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アスリートのセカンドキャリア・デュアルキャリアと学歴社会

冷静に心のスイッチを切ってスポーツに広く関連する事柄を考えるシリーズ。今回はセカンドキャリアと現状の日本社会の構造を考える。

アスリートのセカンドキャリア・デュアルキャリア

一般的にスポーツで活躍して、引退後は協会の理事などで運営に!

・・・とはならない。ほぼならない。なぜだろうか?今回はこれについて考える。

周知のように、スポーツの団体やイベントの運営はスポンサーで成り立っている。「忖度ジャパン」などでも話題になったが、団体はスポンサーの意向を可能な限り組み入れる力が働く。

スポーツ団体やイベントのスポンサーはどこか?

世界でもだいたいそうではあるが、ここでは簡単のために日本に話を絞る。日本において、スポーツ関係の大会や団体のスポンサーとなっているのは、どのような団体だろうか?多くは企業だろう。さらに企業の規模が大きくなればなるほど、金額が大きくなる、要するに発言力が大きくなる傾向がある。

では、そのような規模が大きいスポンサーはどこだろうか?

大体の場合一部上場企業など日本を代表するような企業である。

では、それらの一部上場の日本を代表する企業の意思決定をしているのはどのような人たちであろうか?現状の場合、多くはそれらの企業の役員や相談役などである。彼らのプロファイルは現状では大体の場合「高学歴・高齢・男性」である。最近ではこの中で女性の社会進出による平等化や、人間は勝手に加齢することを考えると、その中でひとつだけ残るものがある。学歴である。

近年「学歴なんて関係ない」という意見は年々多くなっている。確かに関係がないエリアも多くある。スポーツでもそうである。少なくともスポーツでの試合中のピッチ上やコート上では猶更である。

しかしながら、いったん引退しセカンドキャリア・デュアルキャリア等を行うと日本のそれらの序列から離れることは難しくなる。スポーツでも、運営にかかわるようになると、如実に効いてくる。

いわゆる大企業は人気企業で特に総合職のような意思決定グループはセレクションが激しい。

様々な見方があるが、現状の日本社会は出身の大学(大学院ではなく大学学部)による一種の身分制が敷かれている。この意思決定グループは似たようなプロファイルを持っている。 

つまり、「大学を卒業した時にどこに就職するかでその人の一生の『身分』が決まるのが今の日本の社会で」、「一部上場企業に入ることが出来ればほぼ『身分』は一生保証され」るというわけです。 https://blogos.com/article/56620/ 

どこを出ればいいのか?

では、肝心の基準となるどこを出ればいいのだろうか?簡単に考えれば、スポンサーになるような巨大企業の採用における「学歴フィルタ」を超えさえれすればよい。これも様々な基準があるようだが、上記のような日本を代表するような大企業の場合よく言われるのは、早稲田・慶應(早慶)以上である。明言されていることがあまりないが、実際にそうなっていることが多いのだろう。


まあ世の中は「人間扱いするにはせめて早慶が最低条件」っていう
価値観を持つ階層の人たちが回してるのは確か。
A完全にその通り。政治、経済、行政、司法。全てにおいて上層部に早慶以下の人間は極めて少ない。コネか運か圧倒的な実力があってようやく食い込めるかどうかだなhttps://matome.naver.jp/odai/2139056669592160501

この状況が良いかどうかは別として、日本社会は現状そういう仕組みと構造になっている。逆に言えば、それ以上であれば何でもいいともいえる。これであれば、推薦や私立専願などを駆使すればいろいろやり方はあるだろう。

他にも東大Jリーガーの方も、サッカー選手を引退後はクラブの社長になったりもしている。2人目の東大卒Jリーガー添田隆司が「おこしやす京都AC」の社長に25歳で就任

こういうことが出来なければ、少なくともスポーツの運営など全国・国際レベルで何かをやる際には「使い捨ての駒」から抜けるのは難しい、というのが現状の仕組み・構造ではないだろうか。もちろん例外はあるが、大多数に該当するのはこのような方式であろう。これは日本代表などでもだいたいの場合当てはまるだろう。

ただそのような人材が、引退後にスポーツ協会に、半ばしがみつくようにこだわるかはまた別問題である。

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