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cyber kinokawa
2024年4月25日 18:32
▼今の葬儀場で遺体のそばに枕飯が供えてあったとしても、枕飯はそれが誰によって、どこで炊かれたものであるかという点が非常に重要で、もしかするとその枕飯は「本物」ではないかも知れません。ということで、今回は枕飯を取り上げてみます。▼登場する市町村名とその位置は『和歌山紀北の葬送習俗(3)死亡前の習俗』を参照して下さい。ほとんどの事例は全国各地にみられることから、掲出している市町村名にあまり意味はあり
2024年4月18日 18:34
▼まず、このページには死体に関する描写があります。読み手に心的外傷を与える可能性があるので注意して下さい。学問的な文脈から述べるにすぎないものですが、一切の責任は問いかねます。▼昔むかし、人が死亡すると遺体は自宅に安置されるのが普通で(というか、自宅で葬儀するのが普通でした)、昭和キッズたる管理人も自宅や親類宅に安置された遺体を何度か見ています。今は、葬儀屋さんのおかげで遺族が遺体をどのように取
2024年4月11日 18:27
▼日本には、身内に不幸があると「キビキ(忌引き)」として学校を数日間休んでよいという決まりごとがあります。忌引きの「忌(いみ)」という文字が縁起の悪いものであることは、日本に生活する誰もが共有しています。忌とは、要するにケガレ(穢れ)のことです。特に、身内に不幸があると喪家や親族、同じ集落に住む人びとがにわかに忌を気にし始めます。この、人の死亡に伴う忌のことを「シイミ(死忌み)」などといいます。今
2024年4月5日 05:55
▼「飛脚」という言葉は歴史の授業で一度は習っているとしても、「シニビキャク(死に飛脚)」という言葉は高齢者以外は日常的に聞いたことがないはずです。死に飛脚という習俗が今は必要がなくなったからです。▼死に飛脚とは、人が死んだときに集落内や親族にそれを知らせて回る人のことをいいます。今は電話があるので、死に飛脚は全く必要がなくなりました。ところが、死に飛脚の習俗はなぜか昭和後期まで強固に残っていまし