引き寄せの法則は、正しく使おう♪使い方を間違えると、毒にもなるよ。
ネガティブな感情が沸いたときには、きちんと向き合ってその正体を確認しておかないと、その感情が解消されず、あとに痛みが残る。
とくに、子どもはネガティブな感情があまりに強いとどうすることもできなくて、それを感じないようにする傾向がある。敏感なおとながそばにいて理解し、ネガティブな感情とまっすぐ向き合うように愛情と共感をもって指導してやれればいいが、そうできない場合には、子どもにとっては感じないことが唯一の選択肢なのだ。
エックハルト・トーレ ニュー・アース -意識が変わる 世界が変わる P156
『ネガティブな感情を感じないようにする』こと、これを『感情の抑圧』と言います。これは、多くの人がやったことがあることではないでしょうか?ここで、大切なのが抑圧することで、この感情がなくなるわけではない、ということです。
ネガティブな感情は認識されずに当人の中に残り、不安や怒り、発作的な暴力、むら気、さらには肉体的な病気などの間接的な形で現れる。
<中略>
きちんと向き合い、受け入れ、そして手放すという作業がなされなかったネガティブな感情は痛みを残す。その痛みが積み重なり、身体の全細胞で活動するエネルギー場をつくりあげる。このエネルギー場を形成するのは子ども時代の痛みだけではない。青年期や成人後のつらい感情も付加されていく。
エックハルト・トーレ ニュー・アース -意識が変わる 世界が変わる P157
ちなみに、このネガティブな感情のエネルギー場をエックハルトさんは『ペインボディ』と呼んでいます。
『きちんと、受け入れる』ことで、『手放す』ことができます。言葉で説明しても、なかなか難しいかもしれません。これらの作業は、『身体で感じる』という作業を伴うからです。感情は、身体から湧いてくるエネルギーですので。なので、体験的なものなんですね。
トラウマ的なあまりにも強い感情を伴った場合は、この作業をするのが難しいです。なぜなら、自分では感じきれなかった感情がトラウマになるわけです。それを、何の下準備もなしに感じようとすることは、本人にとってもかなり強いストレスが伴うことで、逆効果になることもあります。プロのセラピストにお任せした方いいこともあります。
私が何を言いたかったかと言いますと、『引き寄せの法則』ってありますよね?実は、私も大昔本を読んだことがあるのですが、内容はすっかり忘れてしまいました。でも、なんとなく世間で浸透している認識は
『ポジティブなことを考えていると、ポジティブを引き寄せる。』
『ネガティブなことを考えていると、ネガティブを引き寄せる。』
的な、感じではないですか?
この『引き寄せの法則』を『感情の抑圧』に使用している例を、時々みかけるんです。ちなみに私も昔、これ、やってました。
たとえば、イライラしたとき。イライラを感じちゃうと、ますますイライラを引き寄せちゃう。だから、イライラは横に置いて、楽しいことを一生懸命考えようとする。
先ほども記載しましたが、感情は『きちんと、受け入れる』ことで、『手放す』ことができます。引き寄せの法則を使っている人の場合、
「ネガティブな感情を受け入れると、その感情がまずます強くなって、それを引き寄せてしまう。」
という風に、解釈している人が、どうもたまにいらっしゃるんですね。たしかに、ネガティブな感情を受け入れた時、一旦、感情が強く出てくることがあります。でも、ピークを越すとスーッと消えていくんですよ。
感情を感じて、手放す、については、体験的なもので、ここでは説明し切れません。ヨガみたいなもので、ヨガも文字を読んだだけではできませんよね?ヨガを体験して学んだ先生のクラスに行ってやることで、自分自身もヨガを安心安全に体験できます。私の中では、それと同じ感じです。
また、『感情を感じる』ことと『感情を周りに吐き散らす、当たり散らす』ことも、まったく別物です。『感情を感じる』については、けっこう、誤解されやすいテーマでもあるのかなと思います。
バンクーバー在住の医師、ガボール・マテさんの著書『身体が「ノー」と言うとき』にはこのように書かれています。
より明るい考え方をし、悩みが少ないように見える人のほうが病気が重くなるという研究結果がいくつも出ていることは、世間一般の見方に反しているように思われる。普通は、ポジティブな気持ちをもつことは健康にいいと考えるものだ。確かに真の喜びや満足感はからだにいい影響をおよぼすが、精神的な不安を封じ込めるために生まれた「ポジティブ」な精神状態は、病気に対する抵抗力を弱めるのである。
身体が「ノー」と言うとき―抑圧された感情の代価 ガボール・マテ(著) P354
心に関する、正しい知識を通した体験があれば、人生はだいぶ過ごしやすくなります。感情は身体から湧いてくるエネルギーなので、考えを変えたり、知識を入れるだけでなく、感情を体験すると言う体験が大切です。
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