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健全かつ安全に楽しめる策を考えたほうがよくない?

昨晩、久しぶりに会社の同僚と食事に出かけた。

緊急事態宣言下だから、急がなくては時間がない。
三宮から西へ歩いたが、休業の店の多さに悲しくなった。
探し歩いて、行き着いたのは元町・鯉川筋の「餃子屋 満園」。
センタープラザで人気のあの店の、新店だ。

新店も本店同様、歩道に対して開けっぴろげで屋台を彷彿とさせる。
餃子はもちろんだが、蒸し鶏はほとんどの人がオーダーする人気料理。
店内は中国語が飛び交い、そして驚くほど安い。

酒類の提供もなく、19時半にはそろそろと声をかけられて退出。
飲めないのが残念すぎるが、あぁ満腹、今日もうまかった。

***

元町で同僚と分かれ、三宮に一人戻る。
キャッチが「お兄さん、居酒屋お探し? お酒あります」と忍び寄る。
ん? お酒?
満園で飲めなかった悔しさからつい足を止めそうになったが、スルー。

休業の店が多いから、いつもと違って街が暗い。
その中でひときわ明るく、人だかりのできている店があった。
ふだんから人気の焼鳥屋だが、なぜここだけ賑わう?
ガラス張りの店内を窺えば、どの卓にもビール、ハイボール、酎ハイ。
そして入店を待つ客も数組、外にあふれていた。
そろそろ20時だから、すべてにおいて要請を無視することにしたらしい。

数日前、他県の飲食店のインタビューをテレビニュースで見た。
緊急事態宣言で時短、酒類禁止の要請に当初は応じていたが、協力金が支払われたのは最初の1回だけで、その後は滞っているのだと。
その店は、要請には応じたいが、約束が守られないならもう応じることはできず、罰則覚悟で夜までの営業と酒類の提供を決めたと言っていた。
昨晩見かけた焼鳥屋も、もしかしたら同じ理由なのかもしれない。

だからといって、要請を無視するとは何ごとかという意見もあるだろう。
が、協力金があればこそ、要請に応じて売上落としてもなんとか続くのだ。
その名も協力金、それがないなら協力できないという店が出てきてもやむを得ない。
そんな店にまで罰則が適用されるのだとしたら、どこか変だ。
罰則は、協力金をもらいながら要請を無視する店に限るべきではないか。

にしても要請を無視した店への人のたかり方が尋常でない。
今後、周りのシャッターを下ろした店舗との軋轢が容易に想像できる。
せめて22時まで営業、酒類は20時まで、のように客にも店にもストレスなく健全かつ安全に楽しめる策を考えたほうがよくない? と思うのだけれど。

(2021/6/1記)

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