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あぁこれこれ、今求めていたのはこういうの

皆この2年我慢していたから、今のうちにということだろう。
12月に入ってからの飲み会の誘いはなかなかのものだった。

暴飲暴食で胃腸がやられた。
朝からどんより胃が重く、腸もグルグルうるさいといったらない。
そのせいだろう、口の中もゴワゴワだ。

ほぼ2日に1回のペースの飲み会、4日間のうちに焼肉2回――
さもありなん。

すさんだ胃腸をなだめるため、ランチに元町の中華粥を食べに行った。
昨日は午前中だけ神戸勤務だったから、このチャンスを活かさねばと。

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ピータンと塩豚の中華粥。
うわ、旨そう…

熱っ!

ピータンはもしかすると生まれて初めてかも。
見た目にやられてずっと食わず嫌いだったのだ。
ねっとり絡みつくようなピータン…え、旨いやん?

熱っ!

干しエビの旨みたっぷり、塩気のきいた粥にパクチーの香り。
さらさらといけ…

熱っ!

実はそんなにゆっくりしている時間はない。
ちょっと急ぎながら残りをすする。

熱っ!

地下の店内は何組もウエイトが出るほど客がいっぱい。
おやおや? ひょっとして男性客は僕一人だけ…?
あとの20名ほどは全員女性。
いや、場を乱してどうもすみません。

訪れたのは大丸北の〈香港甜品店 甜蜜蜜〉。

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どの客も、粥・薬膳惣菜・中国茶のセットメニューを頼んでいた。
薬膳の文字に一瞬心が揺らいだが、温かくて胃に負担のかからないものを少しだけ食べて回復させたかったので、粥だけにした。
店内ただ一人の男がこぢんまりと単品メニューを頼む不思議な絵図。

気分的なものもあるだろうけど、食べながらにして身体が整っていく感覚。
あぁこれこれ、今求めていたのはこういうの、という満足。
実際、あれほどまでにうるさかった腸の動きが嘘のように止まった。

だけど…ゴワゴワだった口の中はヤケドだらけでザラザラに。

(2021/12/22記)

サポートなどいただけるとは思っていませんが、万一したくてたまらなくなった場合は遠慮なさらずぜひどうぞ!