「適応」こそ、勝利の鍵
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「適応」こそ、勝利の鍵

早稲田大学ア式蹴球部

皆さんこんにちは。
早稲田大学ア式蹴球部4年の林です。

この前、#RealVoiceで登場したばかりでは?と思いになった方も多いのではないかと思います。
出しゃばるつもりはないのですが、今回は別企画で文章を寄稿させていただきます。

その名も、「#アウェイの勝利」投稿コンテストです。
一筋縄ではいかないアウェイでの戦いに挑むSAMURAI BLUEにエールを送る企画です。

アウェイの地でW杯予選を戦うサッカー日本代表にエールを!
18日まで募集しているそうなので、皆さんも奮ってご参加ください!


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「アウェイ」というものは、常に難しい。

「いつも通り」が通用しない。
言い訳はいくらでもできる。
それでも勝たないといけない。

いきなりにはなってしまうが、
そんなアウェイの試合を乗り越えるために必要なものは、「適応」だと個人的には思う。

試合環境への適応。
チームへの適応。
自分自身への適応。


中学時代のサッカー部の顧問は、「練習試合はアウェイでやらないと上手くならない」と常々言っていた。
もちろん、科学的な根拠はない。
自分たちは周辺の中学校では珍しく、ちゃんとサッカーコート1面を確保できる大きさのグラウンドを持っていて(FIFA規格ではなかったが)週末はホームで練習試合ができる環境にいた。

それでも顧問はそのように口酸っぱく言い、自分たちよりピッチが狭い学校でも、わざわざアウェイで練習試合を組むことがあった。

普段と違う環境で、どれだけ自分を表現できるか。

ピッチの大きさやタッチラインの広さも違えば、土や芝の質も違う。
グラウンドには、事前に道を調べてからじゃないと辿り着けない。
更衣室がちゃんとあるかどうかもわからない。
トイレの位置もいつもと違う。
ルーティンが崩れるかもしれない。

そんなイレギュラーに身を投じることで、自分がより磨かれていくんだろうなと思った。



我々早稲田大学ア式蹴球部も先日、とてつもなく重要なゲームを「アウェイ」の地で戦った。

『JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦』第14節延期試合。
全部で22試合を戦う関東リーグだが、全日程を終えたチームもいる中で、我々は延期試合を戦った。

この試合で勝てば、冬の全国大会であるインカレへの出場権を獲得することができる。
ただし、引き分け以下の場合はその場でシーズン終了。4年生は引退となる。
「勝てばインカレ」という試合を直前で2つ落とし、もう後がない状態。

絶対に勝たなければいけない戦いがそこにはあった。

相手は法政大学。
言わずと知れた、大学サッカー界随一の強豪だ。
今シーズン、夏の全国大会である総理大臣杯を優勝している。
リーグ戦では首位争いから一転、6戦未勝利を経験するなど一時期調子を落とし、優勝の可能性は潰えてしまったが、それでも地力のあるチームだ。
一筋縄ではいかない。

また、試合会場は法政大学のグラウンド。
我々の活動拠点からはかなり遠い。
バスでの移動が必要だったし、前泊もした。
逆に、相手にとっては普段住んでいる寮から徒歩15分圏内。
そして、新しく芝を張り替えたばかりのピッチ。
法政はそこで毎日練習しているのに対して、我々は芝を張り替えてから初めてピッチに足を踏み入れる。
明らかにハンデはあった。

そんなチームに、そんな条件の中で勝たなければ未来が続かないという、かなり絶望的な条件だった。
でも同時に、とても叩きがいのある、がっぷり四つで組み合えるような相手だからこそ燃えたぎる何かは確実にあった。



この試合のテーマはまさに「適応」。
「やることを揃える」作戦だった。

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試合は前半から相手に終始攻め込まれる苦しい展開。
攻撃に転じようとも、単発の攻めばかりで怖さを与えるまでにはいかなかった。
押し込まれる展開が逆に良かったのかもしれないが、全員がやることを統一させていた。統一させないと簡単に崩されてしまう状況だった。それでは勝てなかった。
前半終了間際には相手にPKを与える絶体絶命のピンチだったが、ポストに救われ事なきを得た。

奇跡だったかもしれない。

後半、打って変わって試合は早稲田ペースへ。
相手の出足がかなり鈍くなった隙を見逃さず、自分たちの時間帯を作り出すことができた。
シュートは枠をなかなか捉えられなかったが、前半見せることができなかったような厚みのある攻撃が随所に見られるようになる。
それが結実したのが後半35分。
最終ラインから蹴り込んだロングボールが一度は相手に渡りそうになるが、うまく身体を入れ替えた大西がボールを奪って素早くクロスを上げると、駒沢が華麗な空振りをして(これが逆に良かった笑)、流れたボールを安斎が押し込む。
決して綺麗なゴールではなかった。それでも、サッカーの本質を突いた、感覚が研ぎ澄まされていたからこそ奪えたゴールだった。

ただ、そこからの15分間(アディショナルタイム含め)は試練だった。
点を取りに圧を強める法政が一気に試合展開をひっくり返した。
眠っていた虎が牙を剥いたような感じ。
「あと○分、ハードワークだ!」という声がベンチの外池さんからも飛んでいたが、まさに全員の統一されたハードワークで凌ぎきる。
もちろん相手のシュートミスに救われたシーンもあったのは事実。

奇跡だったかもしれない。でも、必然だったとも思う。

それくらい、全員がブレずにやることを揃え、適応し、謙虚に戦い抜いたから。

「勝たなければ後がない」という気持ちが、いつも以上のエネルギーになったのはもちろん事実だと思う。

でも、結局はいくら全員が「勝ちたい」と思っていても、「何をどうやって」の部分までが揃っていないとチームスポーツはなかなか勝てない。

それができたから、適応できたから掴めたアウェイでの勝利だったと振り返って思う。


この試合を経て、選手たちはとても逞しくなったと思う。
当然、壮絶な試合を戦い抜いた代償として何かを失ってしまった選手もいたかもしれないが、試練を乗り越えた選手の表情はいつも以上にスッキリしていた。
一皮剥けた。

これを、日頃からやらないといけない。
その課題と常に向き合わなければ、先には進めない。

これから先、インカレでは全国から地域リーグを勝ち抜いた猛者たちが集う。
そんな相手に打ち勝つことができるのは、全員が「適応」して戦えた時。

全員がやることを揃え、適応し、謙虚に、愚直に、必死に、逃げずに闘うチームは絶対に屈しない。

「#アウェイの勝利」で学んだ教訓を、インカレの舞台で遺憾なく発揮するだけだ。



我々の活動の先には、常に日本代表への扉が開けている。
当然、そこまでの道のりは厳しい、厳しすぎるが。
だからこそ、そんな遥かに高いレベルで国を背負って闘うSAMURAI BLUEの姿は、いつでも観ている人に勇気や希望、明日への活力を与える。

「#アウェイの勝利」を全員で期待しよう。

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早稲田大学ア式蹴球部
「日本をリードする存在になる」というビジョンのもと日々活動する部員の「心の内」を明かしていきます。 サッカーをしている姿を見るだけでは分からない、「人間的な魅力」を伝えていきます。 「早稲田大学に関わる全ての人が誇れる組織になる」ことを目指し、プロモーション活動を展開します。