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「成長」に焦点を当てなければ衰退する


『ビジョナリーカンパニー』を読んでいます。


3冊目のサブタイトルは「衰退の五段階」。

①成功から生まれる傲慢
②規律なき拡大路線
③リスクと問題の否認
④一発逆転策の追求
⑤屈服と凡庸な企業への転落か消滅


最初の成功を引きずって、同じやり方を繰り返していても、時と共にその戦略は色あせていきます。しっかり前を見据えて歩いていなければ、思わぬ落とし穴に陥るかもしれません。昨日成功したからといって、今日、そして明日に同じ方法で成功できるとは限らない。


失敗を恐れて前に踏み出せないこともリスクですが、自分を過信するあまりにリスクを顧みずに闇雲に突き進むのもまたリスク。それこそ一発逆転を求めて、ギャンブルで膨大な金額を賭けるなど。投資するなら、成功の可能性が高いものに投資する。どこに失敗のトラップがあるのか、見極めながら進み続けることが重要ですね。


組織が衰退することで最も虚しい状況は、「社会から忘れ去られること」だと思っています。


ある経営者の方が語っていました。

飲食店が閉店するとき、多くの場合が「前のお店何だったっけ?」と言われてしまう。つまり、営業中から街の景色に「同化」してしまっていた。そこに住む人々にとって”当たり前”の景色になってしまうこと。だから、お店がなくなっても記憶から忘れ去られてしまう。

開店当初は目新しさがあるので、最初のうちはお客さんが集まります。

しかし、その後に次々と戦略を打ち出していかなければ、徐々にでも客足は遠のいていき、売上も減少します。お店の看板、内装、メニュー、スタッフの能力。

成長し続けることは簡単ではありません。それでも「成長」に焦点を当てなければ衰退してしまう。


これは、職場でも同じことだと思っています。

誰かが辞めたり異動した後、「この席に座っていた人はどんな人だったっけ?」と言われる状況。もしかしたら話題にも上がらないかもしれません。

長年勤めていた人であれば別かもしれませんが、ただ言われた仕事をこなすだけの人、他の人と特に交流することなく過ごす人、結局は職場の景色に「同化」してしまっている状態。

それが必ずしも悪いとは言いません。

人それぞれ生き方があると言われれば、そうなのかもしれない。誰もが職場にそうした居場所を求めている訳ではないのかもしれない。本当はもっと交流を深めたい、けれど自信がなくて話しかけられない、職場に上手くなじめない、そう思っている人が実は多いのかもしれない。

私もそんな性格でしたし、今でもそんなところがあります。

でも、私は景色にはなりたくない。

もし自分が、その職場を去る時、「いてくれて良かった」「出会えて良かった」「今までありがとう」と心から言われたい。そして、自分がいなくなっても、○○さんがいてくれたから、○○さんならどうするだろう、と少しでも思い出してもらえたなら嬉しい。そんな存在でありたい。

それは決して目的ではなく、あくまで自分自身が与えてきた価値の結果に過ぎないですが、それが「ビジョナリーカンパニー」でも語られるように、”組織を残すこと”に繋がるのではないかと。


人間なので、いつかは衰退する。それは仕方ないとしても、「成長」し続けること、少なくとも前進し続ける努力はできるはずです。人生という作品に完成はないので、最後まで作り続けたい。

挑戦しない人生はつまらない。

時間は有限。与えられた時間をどれだけ有効に使いこなせるか。

全力で楽しみましょう!!

そうすれば、自然と成長出来る! …はず(笑)


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