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#習近平

240131 【現代ビジネス】寄稿:「習近平もサッカーファン」 なのに中国はなぜあんなに弱かったのか? 「中国で爆発的に視聴されたドキュメンタリー番組」から透けて見える「衝撃」

240131 【現代ビジネス】寄稿:「習近平もサッカーファン」 なのに中国はなぜあんなに弱かったのか? 「中国で爆発的に視聴されたドキュメンタリー番組」から透けて見える「衝撃」

以前、某日本人ライターさんから「いつか中国サッカーの取材に行きたいんです。そのとき、お手伝いをお願いするかもしれません」と言われて、「え、中国サッカーって、日本の読者も注目するくらいなんですか?」と尋ね返したことがあります。

というのも、中国人の友人たちの間では「また負けやがって」「八百長だろ」「いい加減にしろ」……みたいな声ばかりが流れていて、それこそ「国罵」という独特の罵り方が飛び交うのが中

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【ぶんぶくちゃいな】中国サッカー「汚職取締り」大キャンペーンにちらつく、「サッカー好き」国家指導者の影

【ぶんぶくちゃいな】中国サッカー「汚職取締り」大キャンペーンにちらつく、「サッカー好き」国家指導者の影

昔からオリンピックなどの季節になると、卓球やバレーボールなどが中国の「国技」だとよく言われてきた。

現地に暮らしてみるとわかるのが、いわゆる「ピンポン外交」はさすがにもう過去の遺物となったものの、たしかにまだまだ強豪選手がたくさんいる卓球はイザ国際試合となると大きな注目を浴びる。ただ、今どき卓球に興じる若者の姿を目にすることは20年ほど前に比べてずっと少なくなった。

バレーボールも同様である。

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【ぶんぶくちゃいな・期間限定全文無料公開】ポッドキャスト「不明白播客」:「白紙運動は終わりじゃない、始まりなんだ」(後編)

【ぶんぶくちゃいな・期間限定全文無料公開】ポッドキャスト「不明白播客」:「白紙運動は終わりじゃない、始まりなんだ」(後編)

今週は、2023年12月に配信した、ポッドキャスト「不明白播客」の書き起こし翻訳「白紙運動は終わりじゃない、始まりなんだ」の後編をお送りする。

今回のゲストも、2022年12月のコロナゼロ政策撤廃のきっかけとなったとされる、11月末のデモ活動「白紙運動」の際に、中国のネットにアップされたとたん次々と消されていく書き込みを拾い上げたり、直接自分に届けられる書き込みをツイッターに流し続けたアカウント

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【ぶんぶくちゃいな】ポッドキャスト「不明白播客」:「白紙運動は終わりじゃない、始まりなんだ」(前編)

【ぶんぶくちゃいな】ポッドキャスト「不明白播客」:「白紙運動は終わりじゃない、始まりなんだ」(前編)

1年前の今頃、いったいどんなふうに過ごしていたか、覚えているだろうか。

1年前の中国ではちょうど、11月末に新疆ウイグル自治区ウルムチ市のマンション火災で、消火活動が路上のコロナ対策の柵によって阻まれて遅れ、幼い子どもを含む住民が焼死するという悲惨な事件をきっかけに、厳しいコロナゼロ政策に対する抗議活動が起き、それが「白紙運動」となって全国へと飛び火したところだった。

その運動に「白紙」と名付

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【ぶんぶくちゃいな】ポッドキャスト「不明白播客」:彼らはなぜ李克強を悼むのか?

【ぶんぶくちゃいな】ポッドキャスト「不明白播客」:彼らはなぜ李克強を悼むのか?

10月27日早朝、李克強・前国務院総理の訃報が流れた。最初それを聞いたとき、誰もが耳を疑ったことだろう。何しろ、今年3月に10年の総理の職務を終え、引退したばかりだったからだ。また、亡くなるつい1カ月ほど前に敦煌に姿を表し、それも一部で話題になっていたからだ。

もう一つ、人々を驚かせたのは、その情報の公開の速さだ。報道されている情報によると、李は26日に心臓発作を起こして病院に担ぎ込まれ、27日

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【ぶんぶくちゃいな】姿消した秦剛:その舞台裏の「点」と「線」を拾ってみた

毎日暑い日が続いている。中国政府首脳部は河北省の海浜都市、北戴河で恒例の会議に入ったらしい。同会議は水泳が趣味だった毛沢東のもとに、避暑を兼ねて首脳部が集まって始まり、何が論じられるのかは完全非公開。しかし、その年の政治後半戦が決まることが多いとされ、メディアではそこにどんな専門家が呼ばれたかなどからその傾向を読み解こうとする重要会議なのだ。

2012年にはこの会議の後、同年秋に党総書記に就任す

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230216 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:習近平主席の「地元選挙区」がコロコロ変わる理由、中国・全人代選挙の謎

中国で選挙、といわれても…と思う方、たくさんいらっしゃると思います。そうなんですよね、中国の選挙って誰しもが投票できるものではないし、だいたい、いつ行われているのか、どんな人が投票できるのかも、庶民はまったく知らないはずです。

それくらい、権力者の都合のよいように利用されている「選挙」がいかなる意味を持つのか? 習近平の「満票当選報道」から調べてみたら、政府は政府なりにこの選挙を「うまく使いこな

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【全文無料公開・ぶんぶくちゃいな】元中共党党校教授が語る「江沢民の政治遺産」(後編)

【全文無料公開・ぶんぶくちゃいな】元中共党党校教授が語る「江沢民の政治遺産」(後編)

先週に引き続き、「ニューヨーク・タイムズ 中国語版」の袁莉・編集長が聞き手役を務めるポッドキャスト「不明白播客」から、11月30日に亡くなった江沢民・元国家主席について、中国共産党幹部を育成する中央党校の教授を務めておられた蔡霞さんのお話の後編をお送りする。

前編はこちら:

後編では、江沢民を押さえつけた共産党本来の性質の他、江自身の「弱さ」や複雑さ、身勝手さなどに触れ、党内改革や胡錦濤、習近

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221113 【ダイヤモンド・オンライン寄稿】中国ゼロコロナ政策は「成功」だから終わらない…iPhone工場大脱走、消毒液漬けの自宅

221113 【ダイヤモンド・オンライン寄稿】中国ゼロコロナ政策は「成功」だから終わらない…iPhone工場大脱走、消毒液漬けの自宅

「中国のコロナ措置はもう聞き飽きた」という声も聞こえてきそう。いや、なによりも、すっかり中国の庶民が疲れ切っています。いつ、どこで、何が、ひっかかって足止めを食らうかわからない。その一方で明らかにされない感染の具体的事情、ずっと行動をともにしているのに片方だけに警報が現れる不思議…昨年、一昨年に比べて、ずっと合理的な説明がないままズブズブの措置が行われ続けています。

実はやっとこの週末直前にこう

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【全文無料公開・ぶんぶくちゃいな】経済学者許成鋼に聞く「中国経済に希望はあるのか?」(後編)

【全文無料公開・ぶんぶくちゃいな】経済学者許成鋼に聞く「中国経済に希望はあるのか?」(後編)

前回に引き続き、中国人ジャーナリスト袁莉さんによる、インペリアル・カレッジ・ロンドンの客員教授であり、スタンフォード大学中国経済制度研究センターシニア研究員の許成鋼・教授のインタビューの後編をお届けする。

前編はいかがだっただろうか? 筆者は個人的に許教授の思い切った政治指導者への評価が興味深かった他、大躍進や文革のころに経済の地方分権が進んでいたという話が非常に興味深かった。だからこそ、今大き

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【全文無料公開・ぶんぶくちゃいな】経済学者許成鋼に聞く「中国経済に希望はあるのか?」(前編)

【全文無料公開・ぶんぶくちゃいな】経済学者許成鋼に聞く「中国経済に希望はあるのか?」(前編)

中国では10月16日から20回目の中国共産党大会が開かれる。5年毎の党大会では新しい指導者層の人事が最大の注目を浴び、特に偶数回は党書記らの最高指導者の入れ替えも行われてきたため、それ以降の中国政治の転換期とみなされてきた。

だが、2018年に国家主席に10年間の任期を定めていた憲法が改正され、その任期が撤廃され、今回の党大会ではその任期撤廃を推し進めた当人の習近平が第3期に入るのは間違いないと

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220709 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:香港の水上レストラン沈没が示唆?「縁起が悪すぎる」香港新政府の船出

220709 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:香港の水上レストラン沈没が示唆?「縁起が悪すぎる」香港新政府の船出

一体、水上レストラン「ジャンボ」は沈没したのか、していないのか?

香港の主権返還25周年を前に、「古き良き香港」のイメージとともに歴史舞台を退場した、派手派手水上レストラン「ジャンボ」。そのまま歴史の一幕に埋もれていくかと思いきや、水深1000メートルの海に「沈没した」という知らせが届き、再び香港は大騒ぎに。

習近平も香港に来るのに嫌な予感、と思ったら、今度は香港政府の海事処が「ジャンボは沈没

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【ぶんぶくちゃいな・全文無料公開】延伸する香港人ジャーナリストの芽「負けはしないと信じ続ける」

【ぶんぶくちゃいな・全文無料公開】延伸する香港人ジャーナリストの芽「負けはしないと信じ続ける」

香港は7月1日にどうにか習近平を迎えて、主権返還25周年式典と新政府高官就任式が行われた。すでに日本のメディアの多くが伝えているように、今回の香港訪問は2020年1月に新型コロナの感染が拡大し始めてから2年余り、初めて習近平が一般に「中国大陸」と呼ばれる「内地」から足を踏み出したことになる。そういう意味では、香港の主権回復25周年という節目は、中国政府にとって大きな意味を持つものだったといえるし、

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【ぶんぶくちゃいな】To Die or Not To Die? ジャンボの「命運」と香港新政府

【ぶんぶくちゃいな】To Die or Not To Die? ジャンボの「命運」と香港新政府

7月1日、香港は主権返還から25周年を迎える。

6月25日早朝には、習近平・国家主席が1日に香港の中心部にある香港コンベンション・アンド・エキシビション・センターで行われる返還記念式典に出席すると国営通信社「新華社」が伝えた。この日は返還記念式典に続いて、新行政長官らの就任式が行われ、その場で李家超・次期行政長官とその閣僚たちが国家主席に向かって就任宣誓をすることになっている。

習近平の公式な

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