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自分で書いた電気の note

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電気の記事にチャレンジしました。
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6相6線式送電線路を考える(4) 「3相の送電容量」

6相6線式送電線路を考える(4) 「3相の送電容量」


3相3線式の電圧を正三角形で見る線間電圧は相電圧の引き算なので、相電圧のベクトルの先端同士を結んだベクトルが線間電圧になっています。3つの線間電圧は正三角形になっていて、相電圧は正三角形の外心(3つの頂点の中点)から各頂点を結ぶベクトルになっています。

相電圧

$$
\begin{alignedat}{2}
\.V_A &=E \angle \frac{1}{6}\pi
= E \le

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6相6線式送電線路を考える(6) 「6相6線式」

6相6線式送電線路を考える(6) 「6相6線式」

6相6線式を考える6相6線式を定義してみます。

相電圧の絶対値をE[v]、相回転順をA→B→C→D→E→F、
位相は$${\dfrac{1}{3}\pi}$$(60°)ずつずれているものとすると、次のような正六角形のようになります。

6相の隣り合う線間電圧は相電圧と絶対値が同じになります。
1つ飛ばしの線間電圧は3相と同じ$${\sqrt{3}}$$倍になり、2つ飛ばしは最大線間電圧となり、単

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6相6線式送電線路を考える(5) 「4相4線式」

6相6線式送電線路を考える(5) 「4相4線式」

4相4線式を考える3相3線式と同様に4相4線式を定義してみます。

4相の相電圧

相電圧の絶対値をE[v]、相回転順をA→B→C→D、
位相は$${\dfrac{1}{2}\pi}$$(90°)ずつずれているものとすると、

$$
\begin{aligned}
V_A &= E \angle \dfrac{1}{4}\pi \\\\
V_A &= E \left( \dfrac{1}{\sq

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6相6線式送電線路を考える(3) 「複素数で計算」

6相6線式送電線路を考える(3) 「複素数で計算」

それでは今回は、各電圧をもっと簡単に計算したいと思います。

3相3線式の各電圧

A相、B相、C相それぞれの相電圧(前回のおさらい)

$$
\begin{aligned}
v_A &= E \sqrt{2} \sin \left(\omega t + \dfrac{1}{6}\pi \right) &\text{…(8-A)}
\\\\
v_B &= E \sqrt{2} \sin \left

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6相6線式送電線路を考える(2) 「線間電圧を計算」

6相6線式送電線路を考える(2) 「線間電圧を計算」

それでは、3相3線式で線間電圧が相電圧の$${\sqrt{3}}$$倍になり、位相が$${\frac{1}{6}\pi}$$遅れる理由を確かめたいと思います。
なお、今回はひたすら計算です。
途中で見るのが嫌になったら、読み飛ばしてください。

各相の相電圧
相電圧を E [v] 、相回転順をA→B→Cとし、A相、B相、C相の相電圧をそれぞれ、$${v_A, v_B, v_C}$$ とし、$$

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6相6線式送電線路を考える(1) 「単相と3相」

6相6線式送電線路を考える(1) 「単相と3相」

この記事は自分の電気の復習のために書きます。

私は小さい頃から電気が好きで、機械を分解したり回路を作ったりしていました。
その後電気の仕事には就かなかったのですが、力試しも兼ねて34歳で電験の資格にチャレンジし、2年目で取得しました。
そのまま資格は使っていないため、少しずつ忘れてしまっています。
もったいないので、電気の記事にチャレンジしてみました。

電線はなぜ3本一組なのか?
電柱の上の方

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