マガジンのカバー画像

月刊「ぶんぶくちゃいなノオト」

メルマガ「「§ 中 国 万 華 鏡 § 之 ぶんぶくちゃいな」(祭日を除く第1、2,4土曜日配信、なお第2,4土曜日が祝日の月は第3土曜日に追加配信/月ほぼ3回/年始年末は配信お… もっと読む
中華圏の現地でどのような注目の話題があるのか。必ずしも日本とは関係のない、また日本では話題にならな… もっと詳しく
¥800 / 月
運営しているクリエイター

2021年12月の記事一覧

211231 「ダイヤモンド・オンライン」寄稿:中国が望む「正しい選挙」とは?香港選挙期間中の摩訶不思議なアレコレ

12月19日に行われ、過去最低の投票率となった、香港の最高議決機関立法会議員選挙。有権者になるにはまず有権者登録が必要な香港で、有権者数は過去最大の477万人を集めながら、過去最低の投票率というのはつまり、明らかに市民による「ボイコット」でした。市民の気持ちを二重三重に萎えさせた政府や親中派のあの手この手をまとめました。

【ぶんぶくちゃいな】続く中国の巨額脱税摘発 その先にあるのは…

中国の消費者向けデジタルコマース業界にとって散々な1年となった2021年もあと少しで終わろうというときに、これまた業界がひっくりかえるようなニュースが流れた。

中国の消費形態をここ数年で大きく変えたといわれる、オンライン動画を使って商品を販売する「ライブコマース」業界。そこで突出した売上額を誇り、文字通りの「女王」の名をほしいままにしてきた薇婭(以下「viya」)さんが地元浙江省杭州市税務局に6

もっとみる

【ぶんぶくちゃいな】珍説「投票率」まで飛び出す、混迷する香港立法会議員選挙

この原稿を書いているのは12月18日。明日19日はとうとう香港立法会議員選挙の投票日である。立法会は香港の最高議決機関であり、今回の選挙は2019年の大規模デモ(反政府デモ)後初めてその議員を選出する選挙となる。

わたしは、香港の市民権を持ってはいるがまだ「永久居民」ではない。永久居民というのは、ほぼ香港で生まれ育った人たちと同じ権利を有する市民のことで、ある一定の居住期間を満たした上で申請によ

もっとみる

【ぶんぶくちゃいな】ネット用語で読む、2021年の「中国と世界」

12月も中旬に近づくと、日本ではじわじわと「師走感」が漂い始めた。昔(わたしが香港に行く前くらいだから、昭和のお話)は12月に入るとすぐにそういうムードだったのに比べると、昨今はゆとりというか、余裕がある感じだ。

それはたぶん、正月に向けた準備が昔に比べてずっと軽減されたせいではないか。おせちもすっかり「買ってくる」という選択肢が普及して作らなくなった、あるいはイチからすべて作らない家庭も増えた

もっとみる

【ぶんぶくちゃいな/全文無料公開】「WeChatとテクノナショナリズム」閭丘露薇(メディア研究者)インタビュー

今回は、オンラインメディア「Global Voices」に掲載された、メディア研究者の閭丘露薇(Rose, Luqiu Luwei/以下、「ローズ」)さんのインタビューを、同メディアの許可を得て日本語に翻訳して全文無料公開する。

内容については以下、同メディア北東アジア地区編集者オイワン・ラム(Oiwan Lam/以下、「オイワン」)さんの記事の冒頭に説明がなされているので、参考にしてほしい。

もっとみる

211204 「ダイヤモンド・オンライン」寄稿:中国発「海底撈火鍋」急拡大から一転300店舗閉鎖の裏で起きていたこと

中国の人気高級火鍋店「海底撈」が先月突然、年内に300店舗を閉鎖するという計画を発表。かなり注目されました。すでに中国NewsClipではご紹介しましたが、新型コロナの影響はあったとはいえ、その最大の原因は急速な店舗拡大でした。

なぜ海底撈はそんなに店舗拡大ができたのか、それを支えていたのはなんなのか、そしてその結果起きたのは…? 

全支店中20%の閉鎖とはかなり思い切った施策ですが、その一方

もっとみる

211203 「現代ビジネス」寄稿:中国が「香港の重要選挙」を思うままに操る…その「あまりにトンデモない方法」

12月に入り、香港の立法会議員選挙の投票日が近づいてきました。先月はちょうど、立候補受付が行われ、その間に誰が、どの枠から、どの選挙委員の推薦を受けて立候補するのかが、毎日大きな話題になっていました。

枠ってなに? 選挙委員の推薦って? 

…実は今年3月に中国政府のお膝元で選挙制度が改定され、香港人にとっても今回初めてのことがたくさん。そしてそんなたくさん盛り込まれた初めての裏にあるのは……

もっとみる