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「共産党100年」論に踊らされず 中国にはこう向き合え

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歴史に照らして、今の中国共産党は果たして強固と言えるのだろうか。歴史の中で日本との接触にどんな政治意図を込めていたのか。あるいは今の党内部に揺らぎはないか。そして、中国の動向が世… もっと読む
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1000年経ても変わらない
「盗賊王朝」中国共産党の本質|【特集】「共産党100年」論に踊らされず 中国にはこう向き合え[PART-1]

1000年経ても変わらない 「盗賊王朝」中国共産党の本質|【特集】「共産党100年」論に踊らされず 中国にはこう向き合え[PART-1]

 中国共産党が今年7月で結党100年を迎える。第1回の党大会時は50人程度だった共産党員も、2019年には9200万人にまで増加。党は軍事パレードこそ行わないものの、祝賀大会を盛大に開催すると表明している。
 もう一つの100年(建国)を見据え、中国共産党は「中華民族の偉大なる復興」実現への動きを内外に強調するだろう。だがこうした一連の中国共産党による喧伝は、あくまで中国自身の歴史観や統治の考え方

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繰り返される「天皇工作」
日本はもっとしたたかさを持て|【特集】「共産党100年」論に踊らされず 中国にはこう向き合え[PART-2]

繰り返される「天皇工作」 日本はもっとしたたかさを持て|【特集】「共産党100年」論に踊らされず 中国にはこう向き合え[PART-2]

城山英巳(北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院教授)

 結党から100年を迎える中国共産党と日本との関係の中で、1992年に実現した史上初の天皇訪中は、戦争からの和解を導こうとする政治外交交渉の結果として実現したが、戦争責任と結び付く天皇と中国の関係は長くかつ複雑だった。

「日中関係史の中の天皇」を考察する際、転換点となる年として①1945年、②56年、③78年、④89年が挙げら

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〝社会的挫折感〟と対峙
自信と警戒の間で揺れる中国共産党|【特集】「共産党100年」論に踊らされず 中国にはこう向き合え[PART-3]

〝社会的挫折感〟と対峙 自信と警戒の間で揺れる中国共産党|【特集】「共産党100年」論に踊らされず 中国にはこう向き合え[PART-3]

加茂具樹(慶應義塾大学総合政策学部教授)

中国の外交姿勢は強硬一辺倒と思われがちだが、実際はそうではない。政治の不安定感を意識する習体制の今に目を向けるときだ。

 今年4月、日米首脳共同声明に対する中国の言説は厳しかった。中国は、この声明を内政干渉と批判し、「一切の必要な措置を取る」と述べた。しかし、この批判は行動を伴わなかった。発言したのは在日、在米中国大使館や中国外務省の報道官であって、(

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[対談]転換期の世界経済と中国 問われる経営者の覚悟(中島厚志×阿古智子)|【特集】「共産党100年」論に踊らされず 中国にはこう向き合え[PART-4]

[対談]転換期の世界経済と中国 問われる経営者の覚悟(中島厚志×阿古智子)|【特集】「共産党100年」論に踊らされず 中国にはこう向き合え[PART-4]

中島厚志(新潟県立大学国際経済学部教授)
阿古智子(東京大学大学院総合文化研究科教授)

編集部(以下、――)新型コロナウイルス感染症発生から1年半。現在の世界経済・情勢をどう見ているか。

中島 今回のコロナ禍は、明らかに世界経済の大きな「転換点」になるということだ。人々の安心・安全意識が強まり、消費行動が日本のみならず世界的にも変わる。

 また、ポストコロナを見据えてグリーン経済化とデジタル

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