男の浪漫

先日、BOOKOFFへ娘の絵本を見に行ったとき、たまたま『宮本武蔵』に関する資料本を見つけた。
手に取ってみると本の状態は綺麗で、なぜか手放せなくなってしまった。

実は、宮本武蔵とは何かしらの因縁がある気がするのだ。
気のせいかもしれないが、ほんのわずか、そう感じる。

もし、過去にすれ違ったことがあるなら、もしくは、かつて闘いを挑んだ相手なら…と妄想を働かせてみる。

今月、岡山県にある武蔵武道館へ、居合道の合宿で行くことになっている。
居合を始めて刀を手にするようになったのも、もしかすると、必然だったのかもしれない。

そうであるならば、さらに強くならなければ、また現世においても斬られてしまうだろう。
今の自分は、まだまだ弱すぎる。
甘ったれだし、剣豪に死合いを挑むほどの根性も据わっていない。

毎朝、般若心経を耳にしても、なかなか煩悩は消せやしない。
あらゆる迷いを『無』にして、心を『空』にして、ただ『今』に必死に取り組めないものだろうか。
あれもこれもと欲をだし、二兎を追う者は一兎をも得ず、野垂れ死にしてしまう。
そう、確固たる信念を持って、生きたい。
もっと強く、もっと厳しく、かつ柔軟でいなければならない。

この歳にして、試練を少しは楽しめるようになってきた。
何かしら問題が起きたとき、どう対処すべきか考えたって、どうにもならないことの方が多い。
じゃ、そのとき、何から手をつければいいのか。
別に何もしなくたっていい。
待つことだって有りだ。
そうかといって、待ってばかりいるのも悪い。
火が隣の家にまで燃え広がる恐れもある。
だから、こうすることにする。
今が動くときなのか待つときなのか検討するにおいて、一体どちらが自分にとっての試練となるかで決める。
これもまた一興だろう。

ただ人生がプラスに働く方へ誘導するのみ。
それが目的地までの近道なのか、あるいは遠回りなのか…
どちらが天国か地獄か…
進む道を決めるのは、全て自分の意志による。
だからこそ、信念が大事だと言える。

宮本武蔵の強さの秘訣は、恐らく、他者に負けない勝ちへのこだわりだ。
揺らぐことのない信念と自信があったはずだ。
それゆえ『五倫書』が重宝されるのだ。

今読んでいる『葉隠』を読み終えたら、また『五倫書』を読んでみたい。

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