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引きこもりが心機一転を試み挫折する回

大失敗だった心機一転が何だったかというと
いろんな事情が重なったままの引っ越し。

もう考えたり迷い続けるのが嫌になって
半ば投げやりな思いで家を出ることにしたんだけど
まぁ荷造りが進まない。
片付けができないんだから、そりゃそう。

結局、前日にブワーっと詰め込んで
空っぽになった部屋を見渡したら
なんかもうひたすら辛くて
声が漏れるとか気にできないくらい苦しくて
ゔわああああああ!!うお゛おおおおおお!!!
ボロクソ泣いた。

20年くらい前かな?
アイデンティティって言葉が流行ったんだけど
私にはそれにあたるものが何も思いつかなくて
ずっと変わらずにいたものって地元くらい。
それを代名詞に「どうぞよろしく」と
私を認識してもらってたこともあって
だから、そこから離れるってことは
本当に私には何もなくなってしまうんだなー
と虚しく思っていた。

引っ越し先へ向かう間も
この景色、もう見れないんだなー
私の居場所はもうどこにもないんだ
非常に感傷的に眺め、思い詰め
心身共に疲れ切って引っ越し作業が終わった。

一夜明け。
さあ!一念発起!よし、やるぞ!
なんて上手くいくわけもなく。
久しぶりに外へ出て、体を使って、気も使って
起き上がれず、動けなかった。
引っ越してもまた引きこもり生活が始まった。

生まれて初めて食欲というものがなくなり
空腹は感じるけど食べるより寝ていたかった。
食べることが苦しくて、すごく疲れた。
キョウダイが気にかけてくれていたから
無理やり食べて、無理やり生きてた。

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