先師の跡を追って
1 祖国の将来を見据えて
永住権を持つ在日ベトナム人として、こよなく愛する我が祖国ベトナムと、こよなく愛する第二の我が祖国日本の将来を見据えて、哲学者・思想家・小説家・市民・労働者、そして愛国者として、自分自身の勤労の意義が、「愛国と自己実現」であることを、改めて再認識しました。
発展し続ける祖国と衰退し続ける祖国・・・哲学者にして愛国者である自分は、学術に精神文化等の方面で、祖国に貢献していくことを志しています。
2 長大な思想書の完成と出版を志して
自分は、私淑する先師の一人である「ホー・チ・ミン」主席の跡を孤高・独創的に追って、『ホー・チ・ミン思想 愛国主義と徳治国家』という長大な思想書の完成と出版を志しており、膨大な費用(研究・思惟・実践・年月)を以て、その完成と出版に努め励んでいきます。
2.1 拙作『ホー・チ・ミン思想 愛国主義と徳治国家』の表紙と裏表紙
2.2 拙作『ホー・チ・ミン思想 愛国主義と徳治国家』の目次(未完成)
2.3 拙作『ホー・チ・ミン思想 愛国主義と徳治国家』の主題
2.4 拙作『ホー・チ・ミン思想 愛国主義と徳治国家』の参考となる思想と参考文献の紹介(一部)
以下は、拙作の著述に当たって参考となる思想の一覧とその紹介です。
2.4.1 ホー・チ・ミン思想
これは、ベトナムの憲法並びに共産党の政治方針にて、明記と喧伝されている思想です。ただし、その実態は、虚偽と欺瞞に満ち溢れたものであり、本来のホー・チ・ミン主席の遺徳を受け継いでいない或いは反する形骸化されたものか、共産党の政権の維持と保身のための一つの政治的な道具として虚飾されたものに過ぎません。
そもそも、ホー・チ・ミン主席の存命中ですらも、政党はホー・チ・ミン主席の助言に指導や提案等を無視したり、反したりすることは多々あり、晩年には、事実上、党の設立者であるホー・チ・ミン主席を政権から排斥したため、歴史的には事実上、ホー・チ・ミン思想は存在しなかったです。
また、ホー・チ・ミン主席のの助言に指導や提案等には、数多くの可否・成否・功罪等があり、これらの公平で客観的な分析や評価に、継承や批判等が確りと成されておりませんし、これからも、ほぼ成されないことでしょう。
そこで、自分自身が、個人でそれを成し遂げて、共産党とは全く異なる目的と内容の「ホー・チ・ミン思想」を創建することを決行しました。
ただし、ベトナム国内では、ホー・チ・ミン主席に関する情報や文献に研究等は、厳しく検閲に、意図的な隠蔽や改ざん等行われているため、外国の文献等にも確りと頼り、また、国外の反政府の組織や個人等による虚偽や偏向の情報や文献等にも注意しつつ、多角的・多面的で、公平かつ客観的な研究を行っていきます。
2.4.2 様々な大事典
20世紀は、思うに、世界史は疎外とその弊害や惨禍等を本格的に経験し始めたのです。
そして、ホー・チ・ミン主席と我が祖国は、「社会主義」「マルクス・レーニン主義」等の思想や主義に、浅知や浅学のまま、それも盲信的や狂信的に受け容れて、しかも、単純で暴力的な手段や方針で実行し、こうして、国史に残る、数多の歴史気・民族的な大失敗を引き起こしてしまいました。
その惨禍や弊害は、大幅に減ったとは言え、それでも未だに根強く残って続いております。
『中庸』に「博学審問」とありますが、これこそが、学士としての道であり、『書経』に「利用厚生」とありますが、これこそが、国士としての道でしょう。自分は、学士と国士としての道を以て、格致日新(『大学』の用語と根本的・哲学的な思想の一つ)を実現していきます。
2.4.3 愛国主義
ベトナムで、共産党の政権の維持や支持の確保等のために喧伝や称揚される「愛国心」と、日本で、いつまで経っても戦前や戦中の概念として危険視と忌避され続ける、或いは、政治的な無関心や国民意識の欠如等によって知られずに居続ける「愛国心」・・・我が祖国ベトナムの歴史的・伝統的・民族的な美徳の一つである「愛国心」を革新的かつ発展的に継承しては、我が祖国日本が喪失した本来の愛国心の復興並びに新興を図って、各個人が誠に誇りや幸せを懐きながら住む国家と、各個人を誠に大切にする国家の実現を志します。
2.4.4 道徳
徳治主義並びに徳治国家を構築するに当たっては、まず道徳の哲学的・科学的な教学が重要不可欠です。
日本では、「道徳経済」と言えば、渋沢栄一翁が極めて著名な先哲ですが、もう一人、未だに知られていない先哲、それが「廣池千九郎」先生です。
文献の収集や研究をした自分は、最近やっと先生の存在と遺作にやっと触れることが出来、大変嬉しく思っております。また、先生に関する文献や研究も、少しずつ始まっております。
廣池先生の遺徳を、確りと学び活かして参ります!
さて、道徳教育も重要です。
2.4.5 国家論と歴史哲学に関する参考文献
愛国や徳治等以前に、そもそも「国家」とは何かを考察していかなければなりません。
2.4.6 ストア派哲学
以下の宋明理学でも述べますが、国の基が人であるのであれば、人の基は心でしょう。そこで、認識論を学んで、自然-国家-個人-心神が調和的に善く連環する世界作りを志します。そのために、ストア派の先哲達とその遺徳を批判的・発展的・独創的に学び受け継いで参ります。
-初期のストア派哲学-
-セネカ先生-
ー名君マルクス・アウレーリウスー
ーエピクテトス先生ー
-宋明理学-
宋明理学(『大学』・『中庸』並びに朱子学と陽明学を中心とした新しい儒教)は、人生初の拙作『愛国心 伯胡への書簡集』と自分の哲学に決定的かつ絶大な影響を与えた学問です。
宋明理学は、ストア派哲学と酷似している点は、道徳や倫理を中心にした「心」並びに「認識論」を重点的に論じる学問であり、また、大自然(天)と心(心理・精神・認識・意志)の関係とその改善や向上に善き実現を目指していることです。
ただし、宋明理学の残念な所は、ストア派哲学と同様に、自然科学に、心理学や精神医学に形而上学等の創設や発展に繋がる礎がありながら、歴史的にはそれが実現されず、また、明らかに仏教や道教等の影響と、その善い所や正しい所を数多く受け入れておきながら、仏教や道教等の偏向的な否定と徹底的な排斥を説いてしまった独善的・排他的なものになってしまい、また、儒教の根本的な欠点の一つであった、個人間の人間関係の哲学に幼児教育や家政等の欠如を、実に残念ながら補完できなかったことです。
拙作『愛国心 伯胡への書簡集』では、その発展的・独創的な補完に挑戦した最初の作品でした。
-デカルト先生-
「我思う故に我在り」という、哲学的な格言を遺し、西洋哲学に決定的な影響を与えた大陸合理主義の祖であるデカルト先生は、それまでの道徳や倫理に観念論に走り過ぎていた認識論に、数学や懐疑主義等を導入して、合理的で科学的な認識論を切り拓いた偉業の持主ですが、自分はぜひとも先生の偉業を更に批判的・発展的・独創的に学び受け継いでいきます。
-「八栄八恥」(社会主義栄辱観)・ 「社会主義核心価値観」-
中国とベトナムが酷似している欠点の一つに、有名無実・有言不実行の美辞麗句を喧伝することです。取り分け、愛国に関する美辞麗句を喧伝し、しかも、それを人民の利益や幸福の為と謳っておきながら、実際は私利私欲や権力や地位に名声等の維持等のためであることは、正に人民の不幸・社会の弊害・国家の災禍です。自分は、個人で哲学者・思想家・作家として、誠なる愛国心を以て、名実一体の美辞麗句を躬行・垂範していきます。
-拙作-
『夢幻の自伝』(未発売)全5シリーズ
『家政(前期)』(未発売)
-その他の参考文献-
以下は、勤労と愛国・徳治を結び付けるための研究・理論・実践を生み出すために参考にさせて頂く文献です。
3 結語
これから、更なる長年に亘る孤独をはじめ、数多の困難・苦難・危難に疲弊等が次々と到来します。それらを全て克服して、拙作を完成させ、また次の新しい一歩を歩み出します。
来年、7年ぶりに祖国に一旦帰国します。その際に、我が家系の祖先達・我が祖国の先哲達、そして死別した(夢の記憶と経験を通じて)戦友達・同志達、更には、「天」に自分の志を報告します。
ありがとうございます。心より感謝を申し上げます。