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#李家超

【ぶんぶくちゃいな】「メッシ欠場は海外組織の陰謀」論が傷つけた香港ビジネス環境

【ぶんぶくちゃいな】「メッシ欠場は海外組織の陰謀」論が傷つけた香港ビジネス環境

すでに日本のメディアも多く取り上げて報道しているが、2月4日に香港大球場で行われたサッカー親善試合の「インテル・マイアミCF(以下、「インテル・マイアミ」)対香港選抜チーム」が大変な騒ぎに発展している。

きっかけになったのは、今サッカー界で人気絶頂のリオネル・メッシ選手とルイス・スアレス選手がベンチに座ったまま出場しなかったことだ。試合は4対1でインテル・マイアミ側の勝利で終わったが、超人気選手

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【ぶんぶくちゃいな】「黄色経済圏を潰せ!」:日本メディアが伝えきれない香港の現実

【ぶんぶくちゃいな】「黄色経済圏を潰せ!」:日本メディアが伝えきれない香港の現実

日本のメディア各社が6月30日に合わせて「香港で『国家安全維持法』(以下、国家安全法)が制定されてから3年、香港の今は?」という特集を終えたばかりの7月初め、主権返還から26周年を迎えた香港特別行政区政府(以下、香港政府)は次々と新たな動きに出た。

まず、香港警察国家安全処が7月3日に記者会見を開き、香港の永久居住権を持ち、現在は海外に居住する8人に対し、正式に裁判所の認可を経て国家安全法違反容

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【ぶんぶくちゃいな】すり替えられる「一国二制度」、香港メディア王の運命は…?

2022年12月30日、北京で開かれていた全国人民代表大会常務委員会会議で、香港の李家超・行政長官から要請が出ていた、「香港国家安全維持法」(以下、国家安全法)の法解釈が行われた。

法解釈とは、文章で書かれた法律を、現実の施行における具体的案件においてその条文の意味をいかに判断すべきべきかを明確化する作業のこと。国家安全法は香港で施行されている法律だが、制定したのは中国の最高議決機関である全国人

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221201 【現代ビジネス】寄稿:「ホンコン・イズ・バック」? 国際的な舞台に帰ってきた香港が「すっかり変わってしまった」理由

先月、日本でもあちこちで報道された、韓国で開かれたラグビーセブンズ大会での香港「国歌間違い」事件、その後の経過と、そこに現れる「いまどきの香港(政府)」についてまとめてみました。この事件をきっかけにして、「荒れ狂う親中派」と中国にべったりな香港政府の態度が、これほどまでに顕著に現れようとは…

「ホンコン・イズ・バック」っていったいどこのオハナシよ、という気もしています。詳しくはこちらでどうぞ。

【ぶんぶくちゃいな】To Die or Not To Die? ジャンボの「命運」と香港新政府

【ぶんぶくちゃいな】To Die or Not To Die? ジャンボの「命運」と香港新政府

7月1日、香港は主権返還から25周年を迎える。

6月25日早朝には、習近平・国家主席が1日に香港の中心部にある香港コンベンション・アンド・エキシビション・センターで行われる返還記念式典に出席すると国営通信社「新華社」が伝えた。この日は返還記念式典に続いて、新行政長官らの就任式が行われ、その場で李家超・次期行政長官とその閣僚たちが国家主席に向かって就任宣誓をすることになっている。

習近平の公式な

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220526 「東洋経済オンライン」寄稿:香港市民が「新リーダー」に抱く多すぎる不安要素

220526 「東洋経済オンライン」寄稿:香港市民が「新リーダー」に抱く多すぎる不安要素

今月始めに行われた「選挙」で次期行政長官に選出された李家超について、選挙速報以降ほとんど日本メディアで目にしなくなってしまったので、まとめて書きました。

まずは中国のいう「民主」の裏側についてもしっかりと書いておきました。この選挙の枠組事態が大事なことなのですが、日本人の理解を超えた構造になっているため、編集者さんも読んだだけでは混乱したようで、最初の校正稿で「いや、それ違うのよ、全然そういう話

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220508 「ダイヤモンド・オンライン」寄稿:中国政府お墨付きの香港「次期トップ候補」、YouTubeアカウントを消され騒然

220508 「ダイヤモンド・オンライン」寄稿:中国政府お墨付きの香港「次期トップ候補」、YouTubeアカウントを消され騒然

5月8日に投票が行われた香港行政長官選挙の「唯一の候補者」、李家超氏について書きました。

今回の選挙は中国政府によって「唯一の候補者」宣言が行われたり、選挙戦と称する期間に発表された李氏周辺の発言が、「中国語としてこれどうなの?」「英語の意味がわからん」などとさまざまなネガティブな話題を振りまかれましたが、最大の話題はやはりGoogleが李氏陣営がYouTubeに設けた選挙活動用アカウントを削除

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【ぶんぶくちゃいな】新行政長官ほぼ決定! 今後の香港を占う

本日午後、わたしは香港特別行政区行政長官に、香港特別行政区政務長官職務の辞職願を提出し、同時に行政長官に「香港基本法」第48条第5項に基づいて中央人民政府にわたしの政務長官職務解任を申し出るよう提言しました。辞職の理由として辞職願には、もしわたしの辞職が中央人民政府によって認可されれば、わたしは次期行政長官選挙に参加するつもりであることを書き添えました。

4月6日午後、李家超・政務長官は記者会見

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【ぶんぶくちゃいな】「アップル・デイリー」は中国共産党100週年の生け贄にされた?

日本でも大きく報じられ、産経新聞に至ってはトップに哀悼の言葉を掲載した、香港紙「蘋果日報」(アップル・デイリー)の発行停止。編集者出身の経営トップら5人が突然逮捕されてからちょうど1週間目という、ものすごい速さで廃刊が決まった。

直接の原因は5人の逮捕とともに、アップル・デイリーの親会社である「壱伝媒」(ネクスト・デジタル)の資産口座が警察によって凍結されたこと。

凍結直後は「それでもあと数ヶ

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