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わかおの日記152

昨日とても味の濃いラーメンを食べた反動で体がラーメンを受け付けなくなってしまっていたし、暑さも比較的和らいでいたので、図書館から這い出て松屋に行った。ラーメンがダメなら松屋。レパートリーの少なさが恥ずかしいですね。

松屋の牛丼はもちろんおいしいのだが、カレーはもっとおいしい。どうやら松屋フーズの社長が無類のカレー好きらしい。

食券機をポチポチやってメニューを物色すると、期間限定のメニューにシーフードカレーが追加されていた。でました、夏の風物詩。去年の夏、気まぐれで始めた塾のバイトの夏期講習にげんなりしながら田無駅の小汚い松屋でかきこんだ記憶がよみがえってくる。もちろんこれを食べないわけにはいかないのでボタンを押すのだが、一瞬値段が目についた。

並盛880円、大盛りも880円。ご飯の大盛りはサービスらしい。牛丼並盛が380円という価格設定の松屋において、この値段は相当高い。その価値がある美味しさだし、エビやイカがゴロゴロ入っているのも知っているのだが、松屋で880円は豪遊しすぎか……ふだんは躊躇なくラーメンに1200円払う癖に、こういう時だけケチなのだ。

こんなに通っておいて、ぼくはどこかで松屋を下に見ていたんじゃないか。別にいいだろ、松屋が880円でカレー出したって。どうして松屋くんのことだけ仲間はずれにするの? わかおくん、ひどい。なんだか松屋に申し訳なくなって、シーフードカレー大盛りの食券を買った。

というかシーフードカレーが880円することよりも、ご飯大盛りが無料であることのほうがおかしいんじゃないかと思い始めてきた。ご飯大盛りが無料だということは、差分のご飯が無料であるということだ。つまりその分のご飯は、無償でぼくたちに提供されるということである。無償と言えば聞こえがいいが、つまりは無価値ということである。きっと増量されたほうのご飯も「おれには価値がないのか……」と、やるせない気持ちになっているに違いない。

なんかそういうのってフェアじゃない気がするな、とか訳の分からないことを考えているとシーフードカレーが目の前に運ばれてきたが、明らかに並盛の量だった。まあそれでいいか、そっちの方がフェアだし。


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