129.ひきこもり家族(家族の力)
異化させること
ひきこもり家族会に出席すると、結構多いのが
お母さん方の旦那批判です。
「もう少し、ひきこもりの子に関心を向けてく
れればいいのに・・・まるで他人事なんですよ」
「ひきこもりの娘をあんなに厳しく叱るなんて
かえって解消できなくしているようなものだわ」
というような意見がよく出ています。
では、
このような旦那に対してどのようにしていけば、
旦那の関心を得て適正な態度・対応をしてくれる
ようになるのでしょうか。
それは、「異化」にあると考えます。
シンプルに異化をご説明いたしますと、
「日常馴れ親しんでいる文脈から物事をずらして
見慣れぬものにすること。」ということ。
わかりづらいので、演劇で説明致します
演劇の異化作用について
ドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトが狙った演劇効果=異化作用。
舞台で起きている出来事に注意を引きつけられていた観客の意識が、歌やダンスが挿入されることで突然現実に引き戻されます。それまで芝居を「本当のこと」のように受け止めていた観客は、芝居が「虚構」であることを認識させられるのです。登場人物たちに感情移入し、舞台が描き出す世界に「溺れて」いた観客たちに、自分たちが芝居の世界ではなく、現実世界に生きているという意識を取り戻させることです。そして、現実者の目で舞台で行われている出来事を見直し、それをどう考えるのかを観客に問いかける。これが「異化作用」です
では、この異化作用を冒頭の旦那にどのように活用するか?
お母さんは、お父さんと「子供のことで、どうしようか」という話しをされる機会が多々あると思います。
その時、決まってお父さんはお母さんの意見を聞こうとしません。
意見の相違でお互いイライラして、そして
ケンカして終わりなのです。
では、このようなシーンでお母さんが今後
どのようにしていけばよいか?
それが異化のコミュケーションとなります。
異化のコミュニケーションとは、
今までお父さんも「またケンカになるわ」と
思いながら、話しをしていると・・・
突然、お母さんがウインクをするのです。(異化)
※異化により今までの悪循環の会話が切断されます
すると、
お父さんの方は「ナニ?」となりますよね。
でお父さんが尋ねてきたら、
「別に~(笑みで)」と返しておけばよいのです。
お父さんとしては、「またケンカになるわ」と
思っていたのが
先ほどの演劇の異化の様に冷静になるのです。
ケンカになってしまう自分を客観視できるようになるのです。
では
ウインク以外にどんな異化の方法が
あるでしょうか
それは、
映画の撮影の撮り直しのように
「テイク2」を行うこと
お父さんと会話をしていて、また同じような息苦しい会話になりそうなとき
途中で会話を止めて
「お父さん、ゴメン、はじめからやり直させて」
と撮影をやり治す様に、はじめから話し直すのです今までとは違った雰囲気と内容で。
すると、異化が起きるのです。
実は
ブリーフセラピーを学んでいて、ずーっと疑問だったことがあります。
セラピーの途中で軽い雑談や冗談が入るのは・・・なぜなんだろう?
あのとてもセラピーとは思えない雰囲気になるのは
なぜ?
その答えは「異化」だったんだと。
各ご家庭の状況によっては、上記のアドバイスが逆効果や悪影響を及ぼす場合もあることを理解しておいてください。各ご家族は状況や状態を判断し、自己責任で対応をお願い致します
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