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1990年代に活躍したアイドルグループ『B☆KOOL』について

B☆KOOLは、1990年代の日本の音楽シーンにおいて先進的な活動を行っていた歌って踊れる5人組の男性アイドルグループ。台湾での表記は『B☆酷』。当時、大人気を得ていた混成ダンスグループ・ZOOの人気に影響を受け、アンティノスレコードからデビューした。

B☆KOOLのミュージックビデオのワンシーン

ジャニーズ事務所のアイドルとは異なり、ラップとメロディアスなボーカルが特徴的な楽曲とストリートダンスを融合させたパフォーマンスを特徴とする『ヒップホップコンセプトのアイドルグループ』として結成された。メンバーは橋爪 修、 山口耕史、 渡来敦敏、 菊地大作、 相川裕之の5人でボーカルとダンスの分かれた構成やヒップホップ・ソウル的な楽曲からバラード、ユーロ・ビートまで歌うなど1990年代前半としては珍しいタイプのアイドルグループであり、日本におけるストリートダンスボーカルグループの先駆け的な存在とも言える。

1stアルバムに収録されている楽曲『バカばっか〜んな奴ァだーれ?』のプロモーションビデオ

数億円かけてデビューしただけあって楽曲にも非常に力を入れており、デビュー曲の『BABY BODY BEAT』、そのデビュー曲のユーロ・ビートミックスバージョンである『BABY BODY BEAT(RED MONSTER MIX)』、『ナンでもカンでも抱いちゃいたい』、『BOOM!BOOM!BOOM!』、『バカばっか〜んな奴ァだーれ?』、小室哲哉プロデュースのPlayStationのゲームソフト・ガボールスクリーン参加曲『DO I,DO IT』、『LOVE RAIN』、『ウソの象徴』、『A・D・A・M』など今聴いても色褪せていないハイレベルな歌が多い。正直、DA PUMPやEXILEよりレベルが高いと思う。

B☆KOOLのプロモーションビデオの一部シーン

1995年11月には、Shibuya O-EASTで開催された『アジア・ミュージックフェスティバル in TOKYO '95』に日本人代表アーティストとして出演。同年12月には渋谷ON AIR EASTで単独ライブを開催した。4枚目のシングル曲である『BOOM!BOOM!BOOM!』発売時にはHMV横浜、タワーレコード渋谷店、LAOX千葉店で握手会を行うなど10代の女子中高生を中心に人気を集めた。
台湾での人気も高く、1995年には3回に渡って台湾を訪問し、1997年に再度、台湾へ訪問した後、台湾限定アルバム『KOOLEST』が1998年に発売されるなどアジア圏での人気が高いグループであった。以後、彼らのポジション(ストリート系のダンスグループ)はDA PUMPやw-inds.へ受け継がれることになる。

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