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ディグるという行為

こんばんは。

平成最後の夏、死ぬほど暑いですね。スタバのクールライムにテキーラを入れるとマルガリータっぽくなり、ラムを入れるとモヒートっぽくなるのでおすすめです。夏を乗り切ろう。

今日は"ディグる"という行為の話をしたいと思います。
”音楽をディグる”とは、掘る(dig)から来ていて、例えば大好きな音楽をより突き詰めるためにいろんな時代のいい曲を探しまくる、というような行為です。

わたしはバンドをやっています。もちろん音楽大好き人間です。
前に仕事中に野田さんと話してたときに「音楽がないと生きていけない」と言ったらびっくりされた記憶が新しい。
たぶん、ほとんどの人間には大好きなものがあって、それが音楽だったり、映画だったり、アニメだったり、料理だったり、ケーキだったり、写真を撮るという行為だったり、いろいろあるわけです。

自分が好きなものに対しては、当然、マニアックになっていくものです。オタクもそうですね。

ただ、最近思うのが、音楽や映像作品において、"詳しくなる"という行為がとても簡単になってきたなあ、ってこと。

平成6年生まれのわたしは、CDを買う世代であるし、買ったCDの音楽を車で聴くためにカセットテープやMDに焼いていたし、ラジカセもVHSもビデオデッキももちろん知っている。
平成生まれの若者は、音楽をディグろうとするとき、TSUTAYAへ行きCDを借りてみるとか音楽雑誌を立ち読みしてみるとか、友達からCD借りたりとか、ミックステープを友達と作り合うとか、CDショップの試聴コーナーに入り浸るとかブックオフで中古を買うとか、そんな感じだったと思います。
シングルCDは買うと1000円するし、アルバムなんて4000円くらいで、よっぽど気に入らないと買えなかった時代です。

もっと遡ったお父さんの世代(60年代生まれ)は、CDじゃなくてカセットとレコードで、レコードはCDよりも高くて、ラジオはあれどもインターネットはない。
みんなが持ってるようなはやりのレコードは友達に借りて、自分はマニアックなやつばっかり買ってたよ的なことをお父さんが言ってました。

お金持ちの家に生まれたお坊ちゃまかレコード屋の子どもでないかぎりディグるのが難しかったと思う、そんな時代。

平成が終わる今、そんな苦労もなく音楽をディグれる状況にある。
Youtubeを開けばタダでいくらでもMVが見れて、Apple MusicやSpotifyに登録すればいくら音楽を聴いてもシングルCD1枚分の1000円くらいしかかからないし、Itunesでは楽曲を150円くらいから購入できる。中古のCD・レコードショップもたくさんあるし、Shazamを使えば曲名と歌手も簡単にわかる。

こんなに羨ましいことある!?ってくらい音楽好きには恵まれた環境。
サブスクってとても安いし、下手したらタダで聴けてしまう世の中。
どんな時代の音楽もびっくりするくらい簡単に聴けるし、インターネットのおかげで調べるのも簡単。
個人の発信する力が強くなったことで、自分と似た音楽のテイストが好きでより音楽に詳しい人に出会うのも超簡単。むしろ溢れかえってる状態です。
ディグる事に対しめちゃめちゃに恵まれた環境になってしまったことに感謝をしながら毎月Apple Musicにお金を払い、四六時中音楽を聴き、めちゃ気に入ったCDやレコードを購入する生活、シアワセ。

ただ恵まれた環境になったけど悲しいこともあって、CDが売れなくなってしまったこと。握手券つけてるアイドルが一番売れる世の中だもん。どんどん店舗が縮小してるし、フィジカルもフィジカルで良さがあるのに残念。
(CDのジャケットのデザインからディグるのも楽しいよね)

あと、いちばん悲しいのは、このサブスク時代に生まれた今のティーンネイジャーたちは、音楽をタダだと思ってしまっていること。もちろん全員じゃないけどね。
サブスクには登録せず、あの問題になっている違法サイトを堂々と使いお金は払いたくない、という始末。音楽をやってる身からしてもとても悲しいです。このままじゃCDが売れないどころかライブに足を運ぶ人も少なくなっていくな、と日本の音楽における未来が不安になる日々。

こんなに簡単に”ディグる”ことができて最高な音楽に出会うのが簡単な時代だからこそ、音楽の価値をしっかりわかって欲しい、と思うこの頃。気づいて欲しいなわたしよりもずっと若い10代の子たち〜!

一応動画チームのブログなので映像作品をディグることにも触れておきますが、動画投稿サイトや動画配信サービスのおかげでそれも簡単になったよね。
昔の人が順応してくれて、すごくレアな映像がネット上にあふれているのも凄いし。本当に今の世の中楽しいもので溢れているなあと思います。溺れちゃうよ!
音楽と一緒で、映画館に足を運ぶ人やDVDを買う人は減っちゃったけど。

ということでこんなにダラダラ書いちゃったけど、
「音楽や映像作品はディグりまくるべきだけど、それらの本当の価値を忘れちゃだめだよ〜」という意見でした。

イギリスのFURとThe Vryll Societyっていうバンドが最近のヒットです!乾杯!


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