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m.books!日記【手帳と365日】#03

年末。来年の手帳はどうしよ……と思いながらどうにも買う気が起きず、年が明けた。


たいして使いこなせてはいなかったけど、毎年12月に手帳を買うのが自分の中の行事であり、まっさらな紙に予定を記していくことは生活が少しリセットされるようで気持ちが引き締まる時間でもあり、そして新しい年をどんな風に過ごすか考えるのが単純に楽しみでもあって。

雑貨屋さんや本屋さんに行ってデザイン優先で選んだり、ある時期はずっとほぼ日を使ってみたこともあった。最近は無印のシンプルさがとても楽に感じて何度かリピート、一昨年はたしかネットの性格占いで誘導された手帳を買ってみたりしたのだった。選ぶのも楽しくてそれなりに時間をかけていた。

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2020年は年末年始に父が骨折して病院にいたので年明けからバタバタと慌ただしく過ぎていた。当時自分は無職(職業訓練の学生)で、4月半ばの卒業に向けて2月から就活がスタートする状況で、そっちでも頭がいっぱいだった。GW前にどうにか正社員の仕事に就くことが出来たけれど、慣れない初めての業種に必死、その合間にコロナが想像を超えて自分の住む生活圏内にも影響を及ぼしてきて、わけが分からずワーっとなっている間に夏が過ぎ、秋が来ていた。手帳も余裕のあるときたまに思い出して殴り書きする程度。

秋には秋で個人的に強烈なパンチを食らう出来事があり、手帳を開くことも書くことも、ましてや見返すような辛い作業はほとんどしなかった。手帳って予定の整理とか日記をメモしたりするものでもあるけど、やっぱりわたしにとっては「たのしみな未来」を書き留めておくものなんだな、とわかった。

結局、2020年の手帳は、後半はまっさら。一部家計簿。あとはもらったDMや映画の半券、初詣でひいたおみくじなんかを挟んだまま、役割を終了した。

正直スマホがあれば事足りるな、と思っていた。予定はほとんどアラーム付きのカレンダーに入力しているし、日記も鍵付きアプリがある。仕事はまだまだ新人なので手帳に書き込むほどのボリュームはない(仕事用ノートは別にあるし)。日々予定や行動や言葉に溢れているアグレッシブな友人でさえ100円ショップの手帳を愛用しているのを知って、わたしがあえて手帳を使う必要はないかな、と思った。

何か、「自由」になりたかった。

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秋に心がずたずたになる出来事があってから、今まで以上にヨガをしたり、瞑想をしたり、星の動きと人生の関係を調べてみたり、あとはひたすら本やtwitterから、助けになる言葉を求めた。ホ・オポノポノは相変わらず続けていたし、みれいさんの動画もよく見た。好きなヨガの先生たちは動画のなかで、思いを文字にして書いてみることを勧めていた。みれいさんの本でもそんなことが書かれていて、わたしは初めてアファメーションというのもやってみた。

そんな時、部屋の片づけ中に一昨年の手帳を見つけたのでなんとなし開いてみた。(2019年は何しろジブン働き方改革をしていて、7年務めた会社も辞め、間借り本屋をスタートし少しずつイベントに出させてもらったりしていたので、手帳をめちゃくちゃ活用していたのだった。)

その手帳にはその年の願望を書くリストのページがあって、久しぶりに見返して驚いたのは、願望のほとんどが(20個以上は書いてあった)叶っていたこと。しかもその年のうちに。魔法のように。

書くこと。自分の手で、直接紙に書くこと。

自分自身のことながら、つい2年前のことなのに驚いてしまって。たまたまかもしれないけど、たまたまじゃない気がする。

取り急ぎスマホのカレンダーに入れる事務的な「予定」と、想いを込めて丁寧に手帳に書き込む「未来」。

単純なわたしは、2年前の自分に励まされて、やっぱりあたらしい年も手帳を使おう!と決めた(笑)。ただし、今までのようにではなく、もっと自由に縦横無人に。最初から書き方を指定されたこれまでの手帳はやめて、まっさらなノートに、手作りで2021年を書き込んでいくことにしたのです。

最近だれかの文章で「今年はどんな年にしよう」ではなく「今年をどんな風に使おう」と書いてあるのを目にして、その、より主体的な言い回しもとても気に入ってそれも真似することに(笑)。

わたしはまっさらなノートをお供に、自分の2021年を、たいせつに、有意義に、マイペースで自由に、のびのびと作っていこうと思います。


mbooks! 店主






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