新谷仁美の激走に高まりました。 #東日本女子駅伝
今日の東日本女子駅伝。
試合前からメディアは「新谷仁美5年ぶり復活!」「新谷復活で東京優勝なるか!」と新谷新谷でやんややんやでした。ちょっと過剰じゃないかなぁ、連覇を狙う千葉も強いし長野も好調の名城大学勢そろえているし、わからないのになぁと思ってたわけっす。
ふたをあけたらこれ。神、いや鬼。鬼神です。
各県代表の選抜チームが、42.195kmを全9区間で争う今大会。新谷さんは東京のアンカーでした。タスキを受けた時点で先頭と1分35秒差。いくら10kmの最長区間であの新谷選手といえど、競技引退から5年です。
新谷さんはかつての日本長距離界のスターでロンドン五輪代表選手(とはいえまだ30歳、若い)。「1分30秒〜2分差なら逆転できる」と豪語されていたけど、さすがに無理やろうなと思ったわけです。
そしたら鬼神でした。
タスキを受け取り、いきなり1km3分を切る入り。オーバーペースともとれる爆走。普通のOL生活をしていた中でのカムバック、絶対に後半バテるなと思いました。
そんな僕の予想をはねのけ、4kmを12分ちょうどと笑っちゃうタイムで通過。半分の5kmを男子ばりのタイムで通過し唖然。なお勢い衰えず、8kmでついに先頭の長野をとらえました。5年ぶりとは思えないほど引き締まった肉体、どういうこっちゃねん。もはやちょっと引いた。
そのまま後続を引き離しに引き離しゴール。東京を10年ぶりの優勝に導く快走。タイムは31分08秒の区間新記録...頭おかしい。あの渋井陽子さんの区間記録を18年ぶりに塗り替えちゃった。。マラソンの元日本記録保持者ですよ。渋井さん。。
陸上はフィジカルスポーツで、5年ぶりの現役復帰なんてそう簡単じゃありません。しかも最盛期ばりの走りをするなんて。
僕も陸上をやっていたのでわかるけど、高校卒業で引退して、社会人1年目で高校時代の走りをしろと言われたら、普通に考えて無理だと思う。普通の努力じゃ絶対無理、それくらい陸上競技はトレーニングをやめると衰えが明確です。
だから、今日の新谷さんの走りには心底驚きました。1km...3km...5km...と通過するたびに胸が熱くなった。まじやばい。なんでしょう、感動というよりは何かふつふつメラメラと感じるものがあったよ。
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今日僕が新谷さんの激走をみて感動したのは自分が現役時代に新谷さんの活躍を知っていたからで、ここまでのストーリーが多少わかっていたからです。スポーツ観戦体験として、すごく良かった。
ひとりでテレビを観ていただけだけど、選手のストーリーを知っていることはそんな盛り上がりにくい状況を凌駕するくらい強烈なんだなぁと思った。
一方で、選手のことを知らない人が楽しむには、エンターテイメント性を高めるor観戦体験をより良くした方がいいんだろう。
・誰をみるか
・何をみるか
・どうやってみるか
・誰とみるか
観戦者によってどこを切り口にすべきかが変わる。
堅苦しくまとめてもアレなので、軽めです。
ホントはこの興奮を誰かと分かち合いたかったです。(Player!で相手してくれたCSA陸上の谷村くん @csa_rikujo、ありがとね)
そんな感じ。
P.S.また来週末からもPlayer!で駅伝たくさん速報するんで、よかったら僕と盛り上がってください
ありがとうございます。本を読むのに使わせていただきます。