Verde*Antalya

トルコ語を日本語に訳したり、訳したものをまとめて報告したり、日本語をトルコ語に訳したり…

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トルコ語を日本語に訳したり、訳したものをまとめて報告したり、日本語をトルコ語に訳したりする仕事をしています。 古代遺跡/大理石モザイク&レリーフ/文化財・建築巡りが好物。 クラシック音楽ビギナー(推し情報メイン)

マガジン

  • ジャン・チャクムルを見守り続けて・・・

    トルコの若きピアニスト、ジャン・チャクムル(Can Çakmur)の存在を知って以来、第10回浜松国際ピアノコンクール(2018)での優勝を経てさらに成長を続ける彼を応援しています。音楽の申し子、音楽をやるために生まれ音楽に生きようとしている彼のことを、これまでも、そしてこれからも見守り続けていきます。 このマガジンは、ジャン・チャクムル君の成長と成功の軌跡を記録に留め、彼の言葉や思想・哲学を日本の音楽ファンに広く紹介することを目指しています。

最近の記事

ジャン・チャクムルMilliyet紙インタビュー:「芸術は社会的な活動であり続けるべき」

本日はトルコの大衆紙Milliyet日曜版(2023年5月28日付)に掲載されたジャン・チャクムル君の最新インタビューをご紹介します。 質問の趣旨から、5月19日のアタテュルク記念日および青年とスポーツの日の直前に行われたと推測される本インタビューですが、同時にトルコでは5月14日に大統領選挙および統一地方選挙が実施され、またその結果により同28日に大統領選挙の決選投票が行われることが決定、このような政治的空気を背景に、チャクムル君としては珍しい政治的メッセージを含むイン

    • ジャン・チャクムル「芸術からの投影」最新インタビュー(2023年4月)―新シリーズ《シューベルト+》始動!

      トルコ語の文字媒体に掲載されたジャン・チャクムル君のインタビューとしては、ほぼ1年振りになるでしょうか。このたび、芸術に関する総合的なポータルサイト「芸術からの投影」編集主幹シェフィッキ・カフラマンカプタン(Şefik KAHRAMANKAPTAN)氏によるインタビューが2023年4月24日付で同サイトに掲載されたので、遅ればせながらこの場でご紹介します。 インタビュー本文でも語られているように、2028年のシューベルト没後200年に向けたジャン・チャクムル君とBISレコー

      • 怒喜怒喜(ドキドキ)のリゼ出張&ジョージア初体験 ー 2015年5月~2016年4月(1)

        *Twitterのモーメントにまとめた過去ログのうち、 失いたくない旅の記録をこちらに移行させることにしました。 (2022年11月24日、Verde*Antalya) ***** 2014年8月から始まった製茶関係の通訳業務で、 2015年5月から2016年4月までの間に アンタルヤ~リゼ間を6往復した時の記録です。 通訳業務以上に毎度のごとく一筋縄ではいかないクライアント絡みの話 (愚痴…ですが、もう時効でしょう)も多々登場しますが、 予めご了解ください。 *****

        • 初の黒海地方訪問、夢のリゼ出張にて ー 2014年8月(2)

          *Twitterのモーメントにまとめた過去ログのうち、 失いたくない旅の記録をこちらに移行させることにしました。 (2022年11月23日、Verde*Antalya) ***** 2014年から2016年まで、製茶関係の通訳業務のため黒海地方のお茶処リゼに何度か出張しました。これはその(記念すべき?)最初の出張の記録です。日本サイドからの初めての公式訪問ということでゲストハウスでの宿泊から食事から観光から接待尽くしの、夢のような出張経験でした。 ちなみに前編はこちら。

        ジャン・チャクムルMilliyet紙インタビュー:「芸術は社会的な活動であり続けるべき」

        • ジャン・チャクムル「芸術からの投影」最新インタビュー(2023年4月)―新シリーズ《シューベルト+》始動!

        • 怒喜怒喜(ドキドキ)のリゼ出張&ジョージア初体験 ー 2015年5月~2016年4月(1)

        • 初の黒海地方訪問、夢のリゼ出張にて ー 2014年8月(2)

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        • ジャン・チャクムルを見守り続けて・・・
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        記事

          初の黒海地方訪問、夢のリゼ出張にて ー 2014年8月(1)

          *Twitterのモーメントにまとめた過去ログのうち、 失いたくない旅の記録をこちらに移行させることにしました。 (2022年11月22日、Verde*Antalya) ***** 2014年から2016年まで、製茶関係の通訳業務のため黒海地方のお茶処リゼに何度か出張しました。これはその(記念すべき?)最初の出張の記録です。日本サイドからの初めての公式訪問ということでゲストハウスでの宿泊から食事から観光から接待尽くしの、夢のような出張経験でした。 ***** イスタンブル、

          初の黒海地方訪問、夢のリゼ出張にて ー 2014年8月(1)

          ビザンツ時代の教会を訪ねて@トラブゾン&アクチャアバット ― 2度目のリゼ出張にて、2014年12月

          *Twitterのモーメントにまとめた過去ログのうち、 失いたくない旅の記録をこちらに移行させることにしました。 (2022年11月20日、Verde*Antalya) ***** 2014年12月2~4日、黒海地方にあるリゼへの出張の空き時間 (クライアントのミスで合計10時間待ち!) にトラブゾンとアクチャアバットに残るビザンツ時代の教会 (現在はモスクになっているものが多い)を訪ねた時の記録です。 最後に、出張前からすでに予感されたドタバタの顛末と クライアントの愚痴

          ビザンツ時代の教会を訪ねて@トラブゾン&アクチャアバット ― 2度目のリゼ出張にて、2014年12月

          ジャン・チャクムル最新インタビュー(2022年3月)―「心から来るものは、心へと届くべき」―

          本日ご紹介するのは、「シューベルトの後を追うピアノの天才、ジャン・チャクムル」というタイトル*1で文化芸術関連のトルコのデジタル新聞LİTROS SANAT紙に掲載されたジャン・チャクムル君の最新インタビュー(2022年3月16日付公開)からの抜粋です*2。 ---------*---------*---------*---------*---------*--------*-------- 一日にピアノに割く時間はどれくらいですか? 気の向くままにピアノに向かったり、

          ジャン・チャクムル最新インタビュー(2022年3月)―「心から来るものは、心へと届くべき」―

          ジャン・チャクムル『アンダンテ』誌インタビュー「敏感、謙虚でナイーブな音楽家―ジャン・チャクムル」

          TRTラジオ3をはじめとし、様々なメディアで音楽番組の企画・プレゼンターとして経験豊富なアイシェ・ヤワシュ(Ayşe Yavaş)氏 が『アンダンテ』誌のために行ったジャン・チャクムル君のインタビュー(2021年12月31日付)を本日はご紹介します。 彼女はそのインタビューの最初にこのような感想を述べています。彼と会話をしている時、自分がまるで一人の哲学者と話をしているかのような感覚を覚えずにはいられなかったと。 それでは私たちも早速、彼との会話の中に入っていきましょう。

          ジャン・チャクムル『アンダンテ』誌インタビュー「敏感、謙虚でナイーブな音楽家―ジャン・チャクムル」

          ジャン・チャクムル最新インタビュー(2021年12月)―アルバムの収録は音楽人生の一時期を切り取った写真のようなもの

          トルコ南部アンタルヤ市において開かれた第21回アンタルヤ国際ピアノフェスティバル(会期:2021年12月11~24日)でのジャン・チャクムル君のコンサートが2021年12月22日、無事に終了しました。当コンサートの模様はアンタルヤ広域市のYouTubeチャンネルで視聴することが可能です。 さて本日ご紹介するのは、本ピアノフェスティバルを前にイエニ・ビルリック(Yeni Birlik)紙によって行われたチャクムル君の最新インタビュー(2021年12月22日付公開)です。 (※

          ジャン・チャクムル最新インタビュー(2021年12月)―アルバムの収録は音楽人生の一時期を切り取った写真のようなもの

          ジャン・チャクムル最新インタビュー(3) コンサート生活と教育者としての生活を両立する道を探して

          ソーシャルメディアも定期的に利用している音楽家でらっしゃいます。あなたにとってソーシャルメディアは、一ピアニストの視点からどのような利益と、もしあるなら不利益を生むでしょう? ソーシャルメディアは告知のために必要な程度に利用しています。時折シェアしているYouTubeチャンネルと、よりまとまった形で利用しているTwitterアカウントがあります。Facebookのアカウントはごくまれに利用しています。それ以外のソーシャルメディアのアカウントは持っていません。シェアする際は、

          ジャン・チャクムル最新インタビュー(3) コンサート生活と教育者としての生活を両立する道を探して

          ジャン・チャクムル最新インタビュー(2) 後進の育成は自分にとって最大の夢のひとつ

          このファイル(インタビュー「素晴らしき若者たち」シリーズ)がカバーする範囲で出会った音楽家たちの中には、コンクールは実のところ音楽家の成長にマイナスの影響を及ぼしており、自分たちを競走馬に変えさせていると言った人たちもいました。あなたの考えもそうですか?コンクールに参加することを拒みながら、国際的な規模で名の知られた音楽家/ピアニストになることは可能でしょうか? 実際のところ、このコンクールというものの大きな危険性です。私たちは頭の中で大抵、賞を成功に、脱落を不成功にしばし

          ジャン・チャクムル最新インタビュー(2) 後進の育成は自分にとって最大の夢のひとつ

          ジャン・チャクムル最新インタビュー(1) “芸術家は常に思想家であらねばならない”

          現在、3枚目のアルバム(*1)を鋭意準備中のジャン・チャクムル君に対して行われた最新インタビュー(2021年5月21日公開)を本日はご紹介します。メネキシェ・トクヤイ(Menekşe Tokyay)氏がトルコの若き音楽家たちの内面に迫るインタビューシリーズ「素晴らしき若者たち」ファイルNo.62からの全訳です。 ---------*---------*---------*---------*---------*--------*-------- 音楽との出会い、現在ヨーロ

          ジャン・チャクムル最新インタビュー(1) “芸術家は常に思想家であらねばならない”

          ジャン・チャクムル「サバフ」紙インタビュー(2) インスピレーションの源

          - 自分のスタイルを説明していただけますか?(クラシック音楽の内外で) 自分が糧とした音楽家や音楽の種類には誰が、どんなものがありますか? 解釈者というのは、演奏する作品の言語やスタイルに敏感かつ協調的であらねばなりません。ステージの上で、理想的な条件の下で、音楽家は唯一の人間としてではなく、音楽が肉体を手に入れた状態としてそこにあるべきです。真のインスピレーションというのは、まさにこの露と消えてなくなる感覚ではないかと思います。私にとって最大のインスピレーションの源はお

          ジャン・チャクムル「サバフ」紙インタビュー(2) インスピレーションの源

          ジャン・チャクムル「サバフ」紙インタビュー(1) 正しい道を歩んでいる証

          2021年1月20日付で発表されたICMA(国際クラシック音楽賞)Young Artist of the Year(年間最優秀若手アーティスト賞)受賞*1 を受け、トルコ国内のメディアによるジャン・チャクムル君へのインタビューが続いています。 本日ご紹介するのは、2021年2月7日付でトルコの大手新聞サバフ(Sabah)紙に掲載されたインタビューです。過去に行われたインタビューの内容と重複する質問も中にはありますが、削除はせず全文を訳して掲載いたします。 --------

          ジャン・チャクムル「サバフ」紙インタビュー(1) 正しい道を歩んでいる証

          ジャン・チャクムル「芸術からの投影」インタビュー (2) 3枚目のアルバムは20世紀音楽

          - 3枚目のアルバムのレコーディングですが、新しい日程は決まりましたか?シューベルトのどの作品が入るのでしょう? パンデミックのせいでレコーディングが3度延期され、2度はスタジオの変更を余儀なくされましたが、ようやく5月に実現できそうな見通しです。今回はプログラムにシューベルトはありません。その計画は11月に中止になったので、延期することに決めました。なぜなら元々スタンバイしている別のプログラムがあったからです。 そのプログラムは次の通りです。エネスクのピアノ・ソナタ第3

          ジャン・チャクムル「芸術からの投影」インタビュー (2) 3枚目のアルバムは20世紀音楽

          ジャン・チャクムル「芸術からの投影」インタビュー (1) パンデミック下での自己成長

          芸術に関する総合的なポータルサイト「芸術からの投影」編集主幹シェフィッキ・カフラマンカプタン(Şefik KAHRAMANKAPTAN)氏によるジャン・チャクムル君のインタビューが2021年2月6日付で同サイトに掲載されました。 新型コロナウイルスの世界的流行により昨年の5、6月および11月から今年1月までに予定されていた日本公演がすべて延期か中止されたなか、コロナ流行下でのこれまでの活動状況、特に3rdアルバム収録や来日の予定など、ファンにとって得難い最新情報をこうしてタ

          ジャン・チャクムル「芸術からの投影」インタビュー (1) パンデミック下での自己成長