見出し画像

ライフ・タイム・バリューを考える~顧客に与える価値~


関わるお客様に、どれだけの価値を提供できるか


***

ある人から、こんな話を聞きました。

レストランでクラス会を企画する幹事が、
参加予定の一人から欠席の連絡を受けました。

お子さんが体調を崩してしまったそうです。

このレストランは、食材を仕入れる都合上
前日のこの時間までにキャンセルをしない場合には
料理も予約分だけ提供する決まりです。

レストランへの連絡を忘れていた幹事は、
「代金は支払うので、料理は人数分だけにできないか」
と依頼します。

しかし、レストランからは
「食材は仕入れてしまっているため、
ご予約の人数分の料理を提供します」と返事。

結局、参加者全員で欠席分を負担することになりました。

さて、皆さんならどう思われるでしょうか?

キャンセルの連絡が遅れたとはいえ、
やむを得ない事情で欠席した人の分を
無理やり提供して代金を取っていると
思われても仕方ありません。

「なんか感じ悪いね」
「あそこのお店は行かないほうがいいよ」

そうしてマイナスの評判が広がり、
リピートする顧客だけでなく
未来の顧客も失う可能性があります。

ここで、このレストランが考えるべきは
タイトルにもある「ライフ・タイム・バリュー」。

マーケティング用語の一つで
LTVとも呼ばれています。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

LTV(Life time Value:顧客生涯価値)とは、
顧客から生涯にわたって得られる利益のことです。
つまり、1回の取引で得られる利益だけではなく、
2回目以降の取引で得られる利益も含めて考えます。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

引用:
https://promote.list-finder.jp/article/marke_all/ltv/


一人のお客様から、どれだけの利益を得られるか。

そう聞くと「得る」ことを求めているように感じますが、
次のように言い換えることもできます。

“一人のお客様に、どれだけの価値を提供できるか”

一度だけではなく、二度、三度と購入してもらえれば
提供できる価値は大きくなります。

さらに、そのお客様からの紹介で
新しいお客様が増えていけば、
価値を与えられる人数が増えるわけですから
ライフ・タイム・バリューも高まります。

やはり一番の評価は「誰かに紹介したい」と
思ってもらえること。

先ほどのレストランの例であれば、
このライフ・タイム・バリューを高めるために
どうすれば良いでしょうか?

たとえば、
キャンセルした一人分を容器に包んで
お持ち帰り用に幹事に渡し、このように伝えます。

「当店では、食材を前日に仕入れる都合上、
廃棄しないためにも料理を予約分ご提供しています。

本日ご事情でいらっしゃれなかった方にも
ぜひ当店の料理を楽しんでいただければと思い、
お弁当の形でお包みしました。

幹事様からお渡しいただけないでしょうか?」

そうすることで、
受け取った幹事は、せっかくの料理を持ち帰り
このエピソードを添えて欠席者に届けてくれるはずです。

「このレストランは、顧客のためにここまでしてくれるのか」

その温かい評判が広がることで、
クチコミから来店するお客様が増え、
このクラス会の参加者もリピートしてくれる
可能性が高まります。

料理を受け取った欠席者も、
子供の体調が回復したら一緒に行ってみよう
と思うかもしれません。

その場だけのコストや利益しか見ていないと、
長期的に得られるはずの利益が失われてしまう。

それは、将来的に与えられるはずの貢献の機会を
失うことでもあります。

私もよく陥りがちですが、
日常で忙しく仕事に追われていると
どうしても目の前の物事に焦点が当たりやすく、
将来的な視点を忘れがちです。

何よりも、「得る」ことばかりに気を取られてしまい、
「与える」ことを考える余裕がなくなってしまいます。

大切なのは、「お客様が何を求めるか」ということ。

提供する商品やサービスを通して、
顧客が本当に求めている未来は何か。

組織であれば“ビジョン”ですね。

その実現のためにも、
「ライフ・タイム・バリュー(顧客生涯価値)」
を考えていくことが不可欠です。

関わるお客様に、どれだけの価値を提供できるか。

常に長期的な視点を忘れず、
顧客が描くビジョンを形にするために
自分に出来る貢献を考えたい。

それが、未来のお客様を広げることにも繋がるはずです。

顧客に与える価値
一緒に考えていきましょう!

.。.:*・゚+.。.:*・゚+.。.:*・゚+.。.:*・゚
言葉の力 × つなぐ価値
.。.:*・゚+.。.:*・゚+.。.:*・゚+.。.:*・゚


★ちなみに、画像のカレーは
先日、友人が紹介してくれたお店ものです。
店長さんがとても面白い方でした♪
https://instagram.com/smilespice_tokyo?utm_medium=copy_link




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?