軍事演習とコスト重視のトランプ大統領

■米韓軍事演習廃止
 トランプ大統領は毎年行われている春の米韓軍事演習廃止を決定。トランプ大統領はコスト重視だから、軍事演習を無駄だと見ている。だから廃止したのだろう。

■演習は練度維持と向上が目的
 軍事演習は敵が居ないだけの戦闘。実戦を想定した部隊運用だから練度維持と練度向上に繋がる。お金の消費から見れば無駄。国防は公共事業だから企業の利益とは異なる。トランプ大統領は企業経営から見るから軍事演習の目的を理解しない。

 毎年数百億円の節約になるのは事実だとしても、それだけ在韓米軍の練度が下がる。練度が下がることは戦場での損害率を高めてしまう。在韓米軍が戦闘して損害が発生すれば、それはコスト重視の弊害と言える。

 軍事演習は戦場での損害率を下げる価値が有る。だから実戦を想定した軍事演習は有益。トランプ大統領は一人でも戦死者を減らす視点に欠けている。軍事演習で戦死者を減らせるが、コスト重視で死者を買い戻すことはできない。

■アメリカ軍の存在感低下
 コスト重視が続けばアメリカ軍全体の存在感低下に繫がる。何故ならトランプ大統領が軍事投入をしないと判断されたら、中国・ロシア・イランなどは強気に出る。攻撃されないなら覇権を拡大するのは当然。それだけアメリカの覇権は縮小する。

国家戦略=外交×軍事

 国際社会では軍事を背景にした外交が基本。軍事が無いと外交をしても相手にされない。中国・ロシアはトランプ大統領の選択を喜ぶはずだ。

■南シナ海危機
 中国は南シナ海の覇権拡大を続けるだろう。それも軍事力を背景にした存在感の拡大。アメリカ軍が動かないとなれば、海上交通路は中国が管制する。そうなれば日本の海外貿易も打撃を受ける。日本音対応策は、イギリス・台湾と軍事同盟を結んで中国に対抗するしか無い。

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