Aomatsu

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YouTube:ベテランち(18万人)、雷獣(10万人)。がんばっている。 短歌:本名(青松輝)で活動中。歌集「4」(ナナロク社)。

最近の記事

僕の最新のヴァージョン

〈僕〉という一人称を使うことに、いつもすこしだけ後ろめたさがある。  ふだん、家族や友人と話しているときは〈俺〉という一人称を使っているので、〈僕〉という一人称を選ぶのは、おおかた書き言葉のときだ。5年ほど前、20歳前後のころから、日常的に文章や詩を書いてきたが、そのなかで使った一人称はほとんど〈僕〉で一貫している。  なぜ文章や詩のなかで〈僕〉を使うかといえば、なんとなく格好良くてさまになる気がする、というだけのことだ。〈俺〉で文章や詩を書いてしまうと、粗野で暴力的な感

    • の最新のヴァージョン 序

       こんにちは、青松輝です。どうも、聞こえるかな、ちょっと時間をもらっていいですか。はい。最後まで聞いてください。 †  これからあなたが読むのは『の最新のヴァージョン』というタイトルをもつ一連のエッセイだ。晶文社という出版社からの依頼で、書籍化を前提として、note上でエッセイの連載をすることになった。書籍は2024年に発売される予定になっている。  『の最新のヴァージョン』というタイトルは、はじめに考えついたときは英語で、「a latest version of」とい

      • 青松輝インタビュー

        ーこのたびは歌集の出版、おめでとうございます。  ありがとうございます。出版しただけで祝われるのも変な感じですけど。

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        • マジで誰でも今すぐバズれる!コンテンツのつくりかた入門

          はじめに こんにちは、ベテランちです。きょうは「マジで誰でも今すぐバズれる!コンテンツのつくりかた入門」をみなさんにお教えします。 世はまさに、大クリエイター時代。TwitterにもInstagramにもYouTubeにもTikTokにも、そして、このnoteにも、有名になってチヤホヤされたい、お金を稼ぎたい、という人が腐るほどいます。今日はそのような欲張りなみなさんのために、超絶インフルエンサーのワタクシが直々にノウハウをお伝えいたします。ほんと、みなさん、欲深いですね〜

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        僕の最新のヴァージョン

          boku to sekai

          (注:2021年夏に書いた、自作の短歌についての制作メモ的な文章です。iPhoneのデータを整理していたら見つけて、良いなと思ったので残しておきます。当時は「Y2K」とか言われだしたくらいの時期だったのかな。) 1 〈65曲〉というのは多すぎるし、〈上から順番に〉で最後まで聴き終えれるとは思えない。それが「本当は来ないのだろうけど……」と思われている世界の終わり、に対する微妙な無力を、予感させる。世界の終わりが来た方がまだマシだといってもいい。その終わりは〈エレクトロニカ〉

          boku to sekai

          hai-jin no uta

          1 もしかすると読者にとっては、すこし独りよがりな問いの立て方に思えるかもしれないけれど、なぜ詩人は詩を書かなければならないのか、ということを、僕はよく考える。詩というジャンルの存在意義をひとことで言うのはものすごく難しいにも関わらず、僕自身は取り憑かれたように日々、詩を書き、読み続けているからだ。  詩は役に立たない。詩はわれわれの生活をいっさい良くしない。経済的な利益とはほど遠く、読者にも書き手にも精神的な安定より不安定をもたらす。詩を書く、読ませる、という営みは、おお

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          マジで誰でも今すぐ作れる!短歌のつくりかた入門

          こんにちは、青松輝です。きょうは「マジで誰でも今すぐ作れる!短歌のつくりかた入門」をみなさんにお教えします。 短歌の作り方を教えてください、的なことを、YouTubeの視聴者からDMなどで言われることがあります。正直、別にわからないなら作らなくていいし、教えてもらわないと出来ないならやる必要もないだろ、と思っているのですが、そう思うからこそ、このような記事を書いてみるのも面白いかも、と思って書きました。 僕のやり方を他人に押し付けるのもな、とも思い、今までほとんどそういう

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          マジで誰でも今すぐ作れる!短歌のつくりかた入門

          もうパターン化された“エモ”気持ち悪すぎるんだよ、純喫茶でクリームソーダ、フィルムカメラで街を撮る、薄暗い夜明け、自堕落な生活、アルコール、古着屋、名画座、ミニシアター、硬いプリン、もう全部飽きた 面白くない

           少し前に、Twitterで話題になったツイートです。〈エモい〉という言葉がひととおり流行してから数年。〈エモ〉自体がひとつのパターンによって類型化されている、という批判も、かなり多くの共感を集めるものになってきたようです。  賛否さまざまなリアクションを呼んだこのツイートですが、ツイートの趣旨には大いに同意できます。  たしかにパターン化された“エモ”は気持ち悪いし、クリームソーダもフィルムカメラも夜明けも生活もアルコールも古着屋も名画座もミニシアターも硬いプリンも、お

          もうパターン化された“エモ”気持ち悪すぎるんだよ、純喫茶でクリームソーダ、フィルムカメラで街を撮る、薄暗い夜明け、自堕落な生活、アルコール、古着屋、名画座、ミニシアター、硬いプリン、もう全部飽きた 面白くない

          マキシマリスト宣言

           一個の怪物がインターネットを徘徊している。すなわちマキシマリストの怪物である。古いインターネットのあらゆる権力は、この怪物を退治するために、神聖な同盟を結んできた。Instagramerも天皇も、ひろゆきもメンタリストも、日本の電通も、アメリカのウォルト・ディズニー・カンパニーも。  ミニマリスト、ノームコア、丁寧な暮らし、無印良品、それらのイデオロギーは、少しだけ裕福で貧乏な日本の生活を肯定することで、2010年代以後に条件付きの勝利を収めてきた。私服はユニクロが最強、

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          2023の目標10こ

           正月ムードもすっかり落ち着いてしまいましたが、2023年の目標を自分のなかでまとめてみたので、せっかくなのでnoteでシェアしてみます。  全編無料です。生き方編・学業とおしごと編・プライベート編で3つに分けてあります。興味あるとこだけでも読んでみてください。 † 生き方編 生き方についてです。わりと抽象的な話。 ・エッセンシャルに生きる  さいきん「エッセンシャル思考」という本にはまってけっこう影響をうけていて、自分にとってほんとうに大事なもの(エッセンシャル)

          2023の目標10こ

          日記まとめ

           2021年の4月から、たまに日記を書くようにしていて、ときどきTwitterに、画像で短い日記をツイートしています。長すぎるものや、他愛無いものなど、ツイートには至らずボツになったものも結構あるので、ツイート済のものと一緒に、まとめて記事にしました。  有料にしていますが、ツイート済のものはTwitterで無料で見れるので(アカウント名と「日記」とか入れれば検索できるはず)、未公開分を含めて、時系列順に読みたい人向けのまとめ記事です。欲しい人だけ買ってください。  2度

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          日記まとめ

          YouTuberはみんな躁鬱

           YouTuberはみんな躁鬱だと思う。  知っている人も多いと思うけど、僕はふだん、自分一人で撮った動画を自分一人で編集して自分一人でネットに上げてお金を稼いでいる。登録者は14万人。多すぎも少なすぎもしない。  躁鬱じゃないとYouTubeなんてできない。……というのはさすがにちょっと盛りすぎてるけど、何かしらの躁状態じゃないと、自分がひとりでペラペラ喋ってる動画を自分で編集して誰かに見てもらいたいなんて思えないだろう。  周りのいわゆるYouTuberを見ていても

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          人生を助けてくれた邦楽アルバム5選

           基本的に僕の人生は、怖いこととか悲しいことの連続だった(と自分では思っている)のですが、そのときシェルターになってくれたのは音楽やお笑い、その他いろいろな〈作品〉だったので、そういうものにnoteや文章を通して感謝を捧げていければなと思っています。  わざわざこんな記事を読みにきてくれている、繊細なだけで役に立たないダメ人間のみなさんの助けになれば幸いです。 蓮沼執太「POP OOGA」(2009) 大学2年か3年の頃、2019年ごろにずっと聴いていたような気がするアル

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          人生を助けてくれた邦楽アルバム5選

          「クリエイター」なんかみんな死ね

           「クリエイター」とかいう訳のわからないフワフワした肩書きの奴を見ることがある。おまえも見たことがあると思う。俺はそいつらの全員が嫌いだ。  YouTubeなんかやってると、得体の知れないプチ有名人(俺もそのひとりだ)に会ったり、ネットでつながったりすることがよくある。そのなかにも「クリエイター」はうじゃうじゃいる。「クリエイター」って何なんだ。何をクリエイトしてるのか言えよ。「動画クリエイター」とか「ゲームクリエイター」ならわかる。  「クリエイター」ってなんだ。神か?

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          短歌という魔法

           魔法は存在するでしょうか。存在しない、と答えるべきでしょう。歴史的に、魔法のように見えたものはいつも、あとから科学によってその原理が解明されてきたからです。  しかし、私たちが詩に求めるものは、それが見せかけであったとしても〈魔法的な何か〉です。「短歌を書く人にはこのように世界が見えているのか…」という読者の驚きにみちた声は、作家の〈魔法的な才能〉を前提しています。 作者には魔法が使えるでしょうか。いいえ、と答えざるをえないでしょう。書くときは、つねに何かしら計算が働い

          短歌という魔法