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伊豆歩行記録〜150km歩く男たち〜 【長距離歩行第3弾-Day 2-】

この記事は前回の記事の続きです。まだご覧になってない方はこちらからどうぞ!


0.今回の旅程


2日目は平塚から熱海駅まで歩いていきます。

引用:Google map

途中小田原市で分岐がありますが、今回は東海道線沿い(海側)を進んでいきます。箱根ルートよりも高低差が少なく、海も見えると良い事づくしですね!

昨日よりも距離は短く(約46km)、早朝から出発できれば日没までには辿り着けるはずです()

いざ、出発!!!

1.朝起きたら......

AM5時絶望の起床

前日の悪い予感が的中、雨が降っています。しかも、かなり激しい雨です。

ホテルから撮影。どんよりしています…

なんてこったい。

流石に大雨の中歩くわけにもいかず、
数時間後に弱まるようなので、ホテルで待機することにしました。

さらに悪いことに、一晩休んだ程度では足の痛みは治らず、あろうことか水膨れができています……。

テンションもガタ落ちなンだわ。

2.Kくんが起きない

YくんとDくんは5時にしっかりと起床して前日に決めた通りDくんの部屋に集合しました。

「.......おや、Kくんが来ないぞ?」

部屋をノックをしてみる。

..............................

反応ナシ。

携帯電話にも出ない。まさか、寝ているのか!?

…出発直前にホテルの内線で起こしました。

やれやれ。

3.ようやく出発!だが……

結局AM8時に出発。雨は上がりましたが、予定よりも2時間以上遅れることになってしまいました。

早くも到着に不安を覚え始め、テンションも上がりきらないままの出発です。

雨は上がり青空が見え始めています

Kくんは叩き起こされたことでご機嫌ナナメです。

4.山!

歩き始めて数十分経過しました。

周囲には高い建物もなく、目の前には山が見えます。
3人が普段生活している東京から、遠くまで歩いてきたんだと改めて実感する景色でした。

平塚駅から歩いて30分くらいの所にある"高麗山こまやま
まさか5年後に登ることになるとは、当時は知る由もありません。

少しずつテンションが上がってきて、3人の足取り軽くなります。山を通り過ぎ、次なる景色へGO!!!!!!!

5.海! 海! UMI!

時刻は9時も半ば、少しずつ元気を取り戻し始めた3人は、さらにアガる光景に出会います。それは…

高速道路を挟んで相模湾が目の前に!

そう! 海です。今回の徒歩旅行で初の遭遇です!

(実は昨日平塚駅へ向かう道中に海沿いを歩いていますが、暗くて見えなかったのでノーカン!)

青空もいい具合に見えてきて、夏らしい景色!

数日後にはもっと綺麗な海に出会えることを思うと(失礼💦)ワクワクが押し寄せてきますね!!!

3人は足の痛みも忘れて、夢中になって歩みを進めていきます。

6.犬! 

海といったんお別れし、田舎道に入りました。

まだまだ元気な3人は楽しく話しながら歩いています。そこへ突然

「ガシャン!!!」

意外にも吠えられませんでした

つながれた犬が飛び出してきたのでした。3人はもうびっくり💦💦

足の痛みも忘れて(再び)、夢中でその場を離れました。

7.忍び寄る暑さ

犬からも田舎道からも逃れて1時間、再び幹線道路(国道1号)へ合流しました。

ここから小田原までひたすら一本道を歩くことになります。

すぐ横を車が行き交い、住宅地が延々と続いています。

山やら海やら犬やらと新鮮な景色に浮き足立っていた3人も徐々に現実に引き戻されていきます。

それと同時に、足の痛みや忍び寄る暑さを思い出し始めていました。


二宮町付近。一本道をひたすらに歩くしかないのです。


口数も減り、三人の歩くペースもばらばらに。

早くも疲れが見え始めてきました。

8.昼食と異変

午後1時頃、歩き始めて5時間が経過しました。
3人の疲労がたまりお腹も空いてきたので、ガスト国府津店で昼食休憩をとることにします。

そしてY君の体調に異変が…

どうやら空腹のはずが、食欲がないようです。
熱中症の前兆でしょうか🥵

また夏場に夏バテや熱中症気味になり脱水傾向になると、消化器系にうまく血液が循環せず動きが低下することもあります。
そうすると「胃が動かないので食欲自体もわかない」、「食事をとってもすぐにお腹が張ってしまい量が食べれない」、という状況になってしまいます。

引用:巣鴨駅前胃腸内科クリニックWEBページ『なぜ食欲不振は起こるのか?その原因と治療法について消化器内科専門医の院長が実際の治療例を含めて解説します』 
https://sugamo-ichou.com/食欲不振外来

夏場の徒歩旅行の恐ろしさが、遂に牙を向きました。

(徒歩旅行に限らず)屋外の運動で特に注意しなければならないのが熱中症対策です。
後の徒歩旅行でも、このリスクには何度も苦しめられることに
なるのです。

今回塩分タブレットや水分の摂取を定期的に行っていたものの、対策としては不十分でした。


Y君の体調悪化により、熱海までの完歩がいよいよ困難になりました。

仮に休憩でY君の体調が回復したとしても、無理は禁物。ペースが遅くなることは必至です。

そもそもスタートが遅れたこともあり、13時過ぎの時点でおよそ半分の地点の小田原にすら辿り着けていません。既にペースとしてはかなり厳しい状況です。

気温はどんどん上がっていきます。

このまま歩くか、それとも…

3人は決断を迫られます。

9.決断、そして

3人は悩みの末、決断を下しました。

「鴨宮駅までは歩こう」

即ち、熱海まで歩くことを断念し、電車で向かうことに決めたのです。

ガストから鴨宮駅まではおよそ40分。休憩したこともありY君の体調は少し回復したため、駅までなら歩けるだろうという判断でした。

とはいえ、昼間の最も暑くなる時間帯。

空はすっかり晴れ、真夏の日差しがアスファルトを照りつけています。

真夏の昼は厳しい・・・


暑さと疲労に苦しみながら、なんとか鴨宮駅に到着しました。

10.到着

駅に着いた3人は早速電車に乗ります。

冷房の効いた車内はとても快適!

鴨宮駅からたったの30分で熱海駅まで到着です。(歩いていたら7時間以上…)

文明開化の有り難さを噛み締めました。


残り30km弱をたった30分で・・・
引用:Google map


駅に着いた3人は、本日の宿を目指しながら熱海の街を散策します。


熱海の平和通り名店街。電車で来たため外はまだ明るいです。


熱海の街並みです。どことなく歴史を感じますね。

お土産屋さんに冷やかしを入れつつ、なんだかんだあって本日の宿まで到着です。

11.オサレなカプセル

当初の予定よりも大分早くに到着したため、オーナーの方に驚かれましたが、無事チェックイン。

昨日のビジネスホテルとは異なり、コンパクトなカプセルホテルに泊まります。
海が近い観光地にあるからか、雰囲気はとてもオサレです

おしゃれなラウンジがあります。
カプセルな客室です。なんだかテンション上がりませんか?

オーナーさんから近くの銭湯やレストランを教えてもらい、束の間の休息をとります。

12.夕食と作戦会議

銭湯で体をリフレッシュした後、洋食屋さんで夕食をとります。

Dくんは風呂上りの一杯といわんばかりにビールジョッキを傾けています。ちょっとした打ち上げのようですが、まだまだ徒歩旅行は続きます。

3人はほろ酔い気分のままに、明日に向けた作戦会議を開きました。

夕食のカツカレー

「天気が悪そうだ」
「明日こそは早く出発しよう」
「熱中症はもっと気を付けないと」
明日も電車でいいんじゃないか

・・・などととりとめのない会話が続き、結局何も決まらないまま明日に向けて休むことにしました。

13.まとめ

そんなこんなで2日目が終了です。

2日目にしてコンディション悪化から早くも電車を使用してしまいました。

3日目も伊豆稲取まで距離は50km以上あり、歩き切れなかった今回よりもさらに過酷なルートとなりそうです。

さらに天気も不安定で、3人の気持ちが折れかかっています

果たしてどうなってしまうのでしょうか……

(次回に続きます)

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