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トレーニングするときに感じる”力の違い”をしっかり説明できるようになりたいと思い、力学を勉強して、note(理科のおさらい)自社サイトで発信するようになってから半年くらい経ちました。

理科については学生時代はとても苦手だったこともあり、力学も、最初は実はとてもチンプンカンプンでした。

”力がはたらく”という概念が最初の壁。

いまは自分の体を通じて、"力がはたらく" 感覚が分かるので、学生時代よりも理解しやすくなっているものの、最初は、力の概念を認識することがハードルでした。

何度も、わかりやすく書かれた漫画の入門書を繰り返し読んで、やっと、いまでは静止している物体を見ると「どんな力がはたらいているのか?」「どういう力がはたらいて釣り合っているのか」というふうに考えられるようになってきました。


この話をスタジオに来ているお客さんに話したところ、興味深いエピソードを聞かせてもらえました。

その方は、子どものころは体が弱かったこともあって、学校を休みがちだったそうで、授業についていくのが少し難しい時期があったそうです。

そして、みんながそれほどつまづかないような、わりとスラスラ解ける問題もできないことがよくあったそうです。


たとえば、算数の問題で

3+■=9

という問題があったとして、その問題文が

「■に何が入るか答えなさい」

と書いてあると、そこで思考が止まってしまっていたそうです。

どういうことかというと、算数の問題なのに、数字以外のよくわからない記号(この場合は■)に考えが引っ張られて

「■って何?■ってどういうこと??」

と、なるのだそうです。


もし問題文が

『「3+■=9」この数式が成り立つためには、どんな数字が入るでしょうか?』

と、丁寧に書いてあればそのときにもしっかり理解できたかもしれない、と話していました。

問題文に書かれていないことでも読み取るクセがついている人にはまったく疑問に思わないこと(もしくは授業中に口頭で先生からフォローされているなど)ですが、ものごとを理解するプロセスでぶつかる壁は、ひとによって違いがあるんだなぁ、と改めて思いました。


ちなみに、この方は、力学の解説も「英語のほうが理解しやすい」そうです。

たとえば、「重力」は、「重」という漢字に印象が引っ張られて、「重力が大きい、小さいってどういうこと?」と瞬間的に思うそうです。「重いんでしょ?もしくは反意語なら軽いじゃない?」という感覚が、一番最初に頭の中をよぎるらしい。

ものごとをどんなふうに理解しているか、という話は学生のときに友達同士や先生とした記憶はありませんが、いまにして思えば、そういうことを聞いたり話したりできる機会があったほうが良かったのかもしれません。

ひとの理解のプロセスを知ることで、自分自身も、ものごとを学ぶプロセスが広げられたり、ひとを知るということも、随分違ってきたのではないかなと感じた次第です。


もし気に入っていただけましたら、次回の更新もぜひ楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。