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マーケティングとは


はじめに


マーケティングとは、「自然と商品が売れる仕組みづくり」と言われたりします。マーケット=市場であり、マーケットにingがつくわけですから、
「継続的に売上をつくること」ことがマーケティングに最も求められるわけです。

*市場とは、「ある問題を解決しようとする買い手と、それを解決する売り手が形成する領域」

「マーケティングの定義」を9つ集めました

団体

【日本マーケティング協会】 企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。

【 グロービスのMBA経営辞典】
顧客満足を軸に『売れる仕組み』を考える活動

【米国マーケティング協会】
組織と利害関係者にとって有益となるように、顧客にたいして価値を創造・伝達・提供し、顧客との関係性を管理したりするために行われる組織的な活動とその一連の過程である。


個人

【森岡 毅】
マーケティングとは売れる必然をつくることである

【フィリップ・コトラー】
個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセスである。

【ピーター・ドラッガー】
マーケティングの究極の目標は、セリング(売り込み)を不要にすることだ

【セオドア・レビット】
マーケティングとは、顧客の創造である

【 E・J・マッカーシー(ベーシック・マーケティングの著者/4Pの提唱者)】
標的市場を選定することであり、その標的市場に対し、最も適切なマーケティング・ミックスを実行することである

【アル・ライズ、ジャック・トラウト『マーケティング22の法則』】
マーケティングとは知覚をめぐる戦いであって、商品の戦いではない

※補足:P&Gでは「Perception is everything(どう思われているかが全て)」ということを重視しているのですが、実際の品質・機能より、「消費者」自体が良い商品と思って買って、良い商品だと感じればそれが正解なのです。そういう意味で、商品の戦いではないということを述べていると推測されます。

マーケティングとは「仕掛け」でなく、「仕組み」づくりである

私的には、マーケティングを講義で捉えた場合は、「売れる必然をつくること」「セリング(売り込み)を不要にすること(商品が自然と売れるようにすること)」。これらがシンプルでしっくりきますね。

販売・セールスというのは「仕掛け」なので、アタックし続けるとやはり疲弊していくわけです。さらに1人で100件も1000件も回れるわけがないのです。仮に回れたとしてもそれを365日続けることはかなり難しいことです。

マーケティングには、市場・消費者調査、戦略立案、コンセプトづくり、製品、広告づくり、価格設定、流通対策など、上流から下流まで多くのプロセスが存在します。しかし、自然と商品が売れる「仕組み」さえ作ってしまえば、商品やサービスが提供する価値に共感する消費者が向こうから寄ってくるわけです。

そうなれば、少なくとも「押し売り」のようなことにはならないわけです。
冒頭に申し上げたように「Marketing」ですから、一時のセールスでなく継続的に売り上げをつくることが大事なわけです。

それをマーケティング・ミックス(製品、プロモーション、価格、流通・営業)という、マーケティングにおける実行策で表現することが大事なわけです。
目に見える製品パッケージや広告、SEO、セールスなどの手段論は、
あくまで仕組みの内の一つなのです。

また、選ばれ続けるためには、一時売れればOKなわけではないのです。
例えば、ブランド品を値引きセールすればその時は売れるでしょうが、長いスパンで見たら、後の売上や利益にダメージを与えているかもしれません。
売れ続ける仕組みづくりのために「一貫性」も重要なファクターです。

そして、大事なことは市場環境は日々変わるということ
実行策となる、マーケティング・ミックス(製品、プロモーション、価格、流通・営業)での「内的一貫性」を保ちながら、消費者に選ばれるような仕組みに日々アップデートしていかなければなりません。

例えば、「100円の水を売れるようにするには?」という場合、➀~④のような、手法が考えられます。

➀味を美味しくする②値段を80円にする③人通りの多い場所に商品の棚を移す④目立つようにPOPをつける、TVCMなどの広告を打つ

そこでも、どうしたらターゲットとなる消費者が「自然と集まってくるか」という仕組みとして考えると、シンプルに意思決定ができると思います。

また、ここでは詳しく書きませんが、実行策であるマーケティング・ミックスを実際に目で見て、購入を判断するのはいうまでもなく「消費者(Who)」にほかなりません。

では、その消費者の意思決定の源泉となるところは、不安、不満など抱えている「不」になります。欲求やニーズ、インサイトといわれているものですね。そこを、実行策の4Pで刺激する必要があるわけです。
何度も言いますが、その消費者心理という構造でさえも、売れる必然となる仕組みの内の一つの要素なのです。

最後に
いかがでしたでしょうか?意外としっかりマーケティングの定義を理解している方は少ないと思います。

マーケティングとは「消費者に選ばれ続けるための仕組みづくり」。そう捉えることでシンプル、かつ、有効なマーケティングアプローチができるのではないかと思います。


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