ヘッダー画像の出典:bernardsieによるPixabayからの画像
1 「改善」(KAIZEN)
2 「イノベーション」と「改善」
今日、日本では、「長時間労働」や「サービス残業」、「過労死」・「過労自殺」、「同調圧力」や「現状維持」、「事なかれ主義」・「ご都合主義」等、様々な労働問題や社会問題を抱えている。
さて、イノベーション(革新)という言葉は、西洋発祥の言葉・出典である。この立派な概念を築いたのが、シュンペーター先生である。
いずれ、自分もシュンペーター先生を学ぶことが出来るようにしていく。
ところで、思うに、東洋のイノベーションは、正しく「改善」ではないだろうか?長年、在日ベトナム人として、日本並びに世界が誇るトヨタと、その業績の結晶の一つである「改善」(KAIZEN)をまだ確りと学び知らなかったことを、本当に恥ずかしく思った。西洋、そして自分の祖国でも、「改善」(KAIZEN)は高く評価され、強い善き影響を与えている。
3 拙作『改善 礼と四道四徳』
そして、この素晴らしい日本の文化・哲学を、自分は独創的に学び受け継いで、発展させていくことを決行した。本日、その拙作が誕生した。以下が拙作の表紙である。
この拙作の構想には、以下の先哲の影響がある。
3.1 トヨタ
言うまでも無く、日本のトヨタの様々な方々とその業績が、第一の影響になっている。そして、この拙作では、以下の文献を参考にさせて頂くことにしている。
実践的・実用的に「改善」を説明・解説する(株)OJTソリューションズ様と、学術的・哲学的に「改善」を分析・詳解する岩尾俊兵先生から学ばせて頂く。
3.2 論語と子産
中国の春秋戦国時代には、数多くの名宰相が存在するが、子産は、自分が深く敬慕・尊敬する名宰相の一人であり、晏子・管仲・士会・百里奚・孫叔敖等の名宰相に並ぶ名宰相である。
子産の祖国である「鄭」は、常に大国に多く影響を受け、何度も何度も国家滅亡の危機に曝される等、ただでさえ、国外からの多大な脅威が常にあるにも拘わらず、国内でも、公族同士の争いに権力闘争や国家転覆等の内争・内乱等が頻繁に起き続けていた。
そんな弱小国へと没落した祖国の鄭にて、その徳望ぶりから宰相に推薦・登用されると、抜本的かつ先駆的な諸改革を命懸けで断行しては、内政も外政も徳を以て確りと改善して、鄭を安定かつ復興させた。こうして、子産は、就任当初、臣下達からも人民からも、憎悪や殺意のある数多くの誹謗中傷や攻撃等を受けるも、晩年、その死に、国中の老若男女の人民が号泣した。
自分が深く敬慕・尊敬する孔子も、子産の死を聞くと、「古の遺愛だ。」と涙を流して、その死を悼んだが、自分もまた、先師の孔子の気持ちがよく理解できる。
そしてこの度、論語を参考にしつつ、子産の生涯とその功績や遺徳等を学び受け継いだのが、拙作である。
3.3 「礼」
東洋、特に中国哲学で、「礼」は極めて重要な哲学概念の一つとなっており、その概念は、私達が一般的に知っている、「礼儀作法」の「礼」だけではなく、それは、以下のように、子産の遺訓を伝えた游吉や荀子が述べているように、そして個人の心から国家の要に、宇宙の理に至るまでを調え整える「力」という、深遠・高遠な意味を持っている。拙作もまた、絶大な影響を受けた。
子産もまた、礼を体得しては、確りと、心を正して、身を修め、その成果を政治に応用した名宰相だった。そこで自分は、そんな子産の遺徳を、ぜひとも発展・深化させて、後世に新しく遺すことを決行した。
そして、同様に、中国の重要な古典である「礼記」を批判的・発展的・独創的に参考かつ応用して、拙作を著述していく。
4 結語
『中庸』にこうある
拙作では、礼儀三百(実践哲学とその徳目)と威儀三千(解釈学と徳目の詳解や補説)を、本当に著述して、新しい哲学的な「改善」を著述していく。
皆様の御期待の程、何卒宜しくお願い申し上げます。