだった。

食事を終えると団員のほぼ全員がバーシトラスへ席を移し、お待ちかねの二次会は幕を開けた。

今日は会社にとっても超VIPばかりの一行とあって、それぞれのテーブルにはいつもより多くキャストを配置する事で「女性をはべらせて呑む」的な演出をバーとしても試みていた。

元々このバーシトラスは内装は元より接客スタイルも銀座や北新地の高級クラブを意識しているし、場合や相手のお好みによってはキャバクラ的なスタイルでキャストも接客をする。

普段は女性が行くならまずは一般的にはホストクラブだがレズビアンの彼女たちには男は興味が無く、反対に高級クラブやキャバクラに行ってホステスやキャストと楽しみたくてもそう云うところは男性が行くものだと云う風潮で行き辛い中、女性がホステスに囲まれてお酒を呑むと云う願望を叶えてくれるのがこのバーシトラスで、だからとても人気があるのだった。

そしてどのお客も多くの女性に囲まれて大層上機嫌で杯を重ねていた。それもそのはずここに居る誰もがレズビアンでしかもかなりの「好き者」ばかりとなれば当然そうなる。

そんな中、穂波も和香子ママと一緒に並んで京子のテーブルに座り、他のキャストと一緒に京子のお相手をしていたがそのうち京子は穂波を自分のすぐ傍に呼び寄せた。

「は、はじめまして。園田穂波と申します・・・・・。」
「あら、そんなに緊張しなくていいのよ。わたし怖くないから、ふふふ。」

そう言いながら京子は自分が代表を務める法律事務所の名刺を渡し、穂波もバーシトラスのキャスト用の名刺を渡した。

「園田さんってすごく頭がいいのね。だって超一流大学のしかも大学院をお出になってらっしゃるんだもん。」
「いえ・・・・・滅相もございません・・・・・。」
「それに女らしくておしとやかで奥ゆかしいし、お写真見せてもらったけどとっても着物がお似合いね。」
「そんな・・・・・まだまだ私は研修中の身でございますから・・・・・。」

こんな感じで京子は穂波とあれこれ質問を交えながら会話を続けていたが、内線電話を保養所の村上支配人につなぐように言い、コードレスホンの子機を席まで持って来させた。

「もしもしー、支配人お忙しいところすみませんね。ところで来週の週末は2部屋まだ空いてます?。」
そう言われた村上支配人は予約状況をチェックし、2部屋ならなんとか空きがある旨を伝えた。

「あら、よかったー。じゃあご予約をお願いね。来週改めてあたしと娘の二人で参りますから。」
そう言って電話を切ると京子は今度は三浦所長を自分の席に呼び出した。

「御船先生、何かご用でしょうか。」
「うん、まあね。ところで三浦所長と園田さんは来週の週末は何か先約がおありかしら?。」
「いえ特に・・・・・次の週末は通常通り自主研修のみでございます。」

そう穂波が言うと京子は笑みを浮かべながら「そう、よかったー。だったら来週うちの娘をここに連れてくるから一度会ってみない?。」と言う。

「え?・・・・・。先生のお嬢様とわ、わたくしがですか?・・・・・。」
「そう、園田さんってとっても素敵だからきっとうちの娘も気に入ると思うの。予定がないなら是非とも会ってみて下さらない?。いいでしょ?。」

そう言われた穂波も三浦所長も、そして和香子ママをはじめとしたそこに居合わせたキャストたちも全員とても驚きを隠せなかった。

「は、はい・・・・・わたしでよければ・・・・・。」
「じゃあ決まりね。そう言う事なのでまた来週ここに来させてもらうわ。さて“前祝い”って事で呑みなおしましょうか。あははっ!。」

そう云うと京子は作ってもらった水割りを美味しそうに飲み干していた。

(つづく)



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