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タコメーターのレッドゾーンまでブン回すとエンジンどうなるん? - イタリアンチューンアップ Italian tuneup について

みんな、元気にやっとるか!

今日は「イタリアンチューンアップってほんまに効果あるんか?」っちゅうテーマでいこうと思ってんねん。イタリアンチューンアップ Italian tuneup ちゅうのは、車を高回転数と高負荷で運転して、エンジンの性能を回復させる荒療治を意味するスラングやねん。

この言葉は1950年代のイタリア人メカニックが、スポーツカーのスパークプラグに溜まったカーボンを焼き飛ばすために使い始めたらしいぞ。せやけど、今や直噴エンジンとかポート噴射エンジンやし、それに電子制御点火システムもあるから、イタリアンチューンアップは時代遅れやと言われとる。

要するに、車をガンガン走らせることで溜まったカーボンデポジットを除去できるんかどうかってことやな。


クアトロポルテはええぞ

その前に、今日はせっかくイタリアンな話やから、イタ車でも紹介しとくか。ほなこれがマセラティ・クアトロポルテちゅう車や。おもろい顔しとるけど、ガチで速いんや。

Maserati Quattroporte Sport GT S
F136UC 4.2リッターV8エンジン
Ferrari F136 engine
By pelican-actor - https://www.flickr.com/photos/192005255@N04/52028900897/, CC BY 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=117431282

なんでかちゅうと、フェラーリのV8エンジン載んどるからや。F136エンジン、通称フェラーリ・マセラティエンジンって言うたら、フェラーリとマセラティが一緒になって作ったV8ガソリンエンジンのファミリーやねん。これ、ほんまにエンジンの宝石やで!排気量は4.2リットルから4.7リットルまであって、出力は605馬力まで出るちゅうめっちゃ強力なもんやねん。自然吸気、DOHC、可変バルタイ、4バルブっちゅう、まさにV8の化石みたいなもんや!

このエンジン、フェラーリやマセラティの車だけやなくて、アルファロメオ8Cにも載っとったんや。生産は2001年に始まってんけど、2016年にフェラーリが親会社から独立してもうたから、2022年までにマセラティにエンジン供給する契約を切る言うてるねん。要するにフェラーリは「もうマセラティにエンジン渡すのめんどくさいわ」って感じやな。

イタリアンチューンアップって効果あるんか?

このテーマについて色んな論文を読み漁ったんやけど、ほんまのところ、この話は「イタリアンチューンアップって効果あるんか?」って質問以上に複雑やと思うねん。せやから、もっと細かい質問に分けて考えてみようと思うわ。

  1. カーボンデポジットは何℃で形成されるんか?

  2. 熱でほんまにカーボンデポジットを除去できるんか?

  3. エンジンの部品って何℃くらいまで上がるんやろ?

ってな感じで、これらの質問を順番に解明していこうと思うわ。まず最初に、「なんでイタリアンチューンアップなんかやる必要あるん?」っちゅうとこからやな。

EGRバルブのカーボンデポジット(煤が固形化したもの)
https://www.carboncleaningmachine.com/carbon-cleaning/egr-valve-cleaning.html

車を運転しとったら、EGRやPCVシステムにカーボンデポジットが溜まってしまうやろ。特に直噴エンジンではそれが顕著やな。そのまま放置すると空気が吸えんくなってきて、混合気が安定しなくなるんや。つまり燃料と空気がうまい具合に混じらんくなってきて、アイドリング不調とか加速しないとか、そういう問題が起きてまう。

そこでイタリアンチューンアップするために車を高速道路に持っていって、高回転、高負荷のシナリオで何回かガンガン引っ張るやろ。そうするとカーボンデポジットがめちゃくちゃ熱くなって分解されて、排気ガスとして出ていくっちゅうことやねん。

これがイタリアンチューンアップのアイデアや。

まず、カーボンデポジットは何℃くらいでできてまうんや?

はじめの疑問は、カーボンデポジットがエンジン内で何℃くらいでで形成されるんかっちゅうことやな。調べたところ、195℃から290℃くらいの温度でカーボンデポジットができるらしいねん。特にピークは200℃くらいやて。そこが金属表面と反応して、カーボンデポジットの予備軍の煤みたいなやつが金属に付着して結合してまうんや。んで、カーボンデポジットが形成されるんや。

温度が190℃以下やったら、冷たすぎてカーボンデポジット予備軍が金属と反応せぇへんねん。逆に、290℃以上になると、分子が結合したがらへんねん。分解されてそのまま排気ガスとして出ていってしまうか、温度が高すぎて分子が金属と結合できひんねん。とにかくその200℃前後の温度帯が一番避けたいところやねんな。

熱でほんまにカーボンデポジットを除去できるんか?

ほな次の疑問は、熱でカーボンデポジットを除去できるんかっちゅうことやな。これについても調べたんやけど、面白いことに、325℃くらいでデポジットが壊れて、除去できるようになるんや。ほんで、325℃以上やったら、カーボンデポジットがそもそも形成されへんっちゅうこともわかったんや。

自然に次の疑問が出てきたんやけど、325℃で一体何が起こってるんやろ?なんでこの温度でカーボンデポジットが除去されるんやろ?

脱炭酸反応
脱炭酸反応っちゅうのはな、カルボキシル基COOHっちゅうもんを取り除いて、二酸化炭素(CO2)を放出するんや。脱炭酸化っちゅうのは、主にカルボン酸が炭素の鎖から一個の炭素を消す反応のことや。
https://byjus.com/chemistry/decarboxylation-reaction/

これは「脱炭酸」っちゅう反応らしいで。要するに、温度が高すぎて、その分子からカーボンが引き裂かれるんや。分子がバラバラになって、表面から外れて、そのデポジットが排気として出ていくんや。要するに、めっちゃ熱くして分子をバラバラにして、それを排気ガスとして焼いて出してまうんやな。その分子が排気装置やEGRに詰まらんように、エンジンに戻ってけぇへんように願うしかないけどな。それがアイデアやねん。325℃以上で、かなりの速度でカーボンデポジットを除去できるっちゅうことがわかって、面白かったわ。

エンジンの部品って何℃くらいまで上がるんやろ?

一般的なガソリンエンジンの図
https://www.britannica.com/technology/intake-valve

ピストン

ほんなら次の疑問は、エンジンの部品が実際にカーボンデポジットを除去できるほど熱くなるんかっちゅうことやな。エンジンの色んな部品の温度について調べたんやけど、まずピストンからやな。カーボンデポジットが形成されるピストンの表面温度は大体280℃から300℃くらいになるらしいわ。

ピストンは中心部分が一番熱くて、シリンダー壁に近づくにつれて温度が下がるねん。シリンダー壁は液冷されとるし、ピストンは下からオイルで冷やされとるからな。せやけど、燃焼温度は最高で2,000℃くらいまで上がるわけやから、もしガンガン走らせて温度を325℃くらいまで上げることができたら、その温度帯に達してデポジットを除去し始めることができるんちゃうかなって感じやね。

排気バルブ

排気バルブ exhaust valveやったら、あんまり冷却されへんし、熱い排気ガスが周りを回ってるからめっちゃ熱くなるんや。だいたい650℃から800℃くらいの温度やから、カーボンデポジットが分厚く積もる心配はあんまりないな。排気バルブは十分に熱い状態を保ってるから、あんまりデポジットが溜まることはないんや。

吸気バルブ

ほな、吸気バルブ intake valveはどうなんやろ?最初に見つけた研究はポート噴射エンジンの吸気バルブを調べとったんや。このエンジンやと燃料がバルブに噴射されるから、冷却効果がちょっとあるんや。それでも温度の観点から見ると興味深いんやけど、バルブの温度は燃料が当たる側も反対側もだいたい170℃から190℃くらいになるらしいわ。これはカーボンデポジットが形成され始める温度よりちょっと低いんや。でも、エンジンを5,000RPMで高負荷で回したら、吸気バルブの温度が約272℃まで上がることがわかったんや。これはデポジットが形成され始める温度帯に入ってくる。

ポート噴射
ポート噴射っちゅうのは、燃料インジェクターをシリンダーヘッドの吸気ポートのちょうど上に置く方式やねん。これが1980年代から車の標準になっとるんや。
Image: Courtesy of Robert Bosch Corp.

ポート噴射やと、燃料の噴霧がデポジット予備軍を洗い流してくれるから、バルブにくっつかへんようになるし、燃料添加物がデポジットを取り除くのを助けてくれるんや。全体的に見て、ポート噴射エンジンの吸気バルブは、どんなに激しく回してもカーボンデポジットを除去できるほどの高温にはならへんみたいやな。

ちなみに2016年に行われた別の研究では、2リッターのターボチャージャー付き直噴エンジンでのデポジット形成を調べとったんやけど、残念ながらエンジン負荷とデポジット形成の間に相関関係があることがわかったんや。つまり、エンジン負荷が高いほどデポジットが多くなるっちゅうことやな。これは良くないニュースやな。要するに、車を激しく運転するほど悪影響が出るっちゅうことや。

結論

ほな、結論としてはどうなんやろ?イタリアンチューンアップはほんまに効果あるんか?残念ながら、答えは「場合による」っちゅうことやな。エンジン内の温度を十分に熱くできるなら効果があるかもしれへん。でも、単に高速道路で一回レッドラインまで引っ張るだけでは足りひんと思うわ。「一日一回のレッドラインでカーボンがなくなる」とかいう格言があるらしいけど、一回の強い引っ張りだけで部品が十分に熱くなるとは思わへん。もっと持続的な熱、たとえばサーキット走行みたいに、エンジンにもっとたくさんの熱を入れて温度をかなり上げるような運転が必要やと思うわ。

ピストンは十分に熱くすることができるかもしれんけど、吸気バルブについてはエンジンによって異なるな。場合によっては、逆に悪化させることもあるんや。ちょうどデポジットが形成されやすい温度帯に入ってまうからな。エンジンをめっちゃ頑張らせるとブローバイガスが増えるんやけど、PCVシステムがそれをエンジンに戻してまうから、ブローバイガスがオイルの粒子と一緒に吸気バルブに当たって、デポジット予備軍が吸気バルブにくっついてしまうんや。それでデポジットが増えるっちゅうことやな。

ともかく、熱でデポジットを除去できることは確かや。でも、単にレッドラインまで回すだけでええかっちゅうと、そう簡単にはいかんみたいやな。研究結果を見る限り、一回レッドラインまで回すだけでは足りひんことが多いんや。

皆さん、読んでくれてほんまにありがとうな。質問とかコメントとか、イタリアンチューンアップについて思うことがあれば、なんでもコメントしてな。

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