声優・ナレーターのギャラ基準は?
フリーランスで声のお仕事をしていると(とくに始めた手の方に)『ギャランティーをどのくらいの見積もりで出したら良いのかわからない』とご相談を受けることがあります。
声優であればランク制度によって規定額が決まっていますが、ナレーションやゲームになると(一応相場はありますが)明確に決まった額、基準があるわけではありません。
今回は、ランク制度のお話とナレーションのギャランティー基準について、経験談も踏まえて書いていきます!
【ランク制度】
声優のランクは15〜(1番下)45(1番上)に分かれておりランク15は(30分アニメ一本あたり)15.000円。16なら16.000円、17なら17.000円‥と45まで1.000ずつ上がっていき、45以上になるとフリーランク(都度交渉)になります。
なので声優出演の場合、ギャランティーの計算はしやすいですね。同じ声のお仕事でもゲームとなるとまた話が変わってきます。
ゲームの場合は“ワード数”で換算されることが多いです。1ワード○円といった具合に。
この1ワードというのも『っ‥(息だけでセリフがない)』から『今日の仕事はこの荷物をここからあそこまで、あなたと〇〇さんで運んでください』とセリフ量関係なくどちらも1ワードという括りです。
ゲームでは声優のキャリアやキャラクターの登場頻度などによって変わるので一概に〇円と言い切るのは難しいですが、新人なら30円〜50円、中堅は50円〜80円、ベテラン(最近売れている人など)は80円〜100円(またはそれ以上)
個人の経験から言いますと、ゲームアプリなどセリフ数が少なく数キャラ兼任でやる場合は、1キャラごとで換算されることもありました。
【ナレーション】
僕は映像の時間で決めています。ですが、それが動画広告なのか、YouTubeに投稿される動画なのか、一部のみで使われる非公開のものなのかにもよって変わるので、最初に確認します。
たとえばYouTube動画広告の場合
30秒以下 10.000円〜
1分以下 15.000円
企業VP、商品・サービス紹介の場合
1分以下 20.000円〜
3分以下 25.000円〜30.000円
と、表にしておきました。価格帯は始めた当初のものなので今とは異なりますが、文字数換算ではなく映像時間で見積もりを出すことをお勧めしています。
なぜかというと、文字数が少なかった場合、相当低い額になってしまうからです。
CMは基本短いですから、書かれているナレーション原稿は文字数で言うと20文字前後になります。
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文言は変えていますが、実際これくらいの短さのナレーションがありました。(22文字)これを文字数換算(例えば1文字2円とした場合)してしまうと44円。請求書を発行する方が高くなり、お仕事としてやっていくには厳しそうですよね。
クラウド系の案件も増え、文字数換算というのも聞き馴染みがあるように思いますが、文字数換算という基準は読みのお仕事の場合、正直あまり聞いたことがありません。
ただこれらはあくまで一つの例なので、自分で納得できる基準を作っておくというのがストレスのかからないお仕事のやり方になるんじゃないでしょうか。
当たり前ですが、現場には呼んでいただかないといくことができません。先程書いたギャランティーは、喋り手がただ一方的に主張するものではなく、その額をいただけるレベルの読みができることが大前提の基準です。
スタジオ収録を経験すると自宅収録ではない成長を味わうことができます。でも、その一回が難しいんだよ!という気持ち、わかります。現場に行きたいけど行けないもどかしさ。
その一度目の現場に行ける後押しになれるような記事をnoteに日々書いております。
・ボイスサンプルはどのように作ったら?
・お仕事につながる営業方法って?
・ワークショップやレッスンに通わないで読みを鍛えるには?
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