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PDCAのAは「◯◯を徹底する」「××を意識する」ではダメ。具体的なアクションとしてどうすれば良いかまで掘り下げる

先日、PDCAのDは「実行」だけではなく「記録」であり、記録することが再現性の高い改善策につながることを書きました。

記録という客観的な事実とそれをもとにした仮説(気づき)が、Action(改善策)を導き出します。

PDCAではもう一つ、Actionの設定に注意を要することがありますのでそれをご説明します。

「◯◯を徹底する」「××を意識する」では行動できない

問題が起きた時に上司から「~を徹底しなさい」「~を意識した行動をしなさい」と言われた経験ありますよね。

指摘自体は間違っていたり、ズレていたりすることはあまりないかと思います。

では、「~を徹底しなさい」「~を意識した行動をしなさい」と言われてそれを行動に移せましたか?

「徹底する」「意識する」をメモしたはいいけれど、それまでと行動が変わらないままで終わってしまう人がほとんどでしょう。

その原因は、徹底する・意識するは「方針」であって、「行動」ではないからです。

方針は関わる人全員で共有すべき大事なことですが、認識・理解が一致していないと実際の行動にズレが生じたり、なるほどなあと感心したものの何の行動にも移せずに終わってしまうことになります。

大抵の会社で経営計画や部門計画がつくられてもなかなか実現されない要因に、方針を行動に変換した言葉でメンバーに伝えられていないことが挙げられます。

行動レベルでイメージできるところまで掘り下げる

では、どうすれば行動できるのでしょう。

「~の場合は~に対して~を用いて~する。これを毎日行う」これくらいのレベルまで噛み砕いて初めて、改善へとつながるActionになります。

例えば、「課員全員で週1回の課題共有会を行う予定だったものが集まりが悪く、発生した課題への対応が遅れた」という問題があった場合、顧客優先のアポのため全員で集まる時間がとれなかった」のが原因であるならば、Actionが「課題共有会への参加を徹底する」では実際の改善につながらないでしょう。

集まることを優先するならば、「毎週月曜日の始業30分前に共有会を開始して、始業時間以降は顧客アポを優先する。就業時間以外のアポは上司の許可を必要とする」ぐらいまで行動を具体化する必要がありますし、物理的に集まるよりも課題の共有自体を重要視するならば、「クラウドサービスで課題共有シートを管理する。毎日の仕事終わりに出先から入力し、これを日報とする。上司は翌日午前中までに内容を確認して指示を出す」と具体化することが考えられます。

いずれにしても、PDCAのActionはその内容をすぐに行動に移せるくらい具体的にイメージできるところまで掘り下げることが欠かせません。

まとめ

PDCAは正しく回せば回すほど、高速の改善スパイラルへと入っていくことができます。

そのためには、Actionを即行動できるレベルまで掘り下げる必要があります。

この時、Actionは仮説を前提としたものでかまいません。

仮説でも具体的なものにしておけば、実行状況と結果を比較して効果を測定することができます。

万が一結果につながらなくても、どの部分を修正すればよいのかが明確になるので、次のPDCAでキャッチアップすることができます。

Actionが「徹底する」「意識する」のように方針で終わってしまえば、こうはなりません。

Actionは行動できるところまで掘り下げる。

早速今日からやってみましょう!

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