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わんこの糖尿病は人間とちょっと違う

ほとんどが代謝異常で起きているわんこの糖尿病

人間界でもとてもメジャーな病気のひとつである「糖尿病」。

犬の場合、ほとんどが不摂生からくるものではなく、人間界でいうところのⅠ型であり、すい臓から出るインスリン不足で起きています。
食べすぎ、不摂生で起きるということはほぼないんです。
(食べすぎはありうるけど、飼い主さまがごはんをあげるので不摂生は起きにくい)

正常だと必要分のインスリンが血糖値をコントロールするのに分泌されますが、出ないために血糖値が上がります。

どのような症状が出るの?


症状としては、よく水を飲む(多飲)、多尿(よく飲むのでおしっこが出る)、脱水(おしっこをいっぱいするので脱水する)という悪の連鎖になってしまうのですが、よく食べる割りに痩せてくるというのも特徴のひとつです。
血糖値がコントロールできずに体の中に「砂糖水」が流れているのと一緒の状態になるのですが、180ml/dlを超えると糖尿となります。

食事はどうする?


こうなってくるとインスリン注射が治療となってくるのですが、そのほかには人間同様、食事コントロールも必要となります。
急激に血糖値を上げるようなフードだと血管に負担をかけてしまうので、
緩やかに血糖値を上げるために食物繊維が多く入ったフードを選ぶのが得策でもあります。
が、食物繊維が多いフード=そもそもお肉大好きな子たちも多いと思うので、食欲がイマイチになってしまうことも・・・

食物繊維が多いということは、それだけお通じも増えますので体には一見よさそうですが、人間都合でいくとうんち量が増えて大変(というのは人間のエゴなのかなと個人的には思います)という意見もチラホラ聞こえてきます・・・
ほかに血糖値を上げにくくするには、炭水化物(糖分+食物繊維)のみで構成されているものをあげるのではなく、脂肪分やたんぱく質も混ざっていると急激な上昇を防ぐことができます。

体重が減っていくからといって、これまで通りのフードを大量にあげるのはよくなく、可能であれば療養食を使う、食物繊維の多いフードに切り替えるなどを実施してみるとよいでしょう。


放置すると怖い病気


食のコントロール、インスリン治療をうまく実施しないと、行く末は腎不全です。
腎臓は老廃物を濾して体の中をきれいに保つ働きがありますが、目詰まりを起こして組織が壊れてしまうと治ることはありません。
現状維持が精いっぱいの良い状態であり、悪化させると残念ながら手の施しようがありません。
腎疾患の原因は糖尿病、高血圧、脂質異常といった人間界でいうところの「生活習慣病」なのですが、長い間使ってきていると老化でも弱ってきますので、日頃のケアは大切になります。

肥満は生活習慣病の原因のひとつにもなりますし、遺伝性だったり、合わないフードを食べ続けていると体調に支障をきたすこともあります。
人間と一緒です。

体調がおかしいな、と目に見える状態になる前に定期的な健康診断を受けて必要時にフードを見直すなどをし、適正量のフードを与えていきましょう。




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