一番時間をかけるのはどこか
カナイです。
お客さんから「明日までに企画をください」「来週撮影したいんですけど…」「納品まで数週間しかない」案件(いわゆる無茶振り)を依頼されることがしばしばあります。
まぁ、別に怒っているわけではありません。
その分お金をいただくこともありますし…。
広告やPRは非常にスパンが短いですけど、かたや、映画やテレビ番組の場合は、時間を掛けて作ることも多い。
『かぐや姫の物語』なんて、制作になんと8年、制作費50億円超ですよ。
無論、これは会社の事情や予算が解決すれば済む話ですが(気力は別として)
じゃぁ、時間があるけど予算がない場合はどうするか。
戦い方を変えなければいけません。
例えばテレビ東京の番組『家、ついて行ってイイですか?』
この番組は世界一ディレクターの多い番組だと、こちらの著書で触れています。その数70人。ちなみに普通のゴールデン番組だと10〜20人。深夜番組だと2〜3人がザラです。
そりゃ「終電後に家を見せてくれる」人なんて、そう簡単には捕まりません。つまり人海戦術で毎夜ロケするしかない。だから人件費にもっとも予算を費やし、それ以外のスタジオやナレーションにはお金を掛けない。
自分が昔やっていた番組の街頭インタビューも、丸3日撮影して30組ぐらい撮影して、実際に放送されるのは4〜5組という、大変狭き門です。しかし実際問題こうしないと成立しない。
じゃお金で解決できない場合はどうするか。
こちらの著書によると、テリー伊藤氏は番組の企画の良し悪しに関して
「作家は会議前に喫茶店で1時間考える程度だ。俺は毎日8時間は考えてる。そしたら面白いか面白くないかすぐわかる」
と語ったそうです。
もちろん8時間考えるためには、自分がする必要のないことは別の人に任せ、集中できるようにしないといけません。
考えれば考えるほど最後には「笑いの神」が舞い降りる、ってよく言いますよね。
先日撮影したこのインタビューもそうなんですが。
粘って粘って一番最後に声を掛けたのが、途中で出てくるサンタコス軍団。
残念ながらほとんど放送できない内容だったんですが…エグい話が聞けて諦めないで良かった…と思いました。
結果論かもしれませんが、「結果に対して一番考えた人」が勝ちな気がします。
ではまた。
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