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クラウドソーシングってどうなの?【声優・ナレーター募集】

 声優・ナレーターのお仕事募集を探していると、高確率で『クラウドソーシング』に行き着きます。安すぎるから経験にならないとか、貢献できている気持ちになれるとか、いろいろ言われていますが『で、結局のところどうなの?』と感じられる人もいると思うんです。

 今回は僕なりではありますが、フリーランスで声のお仕事をやらせていただいている身として、クラウドソーシングのメリット、デメリットを書いていきます!

【メリットは2つ】

 まず1つは、応募のしやすさです。営業は“今お仕事を募集しているかどうか”わかりませんが、クラウドソーシングは確実に“今”その力を欲しています。

 その案件が自分に決まらなかったとしても、認識はしていただけますから、別件が発生したときお声をかけていただけることもありますね。

 そしてもう1つは“貢献している感”です。僕もそうでしたが、始めたての頃はホントにお仕事がありません。営業をしても全然お仕事に繋がりませんし、大げさですが「もしかしたら、このまま朽ち果ててしまうのではないか‥」と思ってしまったり。

 商業作品やテレビのお仕事を知る術はありませんが、クラウドソーシングからなら自分から情報をとりにいくことができます。さすがにすぐには決まりませんが、一個でもお仕事が決まると「あ、必要としてくれている人がいる」と思えるんです。

 ただ‥


【デメリットも2つ】

 「価格の低さ、トラブルの多さ」のお話もよく耳にします。ためしにクラウドソーシングのナレーション案件を見てみたところ、4桁、下手すると3桁のものが多いのなんの。

 応募し易さは、安さに繋がる。逆に言えば、安さ選ばれると易さで捨てられてしまうということです。

 こちらの番組で言われているように、“使い捨て”感が、程度の差はあれど感じられることがあります。営業はほんっとにお仕事に繋がりにくいですし、ワークショップやレッスンもチャンスはありますがお金がかかりますし、一番手短に出来るのが“クラウドソーシングへの応募”なんです。

 悪いわけではないんですよ。ただ、お仕事としてやり続けていくことを考えたら一回の額が心もとなさすぎます。時給換算すると、コンビニアルバイトの方が時給が良いです。今は最低賃金も上がりましたからね。

 今考えれば余計なお世話でしたが「その額はお仕事でやっていくに‥」と言ってしまったことがあり、下に見てるんですか!?と言われたことがありました。

 ギャランティーが支払われないなどのトラブルも聞きましたが、こういう「本来はなかったはずのトラブル」を生み出してしまうことにもなります。(まぁ、これは僕の一言言わなかったらよかっただけなんですが)


【宅録5000円、スタジオ収録1万円時代お話】

 フリーランスになってから一番最初にいただいたお仕事は、宅録のYouTube動画広告ナレーションで1本5000円でした。その後、初のスタジオ収録(2.3分で1万円)のご依頼も頂きました。今でもお世話になっている制作会社様です。

 1番最初に頂いたナレーション収録は朝9時30分からで、始まるまで近くの富士そばで胃を痛くしながらご飯を食べていたことは、昨日のことのように思い出せます。その時に比べれば、過度な緊張はしなくなりました。

 これは“営業”によるお仕事実績です。厳しいことを言われたり、多くのクライアント様がいらっしゃる中での収録はプレッシャーがえぐいですが、かなり成長できました。

 どこを目指しているのか?声のお仕事をお仕事としてやっていくのか、承認欲求としてやっていくのか。それによって努力の仕方も変わってくると思います。

 いきたいところには、今の頑張り方でいいのか?これは、常に意識し続けていることです。





ナレーター
有野優樹(ありのひろき)

 ギャランティー未払い問題や、司会の現場で言われたことなど、声のお仕事に関する記事を投稿しています!

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