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〔翻訳〕昭和20年8月14日大阪空襲編(一部¥)

▼このページでは、管理人が持っている政治思想の左右や価値判断、余計な軍事知識の披歴はせず、「管理人が和歌山の空襲に関する見識を深めました」という立場で翻訳に徹します。また、意訳をしているところが多々あるので、この翻訳を使用される場合は原本と対照させ、納得なさった上でご使用下さい。
▼共通部分を除き、第73爆撃航空団による作戦任務番号326を翻訳の対象とします。なお、B‐29による和歌山空襲はこれで最後になります。
▼記載されている時刻は、K時刻を除き、日本時間に換算してあります。


1.作戦指令書

ⅩⅩ AIR FORCE
FIELD ORDER No. 20
MISSION NO. 325-330
第20航空軍作戦指令書20号
作戦任務番号325~330

第20航空軍
グアム
1945年8月13日12:00K(訳注:K時刻のため原文ママ。以下同じ)

1.省略

2.第20航空軍は、1945年8月14~15日に、最大戦力をもって熊谷都市区域、伊勢崎都市区域、目標90.32―671、目標90.25―382、目標90.30―2202、目標90.6―1066を爆撃する。

3.
a.第7戦闘機集団:

(1)2個戦闘機群が第73爆撃航空団を護衛する。
(2)2個戦闘機群が名古屋区域を攻撃する。
b.第58爆撃航空団:<省略>
c.第73爆撃航空団:
(1)目視による主目標:90.25―382大阪陸軍造兵廠
MPI(訳注:平均着弾点):
119107 必要な戦力―3個爆撃連隊の最大戦力
118112 必要な戦力―1個爆撃連隊の最大戦力
MPI参照:第21爆撃集団リトモザイク大阪区域90.25都市
(2)目視による副目標:90.24―2140/1141富士繊維工場
MPI:
105074 必要な戦力―2個爆撃連隊の最大戦力
083082 必要な戦力―2個爆撃連隊の最大戦力
MPI参照:第21爆撃集団リトモザイク名古屋北90.20―2140
(3)レーダーによる主目標:90.20―1635中島飛行機会社
MPI:目標382からの復路の経路上
(4)ルート:
・目視による主目標:
基地
空中集合点Ⅰ
33.20N 134.35E(再空中集合点)
33.50N 134.45E(DP(訳注:出発点))
34.16N 135.04E(IP)
目標
34.41N 135.45E
33.53N 136.08E
硫黄島
基地
・目視による副目標:
目標382から
35.00N 135.32E
35.1230N 136.07E(IP)
目標2140/1141
35.25N 137.15E
34.38N 138.05E
硫黄島
基地
(5)高度:
(a)目標までのエンルート:6,000~6,800ft及び8,000~8,800ft
(b)爆撃高度:最低20,000ft
(6)搭載する爆弾:2,000lb汎用爆弾 ヒューズは頭部・尾部1/40秒遅延
(7)D時刻:14日14:00K
d.第313爆撃航空団:<省略>
e.第314爆撃航空団:<省略>
f.第315爆撃航空団:<省略>
x.省略

4.作戦任務番号:
90.32―671 ― 作戦任務番号325
90.25―382 ― 作戦任務番号326
90.30―2202 ― 作戦任務番号327
90.6―1066 ― 作戦任務番号328
熊谷 ― 作戦任務番号329
伊勢崎 ― 作戦任務番号330

5.
a.
(1)爆撃報告、接敵の送信、IFFの手順は、第20航空軍SOIとSOPにしたがう。
(2)各爆撃中隊は、190~210MHz帯のバラージ妨害装置を搭載する。
(3)バラージ妨害範囲の拡大とその信頼性の監視は目標上空で行う。
b.戦闘指揮所:グアム、第20航空軍司令部

R.K. TAYLOR
航空軍 大佐
参謀長

J. B. MONTGOMERY
G.S.C. 大佐

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