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わかおの日記69

とっても遅くに起きて、授業を受けてダラダラしていたらあっという間に家庭教師に行く時間になってしまった。

家庭教師のあと、師匠と話していたら「就職したくないって言っているけど、一体何で食べていこうと思っているのか」というようなことを訊かれた。そこで胸を張って「野球で飯を食います」と言う度胸もなかったので、「えーっと、なんか好きに働けるんだったら就職してもいいかなあと思い始めててえ、あと、文章を書くのが好きなのでライターとかあ、院に行ってあわよくば大学教員とかもあるかなあって」みたいな返しかたをしてしまった。全く情けない。しかし実際ぼくの将来設計などこの程度のものなので、仕方がないだろう。

今日は家庭教師に加え、もうひとつアルバイトが入っていた。偏差値40程度の大学の推薦入試課題の指導である。その程度の大学ならば、あるていど読める文章が書ければ内容など関係なしに合格すると思うのだが、わざわざぼくを雇うあたり、よほど気合を入れているのだろう。生徒自体は、素朴な感じのいい子だった。予想していたよりもずっとマシな文章を書けていたので、最後だけまるまるぼくが代筆したが、あまり手間がかからなかった。やっぱりぼくには、こういった類の作文を書く才能があるようだ。その気になれば推薦入試の代筆で飯を食えそうである。

結局学歴も金で買えるのだ、世知辛い世の中である。

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